カッパの女房

縁あってASDのカッパさんの嫁になりました。
カッパさんの飼い主・・・いや嫁として日々修行中です。

フクママのお手伝い

2020-01-26 10:14:28 | 残念な出来事


フクママから「フクに手伝ってほしいことがあるねんけど」と

猫なで声で電話があった。

もういやだ。

この時点でやっかいなことを言ってくるのがわかってる。

「何なん?」と自然と声が低くなる。

「たいしたことじゃないねん。電話台をね、組み立ててるんやけど、

 ちょっと一人じゃできひんところがあるからね。

 フクに手伝ってもらおうかなーと思って」

たいしたことあるやん!!

「えーーもう忙しいからそっちには行かれへんわー」

と軽く断ったけど

「10分くらいで済むと思うんやけどね」

と相変わらずくいついてくる。

10分くらいやったら行ったってもいいか、と思った。

そう言えばこの間、2万円分のQUOカードもらったしな。

と、孤独な老婆を無下に扱うのに罪悪感を感じて、

翌々日の昼休みに行ってやることにした。

母はもう79才になると言うのに、

セルフ組み立ての電話台を買ったのだ。

家具の組み立てって私ら世代でも難しい。

それを、だ。79才、だ。

40年前に靴箱を組み立てた成功体験をまだ引きずっている。

案の定家の中は板が散乱していた。

テーブルにはネジがばらまかれている。

軽いめまいを覚えた。

こんなん10分では済まん。

「ここまではやってんけどね」と引き出しを自慢そうに見せる。

だから・・・?

朦朧とする頭で説明書を読んでみた。

ネジにはA~Lまで記号が打ってあるが、

フクママが袋からネジを出したせいで、どのネジがAなのかもわからん。

木ネジの半分が折れて使えなくなっている。

板の穴に入って折れている木ネジ多数。

もうほじくり返すの不可能。

無理じゃね、組み立てるの。

それでも「やる」と言うフクママ。

そこまで言うならと、

二人で力を合わせてなんとか電話台を完成させた。

2時間かかった。

午後の仕事が始まる時間だ。

廊下に移動させようとすると天板がスポッと抜けた。

だよね~~。

しかたなく畳の上をズリズリと滑らして廊下に出す。

そこでもスッタモンダがあったが、書くの面倒くさい。

移動が終わり、最後にファックス電話を置いた。

でもめっちゃグラグラガタガタする。

そりゃあ、木ネジでしっかり連結する部分がほぼ連結できてない。

じゃあどうやって板同士が連結できているのか・・・?

聞かないでっっ!!

もうスルー。

おまけに新しい電話台は前の台よりも一回り大きく、廊下が海峡のように狭くなった。

私が帰る段、フクママは未練たっぷりに古い電話台を眺めていた。

そしてポツリ。

「古い方でよかったな」

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