「いっぽ」のつぶやき

健康に福祉にボランティアにと、自分らしい人生を過ごすために、一歩ずつ歩んでいる「いっぽ」のつぶやきです。

脳はよみがえる

2007-02-25 23:33:21 | 美容と健康
最近、脳をきたえるための問題集が、本屋にたくさん並んでいます。
今日のNHKスペシャルでは、それを実践している老人介護施設の取り組みが紹介されました。
昔は一度痴呆症になれば、もう改善することはないと言われていて、進行しないようにするのが精一杯でした。
しかし、研究が進み、脳を活性化して痴呆が改善することがわかったきました。
人間の脳の前頭前野は、人とのつきあい、感情のコントロール、やる気などに関わっていることがわかってきて、これが発達しているのは人間だけの特徴だそうです。
いろいろな実験の結果、前頭前野を鍛えるためには、簡単が計算や音読が一番良いということがわかったそうです。
そこで、福岡にある老人介護施設で3人の痴呆症の人を対象に実験が進められました。

98歳の女性は、施設に入ってきたとき、自分の感情をコントロールすることができず、死なせてほしい、などと言って感情の起伏が激しい状態でした。
そのときの前頭前野は安静時にもまったく安定していませんでした。
それが学習を始めて一週間後には、自分から学習したいという意欲がでてきて、1ヶ月もすると、安静時の前頭前野は安定し、それに伴って感情も落ち着いて明るくなってきました。
音読が得意で、いまでは館内放送もしています。

77歳の女性は5年前に脳梗塞を起こし、4年前に夫が死亡してからは、笑顔がなくなり、人と話すときに全く目を合わせません。
前頭前野の中でも9野と10野が人とのコミュニケーションに関わっているそうで、その部分がまったく反応していませんでした。
学習を始めて2週間経っても、まったく意欲がなく、相変わらず目を合わせないし、担当者の名前も覚えようともしません。
スタッフでどうすればいいかを話あった結果、みんなで自分から視線を合わせるようにしようということで、声を掛けるときも顔を近づけ、なるべく目を合わせるようにしていました。
すると、4日後くらいから少しずつ名前を覚えてくれるようになり、笑顔も出だしました。またリハビリにも意欲をみせ、歩く練習も始めたのです。
学習もそれまではつまらなさそうにしていたのが、積極的にやるようになり、名前も覚えてくれて、よく笑うようになりました。

83歳の女性は、週3回デイサービスで訪れているのですが、6年前と3年前、二回脳梗塞を起こしていて、自分の生年月日も歳もわからないくらいに痴呆が進んでいました。
最初は学習中にも、前頭前野がまったく活動していない状態で、意欲がみられませんでした。
家でご主人が介護しているのですが、食事も自分で食べさせるのは時間がかかるので、ついご主人が口に運んであげていて、学習をしてても、あまり進展がみられませんでした。
スタッフが手伝い過ぎるのはよくない、とアドバイスしてあげて、なるべく自分で行動するようにさせたところ、食事も自分でできるようになり、学習意欲もでて、楽しんで計算が出来るようになってきました。
車椅子での生活だったんですが、自分で車椅子を押して歩けるまでになっています。

一度退化した脳も、刺激を与えることで活性化し、ふたたび生きる意欲や笑顔が戻ってくるんですね。
私の脳もだいぶ壊れかけてきて、もう仕方がないのかとあきらめかけていましたが、もう少し刺激してやると復活するかもしれませんね。
ちょっとは希望が出てきました。


コメント (2)
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