月の岩戸

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アルギエバ・10

2015-02-22 07:45:04 | 詩集・瑠璃の籠

オンリーワンなどという
甘いことを言っているのではない
人間はここで
勉強の段階によって
格差をつけられることになる

阿呆が
魂の段階差を考えずに
人間すべてを平等にしてしまったがために
人類を救いに来ていた天使と真人間が
馬鹿に殺されて全て死に絶えた
最後に残った一人が
必死に頑張ってはみたが
結果は最悪の一枚上というほどにしかならなかった
そろそろそれを真剣に考えよ

ほめて育てるなどという馬鹿は
もう時代遅れだ
それは甘い考えで人生を楽に渡れるという
愚かな考えを人間の心に植え付ける
人間はもうそんな段階ではない
鞭と刃で
これでもかと魂をいたぶられる
炎の中を燃え尽きずに歩きとおせるようになるまで
おのれを硬く鍛えねばならぬ

冷酷な真実の嘲笑に耐えよ
大腸の隅に隠している嘘を見抜かれる激痛に耐えよ
自然界のあらゆるものが
人間を馬鹿にする
だが人間はもう誰も馬鹿にすることができない
なぜならもう法則があふれてひっくりかえるまで
すべてを馬鹿にし過ぎてしまったからだ

傷つくことを恐れるような
腐れ男は糞の川に溺れて
泣いているがいい
少しでもやる気のある者は
満身創痍になり
犬死同様に一敗地にまみれることを覚悟して
敵軍に飛び込んで行け
すさまじい敵軍だ
それはすなわち
おまえ自身がやってきたことへの
法則の復讐なのだ

痛いことになるのがいやだと
逃げ続けてきた法則の結果が
津波のようにあふれかえって
おまえのところにやってくる
そこをなんとか溺れずに生きていけるように
熱い荒波の泳ぎ方を教えてやろう
弱いところはこれでもかと鍛えてやろう

性欲の塊のような蠅男が
立派な鉄の男になるまで
何度も火の中でたたいてやろう

我が名はアルギエバ
獅子の星である



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