<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

上海での日本食材や物価の現状って・・・①

2011-06-14 | 中国社会学
東日本大震災による放射能漏れで、日本食材が中国に入ってこない状況が続いている。「日本産の新鮮な海鮮を売りにしていた高級日本食料理店が、震災を機に中国産を謳い文句にしている」といった声も聞かれる。
実際の売り場はどうなのか・・・、現場取材を試みた。

某日本食スーパーの一角には、いつもと変わらない光景があった。
上海で「刺身」といえば、「長崎鮮魚」と相場は決まっている。



しかし、実際の棚を拝見してみると・・・、おやっ





「台湾産」の文字や、「日本産」の表示が無い鮮魚類がズラリ。

うーん、やっぱり入ってこないんですね。
先日の温家宝首相の言葉を信じたいもんです。。。

ついでに、日本の方々には分かってもらいにくい「物価状況」もあわせて調査。
「海外生活」と言えば聞こえはいいが、食の観点に立つと、実際には食材が違ったり、安全・安心な食材が入手困難だったりと、苦労が耐えないものだ。
おまけに、中国は物価が安いと思っている向きが多いが、安心して食べられる食材は日本よりも高い(選択肢も少ない)のが現状なのだ。

例えば、卵。
街の野菜市場などでは超安価な卵が山積み状態で売られているが、こうした卵は当然ながら生食は厳禁。どのように衛生的に生産されたかも不明。
こうした卵を日本人がバクバク食べる姿を想像できるだろうか・・・?
ということで、下の画像は日本大手のイセ食品が販売している卵。



10個で26元(約330円)・・・。
日本ではプレミア卵に匹敵する価格ですね。
このスーパーで売られている卵は他にもあるが、価格はほぼ同じだ。

そして、この卵の棚の上には、食材洗浄用の洗剤が並んでいる。



野菜も安心して食べられないんですよ。。。
中国国内でも「日本の放射能汚染を気にする前に、国内の農薬や添加物汚染を何とかすべき!」との声があるくらい。

こうして考えると、日本はホントに生活しやすい国だ。
卵は150円くらい出せば、安心して食べられるものが手に入るし、スーパーには豊富な種類の食材が効率よく並べられている。店内も清潔感に溢れている。

日本の皆さん、いまの快適な暮らしは当たり前のモノではないんですよー。