寺田本家24代目のブログ

寺田本家の24代目当主の発酵日記。
心を込めた自然酒造りや発酵の里へをめざす町おこしへの取り組みをご紹介しています。

旅をしながら麹を作っています

2012-10-24 16:39:22 | 出店予定・イベント

イタリア・ミラノの郊外で。旅をしながら麹作りをしています。

日本の発酵について語るときに「麹」のことは欠かせず、せっかくだからできたてほやほやのものを見てもらおうということで道具がない中で麹作りをしています。
原料はこうざき自然塾さんの米と寺田本家の稲麹を持参してきました。あと日本から持参したのは温度計と蒸し布2枚と種麹をふる時の茶こしだけです。

現場に蒸し器が無かったので、パスタを茹でる寸胴鍋と金属製の穴の空いたボウルを組み合わせて、蒸してみたところ無事いい蒸しあがり。
種切りをしてから、麹作りセットを持ってきた段ボールをそのまま麹箱として利用し、ペットボトルにお湯を詰めて周りに敷いて熱源としました。それをダウンジャケットとタオルと毛布でぐるぐる巻きにして冷めないようにします。

宿の部屋に循環式のヒーターがあったので、その前なら暖かいかと思って寝る前に置いておいたら、朝になっていたらヒーターが消えてて、麹の温度も27度まで下がってしまいました。
ピンチだ!とあわててペットボトルのお湯を詰め替え、今度はスーツケースの中において、外気と遮断するようにしました。スーツケースが急ごしらえの麹室になったわけです。

それからは順調に温度経過をたどるようになり、いま麹は仕舞仕事を終えて40度を超えています。
あり合わせの道具で麹は作れることがわかりました。

自由にどこでも発酵できるんですね。

ミラノ郊外でのプレイベント

2012-10-24 07:37:59 | 出店予定・イベント
イタリア・ミラノの郊外に来ています。
スローフードの祭典「サローネ・デル・グスト」で日本酒と発酵についてセミナーをする前にミラノの郊外のレストランでプレイベントをすることになり、いよいよ今晩に迫りました。

日本の発酵調味料ととヨーロッパの食材でおもてなしするということで今回日本から持参した調味料・食材は

・味噌(こうざき自然塾)
・醤油(井上醤油)
・みりん(角谷文治郎商店の三河みりん)
・酢(富士酢)
・酒粕(寺田本家)
・発酵塩麹(寺田本家)
・豆腐(月のとうふのものを味噌粕漬けにしたもの)

などなどです。
これらの調味料を使いながら北イタリアの食材と合わせて蔵人なかじがお料理をして、寺田本家のお酒を楽しんでいただけるメニューを準備しています。

今のメニュー案は
スープ   「イタリアのポーロネギの生姜スープ」
前菜2皿  「にんじんとロマネスコの酒粕ソースかけ」+「豆腐の味噌粕漬けと野菜」
ご飯    「酒粕リゾット」
メイン    「鹿肉の塩麹漬けのソテー醤油味醂ソースかけ」
デザート  「酒粕のアイスクリーム」

の予定です。

これにお酒を
食前酒  醍醐のしずく
食中酒  五人娘(冷と燗)+懐古酒+発芽玄米酒むすひ

を準備しています。
さていよいよ当日です。せっかくの機会をいただいたので楽しんで参ります。

日本に帰国してからも、報告会みたいな形で皆さんに召し上がっていただく機会が作れたら楽しそうだと思っています。