「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

寄席於鈴本演芸場

2006-05-06 | つれづれ
連休も大詰めになってようやくの休み。どこに行くという予定もないので、浅草・上野の辺りを散歩、まではいつも通り。でも、きょうはちょいと珍しく上野・鈴本演芸場で寄席を楽しんできました。

久しぶりです。ちょうど前を通ったら昼の部の開場直後ぐらいだったのと正蔵がトリというので怖いものみたさ(?)で入ったしだい。もうほとんど席がない。席を確保して5分も経たないうちに立ち見が出ました。ほんとに落語ブームなんですね。

正蔵、つまりこぶ平ですね。正直、名前負けだと感じました。まだまだ正蔵という感じではない。芸がこなれていない。今日の噺などはテレビタレントが笑い話をしている、という感じにしかならない。こぶ平なんです。まあ地位が人をつくる面は絶対あるので、早く正蔵の名に恥じない芸人になってほしいと思いました。

まあトリはどうあれ、ほかは芸達者が多く、笑いまくりました。いいストレス発散。古今亭志ん輔が特によかった。芸が染み出てくる感じ。うまい。鈴々舎馬風は相変わらずの口の悪いぼやき節で笑わせてくれました。芸人生活50周年で、今月末には鈴本でトリをつとめるそうです。あと、ほんとにひさーしぶりに円蔵を聴きました。まだ元気だったんだ(失礼!)という驚きもあったけど、いい味出してますよね。取り立ててなにが面白いというわけでもないのですが、何を言っても自然に笑いをとる感じ。この辺がやはり芸なのでしょう。

曲芸、曲独楽、三味線漫談もいつもながら、なのですが、やはり引き込み方がうまいですよね。特に小円歌。うまくお色気と芸をマッチさせて客を飽きさせない。「落語界のトキ」といういつものフレーズですが、ほんと、ああした芸の継承者がいないのって残念ですよね。

なにはともあれ、久しぶりに思いっきり笑いました。考えてみればこれだけ笑って4時間で3000円。寄席って、コストパフォーマンスがめちゃくちゃいい、お得感あふれる演劇ですね。また行こうっと!