<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

上海のタクシー、運賃値上げの動き

2011-06-09 | 日記
ちょっと忙しくて、ブログ更新がおろそかに。。。反省、反省

6月13日、上海科技館でタクシー運賃値上げに関する公聴会が開催されることになった。乗客の負担は、4~5%ほど増える見込みとのこと。
改正にあたっては、初乗り料金を現行の12元から13元に値上げする案、1キロあたりの料金を現行の2.4元から2.7元に値上げする案、上記2案を組合わせた案の3案が候補になっている様子。

もともと上海は物価が高く、タクシー料金も中国国内で最高水準にある。
約2年前にも値上げが実施されており、市民感覚からすると、タクシーがだんだん身近なものでなくなりつつあるといったところか・・・。
もっとも、物価高に慣れている日本人からみれば、今回の値上げも大した変化ではないとの受け止め方が大半だろう。
延々と30分近く走って、60元(約750円)しかかからないなんてことは、日本では想像できないわけで・・・。

せっかくなので、北京を例にとると、初乗り料金は10元と格安(にみえる)。
わざわざ(みえる)を付けたのは、1メーター以外の場合、燃料高を考慮した付加金:2元を別途支払う必要があるからだ。
正規の運賃でもないのに、全利用者が謝礼のようなお金を強制的に支払わされるというのが、いかにも中国的で興味深い。日本だったら、反対運動のオンパレードでしょうね。。。

もっとも、タクシー運転手の不満も相当たまっているようで、車内ではあからさまに中国共産党を批判する運転手が後を絶たない。
特に上海では、万博開催時に車両台数を増やした影響もあって、朝夕のラッシュ時以外は比較的スムーズにタクシーを拾える状態が続いている。
昨今の原油高の影響もあって、以前は花形とも言われたタクシー運転手の収入は日を追うごとに減る一方のようだ。

同時に、こうした状況を反映してか、メーターの違法改造が報道で取り上げられることも再び増えてきた。
また、最近めっきり減っていた乗車拒否(長い距離じゃないと断る)や交渉乗車(メーターを下ろさず、事前交渉で運賃を決定)なども、多くは無いが見受けられるようになってきた。
「上に政策あれば、下に対策あり」ということか・・・。

一方、北京に来ると、いつもタクシーを拾うのに苦労させられる。
北京五輪の開催で増えたはずなのに・・・と思いたくなるが、北京の渋滞は半端じゃないので、どうも当局が台数を制限しているように思えてならない。
いまも北京に出張しているが、昨日もタクシーがつかまらず、徒歩と地下鉄を組合わせて倍以上の時間をかけてホテルに到着するはめに。。。(さすがに疲れた)

もっとも、筆者は常々、こうした不自由さも含めて、中国生活を満喫したいと思っている。日本の快適さが世界のスタンダードというわけではないんだから・・・。