「いっぽ」のつぶやき

健康に福祉にボランティアにと、自分らしい人生を過ごすために、一歩ずつ歩んでいる「いっぽ」のつぶやきです。

源氏物語千年紀

2008-11-05 22:29:07 | 肥後観音寺
西国三十三ヶ所巡拝で、石山寺を訪れたときに、本堂に向かう通路の両側に源氏物語の中の詩や絵が書かれていました。
そのときは、源氏物語のイベントをやっているんだな、ぐらいにしか思わなかったのですが、今年は源氏物語が書かれて1000年に当たるのそうです。

ちょうどNHKの番組で源氏絵2500枚の謎というのがあっていました。
源氏物語を元にその時代その時代で、さまざまな源氏絵として表現されています。
その貴重な絵が、海外で保存されているというのは皮肉なものです。
フランスに渡った浮世絵の源氏絵巻があるのですが、もともと六巻あったものが、その後、所有者だった美術商が切り売りしてしまい、今では数点しか所在がわからず、研究者がその行方を捜しているということです。

また大英博物館には70枚の源氏絵があり、明治時代に外交官などが日本から持ち帰ったようです。
その絵を見たアーサー・ウェーリーという学芸員が源氏物語に興味をもち、10年かけて英語に翻訳し、世界中に源氏物語が紹介され、絶賛されたそうです。

江戸時代には、庶民の間に広まり、光源氏がちょんまげだったり、姫が遊女だったりと、一気になまめかしいものに変わっています。
幕府は質素倹約を勧め、華美なものを取り締まっていたのですが、危険を冒しても人々の間に広まっていたようです。

明治時代になると、軍国主義となり、紫式部は罪人であり、源氏物語はふしだらなものとして、排斥されてしまいます。
このころ、多くの貴重な源氏絵が海外に流出したようです。

戦後、いろんな作家が源氏物語の現代語訳を出版し、今、またブームになっています。
私は高校生のとき、古典でほんの一部に触れただけですが、あまりに長編なので、ちょっと手がでませんけどね。
コメント
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