「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

もやしもん

2006-03-31 | 
石川雅之さんの漫画「もやしもん」。「菌」が人格を持って見えるという特殊能力を持つ青年を主人公に、「農大」で繰り広げられるどたばた、といったストーリー。なんか紹介にもなっていませんが、そんな内容です。

醸造や発酵のお勉強になります。なにせ字が多いので。そう書くと敬遠されそうですが、難しい漫画ではないです。くすくすと笑ってしまう。

絵が下手で登場人物の区別はつきにくいし、男女の別すら怪しい。でも、「菌」はそれぞれに表情が違っていてかわいい。「A・オリゼー菌」なんか特にお気に入り。

本筋よりも、欄外の人物紹介とか、表題につける一言とかがなんともとぼけた味わいがあります。「ま、どうせちなみになんですが」といった感じの恥じるような、自己主張しているような、遊び心があるとでもいいますか。変わった漫画ではあります。

発想の面白さで一本とった作品といえましょう。再生紙に大豆インキで印刷した、と帯にデカデカと書いていますが、これも別にエコだからという感じではなく「ま、これもちなみになんですけど」という感じの、どこか恥ずかしげというか、ひねたようなというか、ちょっと物陰からこっそり顔を覗かせたような、なんだかそんな印象を受けます。自分でぼけて自分で恥ずかしいから突込みをいれているというか。あ、そうそう。2巻目はカバーをはずして表紙と裏表紙も読んでくださいね。

不思議系漫画なのでありました。

ハルとナツ

2006-03-30 | つれづれ
NHK「ハルとナツ」の再放送がされています。戦前から戦後にかけてブラジル移民としてブラジルに渡った姉と、生き別れる形で日本で極貧生活を生きる妹。その2人の人生を軸に、戦前から戦後の日本人の生き方を描いた秀作です。橋田壽賀子さんの曲本。

なんといっても「おしん」の橋田さんですから苦労に苦労を重ねる姿に涙無しではいられないのですが、今日の放送は現在に通じる部分を感じました。

ブラジル「棄民」として生きる望みをさまざまな形で断ち切られて、絶望の中でアイデンティティを「日本人」というただその一点に見出す父親。「神国」日本の勝利こそが生きるための背骨みたいになってしまい、敗戦すら信じようとはしない。

なんだか最近の風潮にも通じる感覚だな、と思いました。現実生活のいざこざ、困難さに直面していきなり自己と国家を結び付けてしまう。偏狭なナショナリズム。家族や地域社会といった身近な、ある意味自分の力でかなりの部分を変えることができるコミュニティを超越して、いきなり「日本」という、なんとも抽象的な高次元の概念に自分を過剰に結び付けてしまう。

どうも格差拡大社会といわれる現在、生活に困難が大きい人たち、ある意味「改革」の犠牲ともいえる人たちを中心に、この偏狭な直結さがみられるような気が私はしています。半径3メートルの社会、つまりほんとに自分のごく周囲「極私」への異常な執着とその一歩「外」への無関心、そしていきなり国家に結びつく不思議な、そして私に言わせれば危険な感覚。

おっと、珍しく政治的になりそうですね。きょうはこの辺にしておきます。

千葉ロッテ初勝利

2006-03-28 | つれづれ
千葉マリンスタジアム開幕戦となった今日、千葉ロッテマリーンズ、今季初勝利!!

まあWBCにあれだけ選手を出していて先発投手陣ローテが不安定だったから、昨日までのソフトバンク戦はまあ仕方がなかったかな、と。今日がホントの開幕戦ということで。

でも今年は戦力ダウンが否めない。バレンタイン監督の手腕の真価が問われる年ですね。今江、西岡のいわゆる「2年目のジンクス」が心配だし。

ま、なにはともあれ、千葉開幕戦で勝利は、めでたしめでたし。

蟲師

2006-03-26 | 
また漫画?っていわれそうですが、「蟲師」。深夜放送で一部地域アニメ放送もあるようですね。

~以下はその放送公式HPから~
ここでの蟲とは動物でも植物でもない、微生物や菌類とも違う、もっと命の原生体に近いモノ達。それらを総じて「蟲」と呼ぶ。それらは形や存在が曖昧で、ヒトと蟲とが重なる時、人智を超えた妖しき現象が生まれ、ヒトは初めてその存在を知る。
生命とは、他をおびやかすために在るのではない。ただ、それぞれが在るように在るだけ──
こうした「蟲」とヒトとをつなぐ「蟲師」である主人公ギンコが、旅の途中で様々な人々と、それに関わる蟲達に出会ってゆく。一話ごとに登場人物が異なる読みきり絵巻。


なんというか、不思議な民俗的世界が広がります。時代もわからない、郷愁を感じさせる風景。そこに幽霊ともカミとも違う、生命体がある。ヒューマニズムなどという言葉が通用しない「生命」の厳粛さ、怖さ、美しさ。生命の大きな源からみた人間という存在の小ささ、大きさ。卑小さ偉大さ。

読む人の数だけ解釈が可能そうな、ホントに不思議な漫画です。柳田国男と宮崎駿の世界が好きな方には受ける漫画のような気がします。ミミズが嫌いな人には向かないかな?

その日の前に

2006-03-25 | 
重松清さんという作家はいま最も安定しているというか、安心して読める作家だと思っています。失礼ながら百点満点や120点の作品はあまり期待できないのですが、どの作品もほぼ70点から80点は確実に取れる。天才ではないけれど、優等生、そんな印象があります。

特に私は、重松さんとほぼ同年ということもあって、同世代を扱う作品には共感度が高まります。子どもの描き方が、いまの現実の子どもたちよりもやや幼い感じは否めないのですが、それも自分自身の子どものころを思い出して、そのころの子ども像をいわば現在に投影しているんだ、といったふうに理解・解釈できてしまう。要するに好きな作家ということでしょうか。

今回読んだのは「その日の前に」。共感度をビシバシと刺激されました。「あ、ここで泣かせようとしているな」というのが見え見えなのですが、やはりその通りに引っ張られてしまう。ちょいと悔しいかも。

内容は友人や同級生、家族の「死」に向き合う周りの人々、本人の心の動きの短編物語を集めたものです。最後のほうで短編の登場人物同士がつながっていくのは、まあオマケみたいなものでしょうか。

特に40代前半でガンで亡くなる人の話は年齢的にも他人事としては読めないものがありました。表題作「その日の前に」とその続きの「その日」「その日のあとで」は正直いって泣かされました。

人の死を扱うと、それだけで泣ける要素が高くなる。幼い子どもを残してとなれば、まあそこそこの筆力があればだれでも泣ける話が書けそう、といえないこともないのですが。

余命いくばくもない妻が買い置きしていた家族全員分の歯ブラシをみつける。妻の余命のことを語る際、子どもの前では平静を装おうのになんとか成功した夫が、歯ブラシをみつけたその瞬間、妻用の赤い歯ブラシを抱くようにして嗚咽をする場面には胸が詰まりました。

というけで、同世代の人にはお勧め度が高い作品です。でもまあ、名作とは違うように思います。微妙な薦め方ですね。

ミスった

2006-03-23 | つれづれ
仕事でミス! というか、ミスを防げなかったというべきか。

ルーティーン化した仕事、相手を信頼した仕事はどうにも注意力が散漫になる。「錯覚いけない。よくみるヨロシ」と名言をはいたのは将棋の升田幸三さんだったか。

なにはともあれ反省。ご迷惑をかけた方々に、なんとか善後策を考えないと。と、こんな文章を書いているどころではなかったなあ。現実逃避の一瞬か。

ものもらい

2006-03-22 | つれづれ
「ものもらい」になったようです。

ネットで「ものもらい」をひいたら面白いページに行き当たりました。
ロート製薬のHPです。

東京生まれ東京育ちの私は、「ものもらい」という言い方以外知らなかったのですが、「めっぱ」やら「ばか」やら「いもれ」やら、まあ全国には、地域地域でいろいろな呼び名があるんですね!

以前「全国あほバカ分布考」という本を読んだことがありました。言葉が畿内を中心に同心円のように広がっていく様子が面白かった。でも「ものもらい」はある程度の地域的まとまりはあるのですが、なんでこことここが同じ言い方?というような地域もあって、興味深い。

ま、なにはともあれ、早く治してしまいたいものです。

西遊記

2006-03-21 | つれづれ
香取慎吾が孫悟空、深津絵里が三蔵法師役でけっこう高視聴率のまま走りぬいたテレビドラマ「西遊記」。昨日は最終回だったんですね。いつも観ていたわけではないのですが、昨日は最初から最後まで観てしまいました。

西遊記という、だれもが知った題材を、個性豊かなキャストでおもしろおかしく描く。CGも満載でまるでゲームのような楽しみも。メッセージ性も簡明で「なまか(仲間)は大切」「真の勇気とは人の苦しみや喜びに共感できる心」「がんばった人は報われる」といったわかりやすいもの。こうしたことから人気を呼んだのでしょう。

亡くなった夏目雅子さんが三蔵法師をして、堺正章が孫悟空役だった、その昔の西遊記を思い出しました。蛇足ですが、昨日はお釈迦様役で堺正章が出ていて、往年の孫悟空は健在、と感じさせる見事な棒使いを披露していましたね。ほんとに器用な人です。

閑話休題。深津絵里さんもですが、夏目雅子も女性(←当たり前だ!)。三蔵法師って本来は男性なのですが、女性役がしっくり馴染む。不思議なキャラクターですね。なんででしょう? 崇高な澄んだ感じのあるお坊さんというのは男女の差がなくなるからなのか、単にドラマ的に3匹の妖怪キャラと美しい女性といった「美女と野獣」的要素が受けやすいからなのか。

ま、なにはともあれ、暗い世相に、こうした底抜けに明るいメッセージを携えて受け入れられる番組があるって、なんとなーくほっとしました。香取慎吾のキャラってやはりお茶の間(←死語かな?)で受けいられやすいですね。

きょうはお休み

2006-03-20 | つれづれ
きょうはお休み、いい天気。昨日も一昨日も仕事だったので本日は思い切って代休です。

平日に休むと、なんだかすごーくお得感がありますね。遅く起きた朝。あれもしたい、いやこれをしようか、と考える至福。ほんと、いろいろしたいことがあって迷います。

さて、では。出かけるとしますか。

隠蔽捜査

2006-03-19 | 
吉川英治文学新人賞を先日受賞した「隠蔽捜査」(今野敏さん)を読みました。アマゾンから内容を引用すると

竜崎伸也、四十六歳、東大卒。警察庁長官官房総務課長。連続殺人事件のマスコミ対策に追われる竜崎は、衝撃の真相に気づいた。そんな折、竜崎は息子の犯罪行為を知る―。互いに自らの正義を主張するキャリアとキャリアの対立。組織としての警察庁のとるべき真の危機管理とは。

始めはすごーく嫌な奴として描かれる主人公。東大・キャリア以外の人生を否定する、エリート臭ぷんぷんの官僚として描かれる。それが周囲の状況が変化するにしたがって実は逆に、原理原則を大事にする真の公僕、みたいな雰囲気になってくる。まあこの辺に面白さを見出すエンタメ小説とういう感じでしょうか。ストーリーは、特に最後のほうは「ないない。ありえねー!」と思わず失笑するような展開になります。

わたし的にはこの主人公が嫌な奴として描かれている部分のほうが、人物像としてまだリアリティが感じられた。「官僚の世界では東大以外は大学ではない」とか「出世は権限を増やすため」とか、実にある意味「正しい」ことを主張し、その「原則」に忠実な生き方をするんですね。

移動中の飛行機など交通機関の中で読み終える程度の、肩肘張らず、時間つぶしがしたい人向けの小説でした。

例えばバトン

2006-03-18 | つれづれ
いろいろな「バトン」がブログ間を行きかっていますね。木の葉さんから「たとえばバトン」が回ってきたので、きょうはこれ。

Q1・自分を色に例えると?
白。目立たず、周りの影響ですぐ染められてしまう。そのくせ時には他の色を塗りこめることも。みかけはまじめ。

Q2・自分を動物に例えると?
よくほえる犬。何にでも噛み付くけど、弱いからキャンキャンほえるだけ。

Q3・自分をキャラクターに例えると?
ポケモン「ロケット団」のコジロー。悪ぶっているけど抜けている。悪のくせに弱い。

Q4・自分を食べ物に例えると?
キムチ。いろいろな味があるけど基本は辛い。時間が経つとすっぱくなり、好きな人にはなかなかの味と思われるけど、普通の人には嫌われる。激しい味わい。

かな? あとで書き直すかも。とりあえず。
どなたかバトンを受け取って書かれてみてはいかがですか?

桜咲く

2006-03-17 | つれづれ
東京は港区の某所です。なんと一本だけ写真のような満開に近い桜を見つけました。
周りの木も芽吹く寸前。ピンクの芽がはちきれそうな感じです。
それにしても気の早い桜です。先んじて春到来を告げたかったのでしょうか。
何にせよ、桜咲く春はもうそこまできています。

不思議

2006-03-16 | つれづれ
このブログを始めたころは当たり前ですが、訪問して下さる方はとっても少なかった。IPアドレスで10台がざらでした。

最近、不思議なんですが、訪問してくださる方の数が増えているんですよね。ひとつ傾向をつかんだことがあって、ある事柄に触れるとポーンと数字が上がる。このブログでは珍しいのですが一日に3桁にまでIPが増えます。

それ以外の話題でも最近はコンスタントに2桁の後半。昨年末あたりから徐々に伸び始めた。「なんだその程度の数なのか」って言われそうですが、別に特別なことを書いているわけでもなく、話題を絞っているわけでもないオジさんの日記ブログですよ。なんだか、とても不思議な気がします。いったいどんな方々が来てくれているんだろう、って。

どうです、普段コメをかかれない方もたまにはコメを書かれてみてはいかがでしょう? どんな方々なのか、なんだか興味がありますよ。

お月様は雲の上

2006-03-14 | つれづれ
きょうは飛行機に乗ってました。まん丸で白く光るお月様が雲の上にある。見とれました。雲を上から照らす月。湖面に浮かぶ月のようだけど、もっと立体感があるような。なんだか飛行機がそのまま月に向かって飛んでいくような、ちょっと幻想的な気分。写真に撮れなかったのが残念でした。