conparu blog

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敬意

2018-03-20 16:43:48 | 詩歌

犬の遠吠えもなく
斜陽の陰りゆく時のなかで
静かに鳴り響くものは何だろう

野は春の息吹に包まれて
小枝の芽吹きを喜んでいる
刻々と来るであろう宴の予兆が
大空を乳色に染めた

眠りから覚めた「時」の
醜い装いをただして
過去の骸を弔ったのは何時か

忘れものを探して
朝夕にたぐり寄せるものは
瑠璃色の潮騒の音か
それとも国事の争声か

今はただ巡り来る春の
従順な使者に敬意を表しよう



 

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