カッパの女房

縁あってASDのカッパさんの嫁になりました。
カッパさんの飼い主・・・いや嫁として日々修行中です。

バブルとバカ女

2016-11-06 18:39:17 | 思い出話


柚木麻子の「その手をにぎりたい」と言う本を読んだ。

バブル期を背景にOLの板前に対する純愛が描かれていた。

最初、あまりヒロインが好きになれなくて、

しらけた気分で読み進めていたのだが、

ヒロインがだんだん図太くなっていき、

途中から感情移入しすぎて涙目で文字を追っていた。

でもね、これ・・・バブル経験していないと、

つまらない本に思えるのでは?

実際、感想も「イマイチだった」が多い。

だよね?

でも私には痛いほどヒロインの気持ちがわかる。

嫁に行き遅れた女性がバブル世代に多い。

これもね、本当によくわかる。

だって足が地についてないんだもん。

いまだにバブル引きずっている人多いよ?

まず、トレンディドラマの影響。

そのためダサイ彼氏はノーサンキューだった。


例えば彼氏の条件として・・・



神戸の湾岸線をドライブし、ボートハウスのカフェでランチとか、

夜景の見えるレストランでディナーとか、

そんな素敵なデートで楽しませてくれる人。

かっこいい車を持っている人。当時、ユーノス・ロードスターが流行っていた。

大企業に勤めている人。

テニス、スキーが上手で、

話題が豊富。会話も楽しい。

そして誕生日に花束を用意してくれる。

こじゃれたイタメシ屋やワインバーを知っている。

よく気がつく人。(車にひざ掛けが用意してあるとか)

ま、こんな感じかな。

言っとくけど、バブルの時よっ!バブルの!!

今じゃ時代遅れだけどね!


でもこんな石田純一みたいな男性になかなか出会わない。

いるわきゃない。

なので、

デートが生駒山だったり、

車が家族共用のカローラだったり、

ディナーがロイヤルホストだったり、

スポーツよりも競馬に興味あったり、

誕生日のプレゼントが民芸品であったり、

なんかね、「ダサッ!」って思った瞬間、

もうありえねーって感じで、付き合うのやめたことが多々ある。


相手は一生懸命プランを考えてくれだろうに、

そんな気持ちもおかまいなしに、

「こいつはトレンディじゃねーな」と

私は不機嫌になったりしたものだ。

ホント!昔の自分を殺してやりたい。

いや、殺すと今の私がないから、鼻血出るまで往復ビンタだね。

フルボッコって言うやつ?


思えばあの頃の恋愛ってゲーム感覚なんだよね。

相手の本質を全然見てない。

上っ面だけ。

優越感を満足させてくれるかどうかが彼氏の条件。

でもね、バブル期はそんな女性ばっかだった。

メディアの影響が強すぎた。

そんな中でも浮かれずに地に足のつけた女性だけが、結婚できた。

「え?あんなダサイ人と結婚?いいの、それで?」って

友達が結婚するたびに、心の中で思った。

あーー”(-“”-)”当時の私ってクソだなっ!!

そんなクソ女がいい中年になってさ、

今どきの若い人をディスったりしてんのよね。

反省しなきゃだな。

私に比べたら今の若い人たちの方がよっぽど真面目に生きてるわ。

25歳なのに私ってば6件のスナックにボトルキープしてたよね。

週末はよく暴れ飲みしてたよね。

合コンで飲み過ぎて人事不省に陥ったこと何度もある。

千鳥足で裏通りを一人で歩いたこともある。(なぜか靴が左右逆なの)

レイプされなくてよかった。奇跡かも。

いや、手を出すのも怖かったか?

とにかく、もうね若い時ほどバカなことを考えて、

バカな失敗した方がいい。

20代ならギリ許される。

わがままいっぱい生きてよ、ほんと!

とりあえず、私程度の中年でおさまるからさ。

私以下はないよ、きっと。安心して!

バブルのおかげでおバカな人間が量産されたけど、

彼らたちは夢だけは今も持ち続けているし、

どこかに楽しみを見つけようとしている。

バブルは決して負の遺産じゃない。

あの特殊な時代を過ごせた私は本当に幸せだと、

今なら思う。

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