寺田本家24代目のブログ

寺田本家の24代目当主の発酵日記。
心を込めた自然酒造りや発酵の里へをめざす町おこしへの取り組みをご紹介しています。

時代少厨 タイムズキッチン

2005-09-21 18:17:40 | おいしいごはん
大阪のディープスポット・我孫子に,これまたディープな中華料理店があります。
店の名前は「時代少厨」と書いて(タイムズキッチン)。

オーナーシェフの三好さんは、こだわりを持った男で、春巻きの皮以外は全て手作りという、今時中華料理店では珍しい経営スタイルをしてます。
近頃ではホテルの中華料理店でも冷凍食品を使ってる場合が多いそうで、でも三好さんは本当においしい料理を出すお店にしたくって、そうすると手作りの今のスタイルになったそうです。

他では味わえない美味しい料理に合わせて、寺田本家の「五人娘」と「あわみ」もそろえてくれてます。

三好さんはアツイところもあって、ボクの結婚式のときスピーチしてる途中に男泣きしてくれたりしました。

そんなアツイ男が作る、思いのこもった中華料理、大阪の近くにお住まいの方は是非!

TEL0666066810


美結と乳腺炎

2005-09-14 21:06:51 | 子育て日記

          

美結が生まれて一月半ほど経ちました。

いっぱいおっぱい飲んで、いっぱいうんちして、よーく寝て、すくすく育っています。

 

生まれたときは体重が2600グラムでした。それから3~4日ほどでいったんグッと体重が減って2300グラムほどまでになりました。

それがこの間の1ヶ月健診では3600グラムに増えてました。お腹がプクッと膨れていて、それを見た助産院の佐久間先生は、「理想的なお腹をしているね」と言ってくれました。

新米ママのさっちゃんは、あんなに朝寝坊で一回寝るとなかなか起きないひとが、今では美結が夜中に泣き出すと、ちゃんと起きておっぱいをあげたり、オムツを替えたりしています。

そんなさっちゃんも何度か熱を出して、疲れたのかな?どうしたものかな?と困っていたのですが、それも佐久間先生に相談すると、「それは乳腺炎になりかけている可能性がある」と教えてくれて、いろいろ適切な助言をして下さいました。

乳腺炎とは母乳が詰まって、それが原因で熱がでてしまうそうなのです。

熱が出ちゃうとおっぱいが薄くなってしまい、赤ちゃんも飲んでも飲んでも、美味しくないのでなかなか寝付かなくなってしまうとのこと。

 

そこで佐久間先生は昔からのお手当て法として、イモパスタがいいと教えてくれました。摩り下ろしたジャガイモとお酢を加えて小麦粉で練って、ガーゼにくるみます。それを詰まって硬くなっているところに4~5時間当ててあげます。そうすると熱が引いてくるそうです。

 

それと食事は粗食がいいそうです。あんまり精がつく食事は摂らないほうがいいとのことで、普段より以上な粗食にしばらく僕もお付き合いしました。

 

おかげで熱も下がって、美結もおっぱい飲んでぐっすりと寝るようになりました。

ほんとお母さんと赤ちゃんの身体はつながっているんだなと実感しました。


いよいよ稲刈り

2005-09-14 10:17:17 | 酒造り

(赤ひばりの稲穂)


いよいよ寺田本家でも稲刈りが始まりました。
ゴールデンウィークの頃に田植えをした稲がすくすくと育って実りの季節を迎えることができました。

作付けされたのは、美山錦が9反・赤ひばりが3反・こしひかりが3反。
無農薬で稲を栽培する上で一番大変なのは、何といっても草取りです。
今年も梅雨の頃、雨のない日は毎日のように蔵人そろって田んぼに入り草取りをしました。

今年は東京・御茶ノ水のエコロジーショップがいあもお客さんを募って草取りに来てくれました。
そのときの様子


美山錦は粒の大きな酒米です。あまり粘り気が無いので食べるには美味しくないけど、粒が大きくて、デンプン質が中心に集まっているのでお酒を仕込むのでとても適したお米です。
美山錦は五人娘を仕込むときに使用されます。

赤ひばりは古代米です。古代米は品種改良技術が発達する以前の品種です。背が高くなるので倒伏しやすく、そのためにあまり作られなくなった品種ですが、とても良いお米です。鳥さんたちに食べられないように、籾の先っぽに芒(のぎ)と呼ばれるとんがり毛がでてます。赤ひばりという名前ですが、赤米ではありません。籾がらが赤茶けているので赤ひばりと呼ばれているのかもしれません。
赤ひばりは発芽玄米酒むすひを仕込むときに使用されます。

コシヒカリはご存知のとても美味しい飯米です。
コシヒカリも発芽玄米酒むすひを仕込むときに使用されます。



(コシヒカリの稲穂。この間の台風でちょっとたおれた倒れたけどよく実ってます)



寺田本家ではそのほかにも、宮城県の山間部に田んぼを借りて亀の尾というお米を実験栽培しています。

その全部を合わせても一年の酒仕込みに使うお米の約10分の1ほどです。
残りの9割は近所の農家さんに契約栽培で作ってもらっています。全てのお米が顔のわかる生産者さんに作ってもらっているのです。オーガニックな関係ですね。
農家さんたちにお会いしたときにいつも思うのですが、皆さん笑顔が素晴らしいんです。

農家さんが一粒一粒丹精込めて作ったお米を使わせてもらってお酒を醸します。その農家さんの心意気に負けないような良いお酒を醸していきたいとおもいます。農家さんたちの素晴らしい笑顔を、お客様につなげていくようなお酒を造っていければ最高です。



きき酒

2005-09-04 15:24:15 | 酒造り
先日、寺田本家で唎き酒の会が催されました。
といっても、お客様をお呼びしたわけではなく、社員の研鑽のために蔵内のみんなでお酒を唎いたのです。

杜氏が集めた5種類の日本酒を口に含んで、それぞれの日本酒度と中にひとつだけ混じっている五人娘がどれかをあてます。

日本酒度とはお酒の甘辛をみる目安です。糖分が多いほうがマイナスとなり甘く感じます。反対に糖分が少ないとプラスとなり辛く感じます。
測るときは酒度計という浮ひょう(見た目は水銀の温度計のような感じのもの)をお酒に浮かせてメモリを読んで計測します。

ちなみに五人娘は日本酒度プラス4です。発芽玄米酒むすひは日本酒度マイナス20前後です。


普段から割りと自分とこのお酒は飲んでるしそれなりに自信があったのですが、唎き酒となるとちょっと話が違ってきます。
唎き酒のときは口に含んで飲み込まずに吐き出します。そうしないと段々と酔っ払ってきて最後のほうは何飲んでるか、もう訳わからなくなってきます。
そのために含んでは吐き出し含んでは吐き出しとやっていきます。

しかし飲み込んでお腹に流し込むときと口に含んだだけのときでは、感じる味わいは変わってしまうものです。今回それが本当によくわかりました。

並んでいる猪口をひとつずつ口に含んでいくのですが、最後まで唎いてみてもどれが五人娘かすぐにはわかりませんでした。

僕の中には五人娘は絶対的な特徴があって老ねた麹の香りのようなものがいつも感じられるのですが、順番に唎き酒をしてみるとその特徴がなかなか浮かび上がってこないのです。

もう一度最初から口に含んでなんとかこれが五人娘かなというのを選び日本酒度を書き込みました。

翌日のその結果発表があったのですが、無事正解してました。
杜氏から一つ一つのお酒の説明があり、これから寺田本家のお酒はどんな方向に進んでいくべきか、ろ過などは必要ないのではないかというお話しがありました。

より本物のお酒を求めていく上でとても有意義な唎き酒会となりました。

ちなみに社長も正解してました。さすが!