部活日誌

部活動(ひとり文楽部)の記録など

2015年9月公演

2015-09-24 | 文楽
◆2015年9月文楽公演


【第一部】

  面売り

  鎌倉三代記
    局使者の段
    米洗ひの段
    三浦之助母別れの段
    高綱物語の段
 
 伊勢音頭恋寝刃
    古市油屋の段
    奥庭十人斬りの段 


【第二部】

  妹背山婦女庭訓
    井戸替の段
    杉酒屋の段
    道行恋苧環
    鱶七上使の段
    姫戻りの段
    金殿の段
    入鹿誅伐の段 


   【配役表】


三輪さんと睦さんのずんべら(面売り)和む~
ミウラノスケのマザコンむかつく~
寛治師匠ステキ~
高綱の木登り萌え~ 
和生貢すてき~ 
簑助お紺絶品~~


だいたい、こんなところです。
語彙不足、表現力不足につきこんな頭悪い感想しか出ないわけですが。


実は「またかよー」と思っていた妹背山の金殿が久々に面白く、おおーと思いました。

勘十郎さんのお三輪は想像通りのお三輪だったし、千歳さんの語りもいつもの身体ごとの語りだったのですが、
なんでかねー、今回最後に見たときは うわあああああ、てなりましたね。

こういう感覚、たまーーにありますよね。
物語の中に巻き込まれて他のことが目にも耳にも入ってこない、現実感のなくなる感じ。
いつもは「かんじゅーろーさんの顔^m^」と気が散ったり、「千歳さんの顔^m^」って気が散ったり
・・・そう、顔が気になって集中できてないことよくある。
「よくある」どころか、いつも。ほんと集中力のない人間でねぇ。 通知表にもよく書かれてた。

でも今回は、ちょっと久々に来ましたねー
勘十郎さんの女形の人形では、加賀見山のお初の時以来かな、この感覚。
その時も千歳さんの語りだった気がする。
人形が意志を持って動いているかのようで、その人形にいつの間にか私の方が操られてしまっているのでした。

もしかして、風邪をひいてたので1日劇場に籠って朦朧となっていただけかも疑惑も…
だとしても、儲けもんです。
まったくもっていいもん見せてもらいました。

最後の「入鹿誅伐」は 
 えっ。ニヤニヤニヤ。なんで橘姫泳いでるん?
と面白かったですけど、ま、1回観たら気が済むかなーという。


そうだ、今回の公演は昼夜通して 「はぁーーーっ!評論家」(掛け声評論家)のわたくしとしては思いがけず随所で「はぁーーーっ!」が来たので、その面でも満足度の高いものでありました。











2015年6月 文楽若手会 

2015-06-29 | 文楽

文楽若手会

  五條橋
  
  一谷嫰軍記
    熊谷桜の段
    熊谷陣屋の段

  新版歌祭文    
    野崎村の段



【配役表】


なんかもう、若手会つっても皆さん頼もしくて、期待するほどえええっ!?な事件もなく。
いや、別に何か起きることを期待してるわけじゃ無ないんですけども。
事件と言えば私のお腹が痛かったことくらいですかね。

五條橋は清公さんがシンで、えええっ!?と驚きました。
そ、そうか、もうそんなお兄さんになっているのか。
これ、なんかしょっちゅう見てる気がするので割と簡単そうに思ってましたけど、やっぱり難しいんだなー
簡単なのなんてないんだな、と思いましたね。


熊谷はなんといっても睦さん、靖さんの陣屋。
これこれ、これが聞きたかった!
弥陀六のタテ詞のところ、5月に
「・・・・( ꒪Д꒪)」
ってなって、もうまわりに当たり散らすほど不満だったので(みなさんすんません)、
今回の靖さんの弥陀六で胸のつかえがすーーーっと下りましたね。

睦さんの相模と藤の局もよくって、うわー、すばらしいねすばらしいね!
と気持ちがウキウキしました。(いやこれ暗い話です)
途中、あ。と思うところも落ち着いてリカバーできていて、
うーーん、睦さん!立派です!
ブラボー!
と立ち上がって拍手したいくらいでした。

人形も想像通りみなさん堅実に遣っておられ、特に弥陀六は文哉さんも玉勢さんもそれぞれ弥陀六らしく、感心しました。

お客さんからもたくさん拍手が起こっていたことが、いかに立派な舞台だったかという証ですね。
いいものを見せて、聞かせてもらいました。


野崎村、意識はすでに段切りの三味線に向かって集中していたため、途中、さっぱり頭に入ってきませんでしたけども。

清丈'さん、堂々たるもんでしたねー

あそこ、弾けたら気持ちよさそうですよね。
三味線を習った暁にはぜひ挑戦してみたいところです。
そんな予定は未来永劫ないんですが。

割と硬派な音でしたんで、最後もちっと軽やかにご陽気に弾いていただければわたしが喜びます。

最後まで楽しませてもらって、久々にボヤキのない帰り道でしたことよ。

そして、お師匠方の素晴らしさもまた再認識できるという、一粒で二度おいしい若手会。
また来年も楽しみにしています。





2015年5月公演

2015-05-25 | 文楽
第一部>

 五條橋
    
 新版歌祭文
    野崎村の段
    
 吉田玉女改め
  二代目吉田玉男襲名披露 口上

 襲名披露狂言
 一谷嫰軍記
    熊谷桜の段
    熊谷陣屋の段


<第二部>

 祇園祭礼信仰記
    金閣寺の段
    爪先鼠の段
     
 桂川連理柵
    六角堂の段
    帯屋の段
    道行朧の桂川

  【配役表】



二代目玉男襲名ということで特に1部は連日満員御礼、とても賑わった披露公演でありました。

熊谷陣屋では玉男・熊谷、和生・相模、勘十郎・藤の局と今の人形陣の最高の形を見せてもらいました。
特に制札の見得の場面では今後これ以上のものを見られることはないのでは、と想う程、息をのむ見事さでしたねー
玉也さんの弥陀六も活き活きとして、舞台の上はそれはそれは素晴らしい布陣でありました。

床も咲・燕三の熊谷の物語などはさすがの見事さ、三者の思惑・想いを胸に秘めた緊迫感は素晴らしかったです。
このまま最後まで語っていただければ、どんなにかこの舞台がよい記念になったことか、と思わずにはいられなかった・・・
いられなかった・・・
いられなかった・・・ うわぁああん!


二部の桂川も玉男さんの長さん、めっちゃ長さんでよかった!
あの鬱々とした出からもう、40男の苦悩と滲む色気がね。
丁稚の長吉がなんと簑助さんという豪華さ。
ほんとはもっと悪いやつで毒もあるおバカなのに、簑助師匠が遣うとなんともあの可愛らしさよ。
床も嶋さんの鉄板の「とーぶーぞ とーぶーぞー」で悪かろうはずがなく。
しかしその後交代してからの長えみさんが若干爺さんくさくて…
最後の道行は、ビックリするくらい賑やかで華やかでしたね。
わたしはあのご陽気さは楽しいと思いましたけども、それよりもとーぞーさんの声に笑ってしまって。
演奏うんぬんよりもあの声に何もかも持ってかれた感じでした。

とか、いらん文句ばっかいってますけど、いいんです。野崎の段切りを寛治師匠で聞かれたから!
華やかな三味線ってほんとはこういうのなんじゃ?なんて思いながら。
口上のお声もお元気そうでしたし、これからももっとたくさんの演奏を聞かせていただきたいと願っています。




2014年3月若手素浄瑠璃の会

2015-03-09 | 文楽

菅原伝授手習鑑
   
  天拝山の段

   豊竹 亘大夫
   鶴澤 清公


妹背山女庭訓
  
   金殿の團

   豊竹 希太夫
   鶴澤 清丈'



金殿、たいへん結構でした。
希さんのお三輪ちゃんはちょいとお上品で家柄がちがう感じでしたけども、かわいらしく。
嫉妬に狂って血がどくどくと沸き立つ娘というより、ただただ哀しくて哀しくて最後にひと目会いたい!
という気持ちのこもったお三輪ちゃんでしたね。
もらい泣きするお客さん多数でしてよー
最後の鱶七も大きく、ずいぶんと頼もしく感じました。

清丈'さんも、お師匠さんのをずっと聞いていた私の耳にはテンポが少しゆったりとしたものに聞こえましたけど、相変わらずの哀愁の音色でお三輪の涙が目に見えるようでした。

わたしのお腹が痛くならなかったことで推して知るべし。

よいものを聞かせてもらいました。


あ。天拝山コンビも頑張っておられましたよー






2015年2月公演

2015-02-28 | 文楽
<第一部>

 二人禿

 源平布引滝
    矢橋の段
    竹生島遊覧の段
    九郎助内の段   


<第二部>

 花競四季寿
    万才・海女・関寺小町・鷺娘

 天網島時雨炬燵
    紙屋内の段


<第三部>

 国性爺合戦
    千里が竹虎狩りの段
    楼門の段
    甘輝館の段
    紅流しより獅子が城の段




【配役表】
(文雀師匠休演)