nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

1980年代~UK Rock

2009-09-04 | Rock♪
1980年代のUKロックシーンにおいて、最も重要で且つ最大級のメッセンジャー
今もイギリスの人々の心に、否...イギリスのみならず全世界の人々の心へ
メッセージを放ち続ける、ザ・スミス...

私がスミスを聴いたのはほんの数年前からですが、
今ではビートルズ、フーと共に片時も離せない音楽となっています。

何故、これほどまでにスミスの音楽に惹きつけられたのか...

その理由のひとつとして従来ロックミュージックの私なりの定義といえば
例えば詩に哀しみや苦しみといったマイナス要素があってもそれをも吹き飛ばす
軽快な力強いサウンドに乗って何事にもナーバスにならず未来を見つめて明るく
元気よく振る舞っていく(特にアメリカン・ハードロックに顕著)といったイメージ
ですが、スミスの場合は決してそうではなく、哀しいなら哀しい、苦しいなら苦しい
ままで、ありのままの現実を受け入れ、そのままの心境を素直に音楽で表現している
というところです。
今までロックミュージックの世界でこういった姿勢をデビューから解散までの間、
完膚なきまま貫いたアーティスト=バンドはいなかったと思います。

私の好きなスミスの曲《You Just Haven't Earned It Yet, Baby》に込められた
哀しみや絶望感をも超越したあまりにも美しすぎる旋律...
モリッシーの切実でどこか物哀しげな歌声の中に時折微かに見え隠れする一条の光...
ジョニー・マーの無限大に解き放たれたまるで大空にかかる虹のような美しいギターサウンド...
まるで人の人生において一度だけ訪れる最も忘れることのできない瞬間を逃さず捉え
それを音楽にしたようです。こうした音楽はそうあるものではありません。

今後再結成されることはないでしょうが、彼らが残した音楽は時を経るごとに輝きを
増しているように思います。それは誰もが大人になると失いがちな純粋な心を彼らの
音楽を聴くことによって思い出すことができるからではないでしょうか...

*以前書いたスミスの記事 2008/9/23

《The Smiths》(イギリス/活動期間1982-1987)



The Smiths『Queen Is Dead』(最高傑作の誉れ高き3rd Album/1986年発表)




The Smiths『the sound of THE SMITHS』(2008年発売/最新リマスター・ベスト盤)





The Smiths『Singles Box』(2009年発売/限定シングル盤 CD BOX)