ばかものめ
くさいことをしよって
ながいときを
無沙汰のわびもせぬままに
遠ざかっていたのには
言えぬ理由でもない
理由があるが
気をつけよ
これよりのち
片方の目に
しるしのある星が
地上に降りるときがある
それを見つけたならば
それは
わたしだと思え
遠い昔
おまえたちが
この片目を
わたしから奪ったのだ
それゆえに
いまも
わたしには
片方の光がない
ばかものめ
くさいことをしよって
長い間を
来ることができなかったのは
ただ
おまえたちのつぶした
この片目の故だ
これを見れば
またおまえたちは
わたしを殺しにかかる
だが気をつけよ
北斗の星は来る
地上で再びおまえたちと
まみえるために
水晶を洗い
わたしのための
きよらかな眼球を用意して
待っているがよい
