アルヤ・４４

ほんとうのじぶんを
帽子のように脱いで
違う自分になってしまいたい
そういうことを考えて
馬鹿な人たちはあらゆる努力をしますが
結局それは
自分を苦しめゆがませるだけのことなのだと
知りなさい

ほんとうのじぶんというは
あなたの中心に
永遠にうがたれた紋章だ
あなた自身のことだ
だれもそれをとることはできない

たとえそれが
どんなに愚かなことをした人でも
永遠に逃げることのできない
あなたそのものなのです

わかっているのなら
もう自分以外のものになろうとするのを
あきらめなさい
どんなに努力しても
それは滑稽なことにしかならないのです

顔も体も
ひとのものをぬすんで
自分にくっつけても
どうしようもなくその正体が
狸の尻尾のように漏れ出ている
それがどんなにかおかしいということに
早く気付きなさい

わがままを言っていれば
いずれ道理が折れて
愚かな自分の願いがかなうなどと考えてはいけない
違う自分になろうとして
本当の自分に無理をかけすぎれば
もうその本当の自分が壊れてしまうところまで
あなたはきているのです

そうなればもう二度とあなたは
元の自分に帰れない
神の創ってくださった本当の自分に
帰れない

そうなる前に
益のない努力を一切やめなさい

何度も何度も言いましょう
ほんとうの自分を
帽子のように脱いで
違う自分になってしまいたい
そんな愚かな願いは
すっぱりと捨てなさい