部活日誌

部活動(ひとり文楽部)の記録など

文楽と土門拳

2010-03-04 | その他文化部
写真というかカメラが好きな夫が以前にオークションで落札した、

『文楽と土門拳』


  


これは写真集『文楽』(昭和47年刊)発行をうけて、昭和49年に小田急百貨店で行われた写真展の図録だそうです。

でかした、夫。 よくぞ見つけたり。


そして、一昨日のこと。
今度は、更に写真集の方の『文楽』が家に届きました。

と言っても初版の写真集ではなく、後に発行された「土門拳全集」の内の一冊、
「文楽」の巻なので廉価な古本ですが、それでも今度のは一層ずっしりと見応えあるねー




  



写真家・土門拳は文楽に魅せられて昭和16年から2年間に渡り劇場に通いつめて撮り続けたそう。

栄三、文五郎、古靱(山城少掾)、清六 等々、黄金期と言われる戦前の文楽の一時代を生々しく切り取った写真に圧倒されます。
空襲でほぼ焼失してしまった数々の首の貴重な記録でもありましょう。

写真集の方には若き日の(10歳位かな?)の簑助さんも写ってました。
舞台の写真の中には足遣いをする玉男さんもいらっしゃるでしょうか。それとも兵役についておられる頃でしょうか。
武智鉄二氏の栄三師匠を熱く礼賛する解説もついている豪華版。



夫は、「土門拳はなんとかをカントカするのでこういう写真なんだ」
みたいな技術的なことを言っていましたが、写真用語がちんぷんかんぷんの私には右から左、すぐに忘れました。
・・・というか、すみません、聞いてませんでした。


なんでも、先の図録の方を毎日一所懸命眺めている私を見て、ならば、とこちらの写真集も見つけて手に入れてくれたそうです。
なにそのいい人っぽい行動!

ちょうどひな祭りに貰ったので、それじゃあわたくしもお返しは端午の節句に・・・
とも考えましたが、40過ぎのおっさんが子供の日に祝われてもねぇ。
と思い直し、ならばせめて

「帰りが遅くなるならなるで、連絡くらいしてよねっ!」

とか、

「ほらー、よそ見してるから食べこぼすんだよもう!」

とか、いちいちガミガミ言うのはやめよう、と思います。
・・・当分の間は。