「いっぽ」のつぶやき

健康に福祉にボランティアにと、自分らしい人生を過ごすために、一歩ずつ歩んでいる「いっぽ」のつぶやきです。

谷口巳三郎さん死去

2012-01-03 08:06:48 | ボランティア
長年、タイで農業指導などに取り組まれた谷口巳三郎さんが、
タイの農場で88歳で亡くなられました。

菊池市泗水町出身で、県立農業大教官退職後の1983年
59歳のとき、単身タイへ渡り、「21世紀農場」を開設。

農業指導だけでなく、青少年教育や高地民族救済、
エイズ患者らの支援に取り組まれ、98年にはタイ国立
メ・ジョー大学から名誉農学博士号を受けられました。

10数年前、谷口さんの活動を知り、自宅を訪ねたことがあります。
失礼ながら、家は傾きかけ、ほんとにここに住まれているのかと思ったほどでしたが、
ご主人の要請に、生活を切り詰め、せっせとタイへ支援金を送られていたのです。

自分たちだけで支援をされていたそうですが、5年ほど経ったとき、
新聞勧誘に来た人に「新聞を取るお金がありません」と事情を話されたところ
新聞社がそれを記事にしてくれたことで、ようやく支援の輪が広がったそうです。

奥様は「タイとの交流の会」を立ち上げ、ミシンを集めて送り、女性が仕事をすることで
身売りをしなくてすむように、また里親を募り、子どもたちの教育支援をするなど
地元から支援されています。

私も3人の男の子の中学校3年間の里親になったことがありますが、
よく手紙をくれて、感謝の言葉を書いてくれていました。

谷口巳三郎さんが帰国されたときに、講演を聞きにいったことがあるのですが、
そのとき70歳過ぎで、すごくやせていらっしゃいました。
何度も体調を崩されて、医師からはドクターストップがかかる状態でも
みんなが待っているから、とタイに戻られていたそうです。

どこにそんな体力があるのか、なぜそこまでするのか、不思議でした。
「いずれ日本が食糧不足になったとき、タイの人たちから助けてもらえるよう
そのために、私は今、頑張っています」と言われた言葉が印象的でした。
自分の身は顧みず、日本の将来を心配されて行動されていたのです。

88歳まで本当にお疲れ様でした。
心よりご冥福をお祈りいたします




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