「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

人生、いつ何が起こるか…

2005-11-30 | つれづれ
仙台に出張していて、今日戻ってきました。帰りの新幹線でのことです。

仙台を出ると次の停車駅は大宮の「はやて」でしたが、郡山で臨時の緊急停車を5、6分しました。急病人の搬出のためでした。緊急停車の15分ほど前に社内アナウンスで「お医者様か看護婦さんはいらっしゃいませんでしょうか」との連絡。多分、心臓か脳と推測しますが、予断を許さない不測の緊急事態だったのでしょう。

実はこのあいだの月曜日には昼、銀座で男性が倒れているのに遭遇しました。既に連絡をした人がいてちょうど警官が来たところでしたが、大きないびきをかきながら口から血をたらした状態で、歩道の真ん中に倒れていました。あのいびきは多分脳溢血だと思うので、警官よりも救急車を呼ぶべきでしょう。まあ、警官が要請中だったので結局、私は脇を通っただけでしたが。これ、昼間だからまだましだけど、夜だったらただの酔っぱらい扱いを受けそう。怖いですよね。あの男性はどうなったのか。快復されているといいのですが…

閑話休題。で、結局何がいいたいかというと「人生、いつなんどき何が起きるかわからないなあ」ということ。当たり前だ、と言われそうですが、やはり日常に追われていると、なんとなく予定通り物事が進む事を前提にしています。自分が死ぬ、なんて全然これっぽっちも考えていない。でも、現実はホントになにが起きるかわからない。

だからこそ日々を充実させて、「朝にうまれ夕べに死すとも可也」の気構えでいないといけないのでしょうが、なかなか…。こんなできごとが起きるとやはりいろいろ考えてしまいます。皆様もご自愛の上、日々を充実させましょうね。

カミングアウト

2005-11-28 | つれづれ
きょうは学生時代の仲間たちとの、ちょっと早め目の忘年会がありました。このブログを始めた頃に書いたことですが、仲間の一人が亡くなった事がそもそものブログのきっかけだったこともあり、彼らだけには正体を明かしてこのブログを見てもらっています。

飲み会でブログの話がチラと話題になりました。いわく「お前を知らない人は、このブログをみてどういう人物像を描くのだろうか」。そう。私も実はその点、非常に興味があります。いったいどんな人物だと思われているのか。

プロフィールからは「下町に住む男性」ということしか分からない。まあ文章からするに自転車通勤をしているちょっと風変わりなオジさんで、どうも普通のサラリーマンとしては「変わった奴」というレッテルが張られていそうな漫画好きな人、といったところでしょうか? 年齢は40代といったところ、か。実は、あるコメントの中にびっくりするような、つまり「私の職業が分かったの?!」という感じのするどいものがあったことが一度だけあるんです。ホントに驚きました。いつのものかは内緒ですが。

「内容をボカし過ぎ。カミングアウトしたほうが読まれるんじゃない?」という意見も今日の飲み会ではありました。まあ、そうかもしれません。いや、確実にそうでしょう。でも、いつかも書きましたが一人でも多くの人に読んでもらおうという強い意志があるわけでもないので、多分カミングアウトはしないと思います。このブログはまあこんな感じでオジさんの日常を淡々と書き続ける事になるでしょう。

それでもお読みいただける皆様に感謝します。ありがとう。

富士山

2005-11-27 | つれづれ
ここ三日間、富士山を間近に臨む場所に行っていました。更新せずに失礼しました。

うっすらと冠雪していて、周囲の紅葉も盛りで眼福、眼福。それにしても富士山ってなんであんなに美しいと感じるのでしょう。不思議ですよね。

最近愛読している万葉集には山部赤人の歌があります。

「田子の浦ゆ うち出でて見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」

この歌、百人一首にも採用されていますが、「真白にそ」は「白妙の」になり、「雪は降りける」は「雪は降りつつ」となっています。皆様はどちらがお好みでしょう? 私は、万葉集のほうがなんとなくダイナミックで感動がストレートな感じがします。「降りつつ」は特に作りっぽい感じがしてしまう。まあ、好みなのでしょうけど。

なにはともあれ、富士山の美しさに魅了された三日間でありました。

犬と登山

2005-11-24 | つれづれ
いやー、やっぱり筋肉痛が…そういえば、昨日の高尾山の続き。

高尾山はハイキングのための山、というイメージがありますが、一応、山は山。それなりに大変な部分もあります。驚いたのが、そんな山に犬を連れて登る人が数人いたこと。

遭難に備えてシェパード、なんていうわけはもちろんありません。たいていは室内犬。私は正直「えっ、なんで?」と違和感があります。自然の中に入ったら自然の声に耳を澄ましたらいいのに、山の動物の中には犬をいやがるのもいるのに、と思うのです。山登りに犬を連れてくる神経が正直分かりません。

「犬は家族」というのが言い分なのでしょうが、TPOを考えた方がいいように思います。狭い山道でフンをしてその間、他の人が通れなくなる事だってあるのです。生態系に影響を与える可能性はないのでしょうか? 最近は犬連れの登山はあたりまえなのでしょうか? ハイキング山の高尾山だから特別なのでしょうか?

紅葉狩り

2005-11-23 | つれづれ
きょうは紅葉狩りに東京郊外・高尾山に行ってきました。都心から電車で1時間。同じ東京とは思えない、まさに「山」の世界。ひさーしぶりでした。

私としてはかなり朝早くに動いたのですが、山頂はけっこうな人。肝心の紅葉は麓が一番美しかった。上のほうはもう盛りを過ぎた感じ。でも、やはり山の冷気を含んだ空気に身をさらし、引き締まる気分。細胞一つ一つがリフレッシュしていくような感覚でした。たまには自然の中に入るべきだと、あらためて思ったしだい。

それにしてもすごい人出でした。下山してびっくり。昼前でしたが、ケーブルカー(高尾山には頂上近くまでのケーブルカーやリフトがあります)乗り場には長蛇の列。なんと最後尾には「40分待ち」の看板が! 歩いた方が早いような…

私は今回は上り下りとも歩きでしたが、体力低下は否めない。ふー。明日あたり筋肉痛が出るような気がします。標高600メートルの山なんですけどねえ…情けない。

営業ものがたり

2005-11-21 | 
西原理恵子の「営業ものがたり」を読みました。ほかの部分はどうあれ、この中に収められている短編「うつくしいのはら」は一見の価値ありです。

帯の文句「サイバラ、生涯の最高傑作」とうたっていますが、まんざらはずれでもない。わずか12ページの作品。でも、その余韻の重さ、語りかけるものの重さに息を「ふー」っと吐き出してしまいます。目頭が熱くなります。

言葉で説明すると反戦、貧困の問題という実に味気ないものになってしまいます。それを西原の絵、目全体が真っ黒なあの独特の絵で静かに語りかけるような漫画にした瞬間、まったく異なる深みがある話になります。

浦沢さんの「PLUTO」に対する作品。浦沢さんがあれだけの長編で綴る物語を一刀両断。寸鉄人を刺すような珠玉の短編で挑んだといえましょう。機会があればぜひ一読あれ。

天の邪鬼ですが

2005-11-20 | つれづれ
本日、都心は女子マラソンとプーチン大統領来日のダブルパンチで規制だらけ。その東京女子国際マラソンで、Qちゃんこと高橋尚子さんが優勝しました。「止まっていた時間が動き出した」とテレビではさかんに放送していましたが、なんだかどうも素直に感動できないのです。

優勝はやはり見事だと思いますが、なんだか高橋の復活を演ずるための舞台装置だったような、出来過ぎという感じがしてならないのです。

まず2年前の「失速」と同じ東京女子国際マラソンという舞台。招待選手もこういってはなんですが、いまを盛り、伸び盛り、という選手ではなく、これまた2年前のリベンジよろしく同じメンバーを招待。予想通り、ペースはかなりのゆっくりペース。万が一負けても言い訳になるかのように、レース直前には肉離れでテーピングしてまでの走り。どうにも素直に優勝おめでとう、といえない気分が。

コメントも優等生的で、天の邪鬼のわたしなどは今回は引いてしまいます。それにテレビがあまりに「止まった時間、止まった時間」と繰り返すので耳障り。ぜひいまを盛りの若手選手と一緒のレースで再び勇姿をみせてほしものです。それでこそ真の実力者、国民栄誉賞というものでしょう。Qちゃんファンの皆様、失礼しました。

北斎展

2005-11-19 | つれづれ
上野で開催中の北斎展に行ってきました。作品数500点。壮観です。

北斎の人生を6つのステージに分けての展示で、若い頃から老年期までを網羅します。若い時期の北斎も悪くはないですが、やはり「富嶽三十六景」を描く前あたりから、つまり中年期以降の仕事に冴えをみせます。北斎が既存流派を咀嚼、その影響から自由になって、もっとも北斎が北斎らしさをみせ始めてからというところ。

「富嶽」に象徴的な卓越したデザイン力。なんでこんなふうに空間を切り取って、配置し直せるのか。やはり天才ということなのでしょう。各地の滝を描いた作品では「水」の描き方が斬新です。ある滝は細かく水しぶきを飛ばしているかのごとく、ある滝はあたかも地割れかのような描き方、またある滝は氷河のよう。型にとらわれない表現力です。

それにしてもすごい作品数。生涯でいったいどれほどの作品をものしたのやら。でも、晩年は別にして、北斎は自身を「芸術家」という感じではとらえていなかったのではないかと感じました。作品も読み物の挿絵や芝居の宣伝、お菓子の広告絵、正月の夢見をよくするために枕下におく絵もあれば、漫画もある。幅広い。おそらくいまでいえば売れっ子イラストレーターといったところなのでしょう。芸術家然としていない。

庶民が絵の中に描かれているのですが、その表情がひょうきんなものが多くて、きっと北斎はこうした人たちと膝を交えながら飲んだり語らったりして、楽しいひとときを過ごしたのではないかと想像します。ごく普通の市井の人、という生活をしていたのかな、と思えるのです。さすがに晩年は芸術家という雰囲気が絵から漂ってきて、私自身はやや近寄りがたい印象をいだきました。

なにはともあれ、一見の価値あり。かなり混んでいますし、作品も多いので、時間がない方は第2展示場の「ステージ3」以降だけみてもいいのではないでしょうか。

雪と紅葉

2005-11-18 | つれづれ
新潟にいます(おっと、初めて行き先を書いてしまった)。

越後湯沢でびっくり。山の上は冠雪、中腹より下は紅葉や黄葉。美しかった。

一粒で二度おいしいというか、なんだか得した気になりました。

それにしても寒い。はっきりしない空といい、冬の訪れを実感します。


ハイブリット車に「音」を!

2005-11-17 | つれづれ
ハイブリット車が増えてきましたね。環境のためにもどんどん普及してほしいと思っています。

でも、心配事が。交通事故が増えるのではないかと思うのです。電気で走っているときの車のエンジン音はほとんどしません。道を歩く、自転車で走っていると、普通の車ならエンジンの音で「あ、車が来たな」と思うのですが、電気で走る車はほんとに気づきにくい。すぐ右後ろにいて「あっ」とひやりとすることが少なくありません。環境に優しくても人に優しくない、つまり事故を起こしやすいのでは意味がありません。

メーカーにぜひ要望したい。なにか音をわざと発生させる装置をつけられないか。もしくは人を関知して、周囲への騒音にならない程度に自動で音を「奏でる」ような電気で走る車ができないものか。もしこんな考えに共感いただける方がいればぜひご自身のブログでも主張して下さい。リレーしていただければと思います。

サイクルモード

2005-11-14 | 自転車
「サイクルモード2005」という催しが一昨日と昨日の2日間、千葉の幕張メッセで開かれていました。昨日、行ってきました。

これ、東京モーターショーの自転車版と考えていただくと分かりやすい。世界各地から自転車メーカーなどが出展して来年発売の自転車やグッズを披露、商談もする、というもの。

圧巻でした。3百万円する自転車から、数万円程度の気軽な街乗りの折り畳み自転車まで、あるわあるわ。で、試乗までできてしまう。メッセ内にコースを設けてあって、そこを走るんです。世の中にこれほど自転車ファンっているんだ、というぐらいのお客さんの熱気でむせかるよう。ぴったりタイツにヘルメットといういでたちの人など、自転車ワールド満喫。

てのはいま、折り畳み自転車の購入を考えているので、主にその試乗に勤しみました。日頃はこうした比較ってなかなかする機会がないのでよかった。いくつものメーカー、機種を渡り歩いたけど、結局はブロンプトンかBDか、という事前に目星をつけていた通りの結果に。英国かドイツか。でもしぼりきれない優柔不断なわたし。

ブロンプトンのコンパクト感、その見事さに対する驚きと憧れ。BDの小径とは思えない走りの安定感。さて、どちらにしようかなあ。まだ悩む時間はあるから、いろいろ悩もうと思います。こういうのって買うまでの悩みの時間が一番楽しかったりするんですよね。

もしこの2社の自転車の情報をお持ちなら推薦・批判いただけるとうれしいです。

愛がなくても喰ってゆけます。

2005-11-13 | 
昨日紹介した、よしながふみさんの別の作品「愛がなくても喰ってゆけます。」を続けて読んでみました。

「グルメ・ショートショート」とあるように、よしながさん自身が登場して主にアシスタントのS原氏と、実在の様々な店をグルメ行脚する漫画です。

「おいしんぼ」などいろいろグルメ漫画はありますが、読んでいてこんなに「おいしそう」と思い、生唾が出る漫画はそうそうないでしょう。それほど、よしながさんの描写がうまい。さすが「仕事する時と寝ているとき以外はほぼ四六時中食い物の事を考えて生きている」と言うだけの事はあります。

また、いかにもおいしそうに食べて至福の表情を浮かべる絵が最高! パン屋さんが紹介されているなど比較的身近な店が多い点も想像力を働かせやすいような気がいたします。

よしながさん自身の生活の一端が垣間見えるのですが、化粧前と化粧後が極端に描かれていて、本当はどんな女性なのかな、と興味津々。もしも機会があればぜひお目にかかってみたいものです。

それにしても、題名にあるように、おいしいものがあれば愛がなくたって、少々気まずい場面だって、その場の人はなんとなく打ち解けて幸せな気分になれちゃうんですよね。紹介されている店に今度行ってみようっと!

愛すべき娘たち

2005-11-12 | 
ブックマークしている「切られお富」さんのブログで紹介されたのをみて、よしながふみさんの漫画「愛すべき娘たち」を読んでみました。

絵はよく見ていたのですが、実は作品を読んだのは初めてでした。BL系と聞いていたので。で、これまで読まなかったことを後悔しました。名作だと思います。

一組の母娘を中心に、その友人や祖母など女性の生き方や恋愛観を5話のオムニバス形式で描きます。ストーリー的に書くと面白みがなくなってしまいそうなので避けますが、作品中の言葉「母親というものは要するに一人の不完全な女の事なんだ」に象徴されるように、不完全な人間という存在、特に女性がかかえる悩みや葛藤が時に淡々と、時に身をよじるような切なさで描かれています。

なにより絵が美しい。特にコマ割りがみごと。余白の美、とでもいいましょうか、「語らないこと」で多くを語らせている。例えば134ページ(作品を見ていない人、失礼!)。ただうつむいて歩いている女性の顔が5コマ、せりふなしで1ページ続きます。はじめは暗がりの横顔が2コマ。次にやや上を向いた顔。目のアップ。少しアングルをひいたように顔全体を描いて口元をほころばせた表情。背筋がぞくぞくするような表情です。これだけで「恋をすること」に悩む女性が、啓示を受けたようにある決断をすることが手に取るように伝わってきます。

171ページも印象に残ります。仕事の悩みや生活の不安を、中学時代の友人からの手紙にあるなにげない一言で一瞬忘れる瞬間の女性の表情。おもわずこの女性の心境にシンクロしてホロリとしてしまいます。

5話すべてで、主人公というか「語り手」が変わるのも面白い手法。すべての生きる人にはそれぞれに過去や生活があるという当たり前のことを再認識させられます。

現代日本で生きる上で、女性の方が男よりも人生を深く考える機会が数多くあるということも再確認できます。多くの男はある程度決まったルートがあって、悩む必要もなくある程度の生活のありようが規定されています。でも、多くの女性は結婚、就職で常に悩む側です。常に選択を迫られている、とでもいいましょうか。差別される性として、生き方を問われ続けている。そんなことも考えさせられる漫画です。

それにしても母娘関係って面白いというか不思議。他の親子関係とはひと味もふた味も違っていると思います。いつか自分なりの感じ方を書く機会があるかもしれません。

作者のよしながさんは、かなり人間観察がするどい人のようです。日本の漫画の水準って、ほんとに高いとつくづく思わされる作品でした。思わず別の作品もすぐに購入してきました。また評を書くかも。

マッサージ

2005-11-11 | つれづれ
肩が凝りやすいので、たまにマッサージを利用します。今回はちょっとショックだったことが。

初めて利用する店で、ストレッチをベースにしたどちらかというと整体に近い感じのお店でした。「背中の方がはってますね」といういつもの指摘のあと、だんだんと体をねじるような形に。

「うわ、硬いですね」の指摘には、日頃から十分硬いと自覚していたのでうなづくばかり。「うっ」とか「イテテ」とか、思わずうめいてしまいました。

そこで一言。「いやあ、ここまで硬い方は初めてです。なんだか筋肉が別のものになってしまったみたい」と。

そ、そんな…まあ硬いんだけど、そこまでひどいとは。体操は毎日しているし、自転車も出張がなければほぼ毎日。それでもねえ…

ヨガでもやってみようかなあ。少しは効果が上がるのかなあ。

柿の木

2005-11-09 | つれづれ
柿の木のある風景って、いいですよね。「日本の秋!」と静かに、でもしっかり象徴的に主張している感じ。

きょうは地方の小さな町にいます。街中を小さな川が流れ、沿道には竹林があって散歩にはもってこいです。竹林を抜けると、収穫後の田んぼ。その脇に柿の木があって実がなっています。風情がありました。小さな雑木林も紅葉や黄葉。朝の一時、しばし都会の垢を落とす静かな時間を過ごしました。

さて、リフレッシュしたし、仕事仕事!