「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

コルトンシャルルマーニュ

2009-10-31 | ワイン
ブルゴーニュで有名な作り手と評価の高いアメリカ人ネゴシアン、アレックス・ガンバル氏の「Corton-Chrlemagne Grand Cru2005」を飲みました。シアワセ。香りの芳醇さがすごい。まだやや早かったためか、最初は開いていない感じだったのですが、目覚めるにしたがって複雑みをまして行きます。空になったグラスの残り香でもまた楽しめるほどのしっかりとした香りです。嫌味のない樽香に、フレッシュなかんきつ類、ちょっと甘く熟れたフルーツのニュアンスもあります。酸味がしっかりしているのでふくよかなボディもきっちりしまっています。味わいも酸味と果実味のバランス感があって、余韻も長く、さすがグランクリュ!

Lusco Rias Baixas (ルスコ)

2009-10-30 | ワイン
ワイン「Lusco Rias Baixas / Lusco do Mino(ルスコ・リアス・バイシャス ルスコ・ド・ミニョ)」を飲みました。比較的安いワインですが、とてもいいと思いました。ソービニオンブランかと思うようなハーブ、青草の香り。まろやかな感じ、ボディもそこそこしっかりしていて、でも、酸がきりりとしていて全体をしっかりと絞めています。

スペインのリアス・バイシャス地方のアルバリーニョ種で造ったワインですが、これはおいしい夏はきりりと冷やして、この季節でも11、2度ぐらいで飲んで白身魚や和食にも合うように思います。暖房の効いた部屋ならオールシーズン、食事(特に和食)ときらくにあわせることができそうです。

先日の「ソムリエール11巻」の末尾コラムでも触れていましたが、スペインでのワインの革命的な進化は楽しみ。このワインもその流れなのでしょうか? 地方にあったアルバリーニョ種で造る。シャルドネとかソービニョンブランとか「世界的」品種とは一線を画しながら独特の優れたワイン。なんだか楽しみですね。

ウェルかめ

2009-10-29 | つれづれ
NHK朝の連続テレビ小説、いまは「ウェルかめ」ですけど、まれに見るひどい駄作にゲンナリ。主人公も周りの人々も下手という前に、ストーリーがめちゃくちゃで、ありえない人間行動ばかり。唖然とさせられています。特に「世界に通用する雑誌編集者が夢」という主人公の取材風景なんて「馬鹿じゃないの」としか感想が出てこない。いつまでも夢みる夢子さんのトンチンカンぶりに「?????」という感じで、あきれ返っています。「ちりとてちん」から後は、どうにもしょうもない番組が続いていて、朝の楽しみが減りました。

「おしん」とまではいいません。でも、以前の朝の連ドラは人をひきつけてやまないものがあった。それはたぶん、人間の悪意、暗い面にもきちんと目が行き届いた脚本だったからではないかと、とふと思うのです。最近のものに共通しているのはその暗部を感じさせない、あっけラカンとしたものばかりだということ。前向きでやたらに明るい主人公とそれを取り巻く人々。いうまでもないですが、人には悪意もあれば邪悪さもある。陰影があるからこそ、人という存在は面白いし、深みが出る。そんなふうに思います。

次は水木しげるさんの奥さんが書いた「ゲゲゲの女房」が原作ときいています。少しはまともな脚本で、朝の楽しみを復活してくれることを願っています。

聖おにいさん・第4巻

2009-10-28 | 
電車の中では間違っても読めません。笑えます。「聖おにいさん」の第4巻はギャク度が高まった感じがします。第3巻で少しパワーが落ちたように感じていましたが、復活ですね。

100均ショップが「2000年の仏の教えの結実」とは思いもしませんでした。欄外でブッダがゲーム開発会社に当てて書いた「ご意見」の手紙のリアルさに大笑い。そこまでして動物に嫌われてみたいのね、って。

リンゴを食べると「知恵のつく」イエスは相変わらず、脱力系で癒されます。新しいノートPC購入をいかにブッダに認めさせるのかが、ホットなテーマになっています。さて、どうなるのでしょう。この件に関しては「仏の顔」は一度もきかないようですし。それにしても前巻でもそうでしたが、イエスの弟子たちはイエスに似て、見事なまでに脱力というか、「若者」っぽくてほんと、笑える。

学生時代の友人

2009-10-26 | つれづれ
本日は久しぶりに学生時代の友人たちと飲み会。楽しかった! やはり一番気のおけない仲間という感じで気軽に飲めるし、気軽に食べられるし、語れる。肩肘張ったところがなく、時間枠を超えたような感じで、一気に「気分は青春時代!」というのがいいなあ、と思う。

とはいえ、やはりオジ世代。どうしても体調、健康問題に話題が行くのは、ま、ご愛嬌か。てのも自転車などの話題だけ見れば若々しそうだけれど、なかなかに年相応のこと、これありなので。話題にもきちんとついていけます!?ほんとは「オレは関係ないよ」といえるのが一番なのでしょうけどね。

ま、なにはともあれ、楽しいひと時でした。

ソムリエール11巻

2009-10-24 | 
なんだ、また漫画か。といわれても全然気にしないてのです。「ソムリエール」の11巻が出て早速購入。あいかわらず手ごろなワインにも言及があり、巻末のコラムは勉強になります。

ま、それはそれとして、漫画自体は、いきなりの主人公の「クビ」から銀座でワインバーオーナーになるという奇想天外の展開でした。まあ、なんといいますか、「ワインはワインだけを見るのではなく、飲む人をみて、なにを本当に求めているのか考えよ」という実に七面倒くさいことをいきなり要求。ま、たしかに本職のソムリやソムリエールにはぜひとも傾聴してほしいですけど、素人には、「ま、そうだよね」という感じで読みましたよ。

でも、また再び主人公の出自問題に久しぶりに路線が近づいて、ようやく歩を進めたな、という展開なのでありました。

思川温泉

2009-10-19 | 自転車
昨日はいい天気でしたね。久しぶりに自転車で100キロ超ライドをしようと思い、江戸川から利根川、渡良瀬川とつなぎ、桐生にぬけようかと思ったのですが、足も軽いし、気が変わり宇都宮を目指すことにしました。餃子でビール、が目的です、ハイ。

思川(おもいがわ)という洒落た名前の川にもサイクリングロードがあるときいたのでそれに沿って、できるだけ北にと考えたのですが、未舗装だったり案内がまったくなかったり、ととてもサイクリングロードと呼ぶ資格のない、ひどい道でした。管理者の栃木県には時代をよくみてきちんと整備をして欲しいと思いました。

しかたがなく国道4号線を北に向かったのですが、途中に目に飛び込んできたのが小山市の「思川温泉」の案内。てのは温泉大好き人間。心惹かれて、宇都宮で餃子&ビールはやめて温泉に入ることにしました。

これが大当たり。思川が蛇行する大地の上にあり、川の流れを眼下に楽しむ露天風呂。天然温泉は38度とぬるめですが、じんわりと体があたたまります。シ・ア・ワ・セ気分です。

極楽極楽とつぶやきながら、JRの小山駅から輪行で帰京しました。距離はちょうど100キロ。手ごろなところにいい温泉を見つけて、また行きたい!と思うのでありました。

サイドウェイズ

2009-10-18 | 映画
珍しく試写に当選してみてきた映画「サイドウェイズ」。かつてアカデミー賞候補にもなったハリウッド版「サイドウェイ」の日本リメーク版です。人生の折り返し地点を過ぎた冴えない中年男の、情けなくもちょっと希望を感じさせる、笑いあふれる、温かみのある映画でした。世代的に40代がまさにこの映画の主人公年齢。試写会場は「サイドウェイズ世代」があふれかえっておりました。観終わると無性にワインが飲みたくなる映画です。

ストーリーは公式サイトをご参照ください。

情けない主人公の売れないシナリオライター役を演じる小日向文世さんのへたれぶりがすごく共感できてしまう。「そう、そうなんだよ。男ってそんな場面があるよね」という感じ。友人役で、懲りないやっぱりダメ男ぶりを演出する生瀬勝久さんもスケベ心満載で、いいですね。笑える。それにひきかえ、どうも鈴木京香さんはお美しいのですが、ちょっと役が棒読み的で、正直「?」。ま、美人だから許してしまいましょう

なによりもこの映画はワインの映画です。カリフォルニアのナパバレーのワイナリーがこれでもか、と出てくる。行ってみたいなあ、と心底思いました。美しいブドウ畑にしゃれたつくりのワイナリー、おいしそうなワインのテイスティング風景…

映画の中でポイントになるのがブドウ品種。カベルネソーヴィニヨンとピノノワール。赤の2大人気品種の特徴を、自身の生き方のたとえに語る場面があります。最後の最後でも、それが生きてくる。ワイン好きにはたまらない映画でしょう。

ちなみにカベルネはボルドーの主力品種。骨太で力強い。世界のどこで栽培してもカベルネはカベルネと主張します。ほかの品種とブレンドして様々な味わいを構成することも可能です。一方のピノはブルゴーニュで栽培されているのが代表例。上品で繊細、複雑で土地の特色を色濃く反映する。栽培は難しいけれど、うまくできればとてもすばらしいワインに。まずほかの品種とブレンドすることの無い純粋に単独品種でワインとなることが多いという特徴があります。これだけ押さえばセリフの味わいが2倍にも3倍にもなると思いますよ。

人間万事塞翁が丙午

2009-10-17 | 
「国会で青島幸男が決めたーのか?」っていうフレーズがわかる世代も少数派ですね。その青島さんの直木賞受賞作、「人間万事塞翁が丙午」を手に取りました。生き生きとした描写、講談、落語のような語り口に、ぐいぐいと引き込まれます。てのが子どものころにはまだ少し残っていた下町言葉は実にテンポがいい。そこに戦中・戦後の激動期を生き抜く庶民の力強い姿が描かれます。

=以下アマゾンから=
呉服問屋が軒をつらねる東京・日本橋堀留町の仕出し弁当屋“弁菊”。人情味豊かであけっぴろげ、良くも悪くもにぎやかな下町に、21歳で嫁いできたハナは、さまざまな事件に出遭いながらも、持前のヴァイタリティで乗り切ってゆく。―戦中から戦後へ、激動の時代をたくましく生きた庶民たちの哀歓を、自らの生家をモデルにいきいきと描き出した、笑いと感動の下町物語。直木賞受賞。


今の時代のように、しゃちほこばらない、あけすけな感じ。人間関係のおおらかさがとても懐かしい。最後は、主人公のハナと夫「おとうちゃん」の夫婦関係にシンミリ。人の心の機微、襞を実にうまく書いた作品だと思います。こうしたリズムある文書を紡ぐ書き手はいまみあたらないですよね。人生っていろいろあるけど生きていればこそ。喜びも悲しみも人生の素敵なスパイス、という生きることへの賛歌のような小説です。素敵な読後感でした。

いやだいやだ

2009-10-14 | つれづれ
少々仕事が立て込んで、そんなときに限ってまた仕事が突然舞い込む。イライラしてしまい、なんというかまあ、八つ当たり的行動をとってしまった自分がいやだいやだ。反省文。

新宿芸術天国

2009-10-13 | つれづれ
昨日の東京は見事な秋空。新宿御苑をぶらついてから、新宿大通りを使った新宿芸術天国という新宿区のお祭りの一環を見てきました。ヘブンアーティストと呼ばれる大道芸人たちがそこかしこで芸を披露します。

お気に入りだったのが写真のジャグリングの男性でした。



この人は上野公園でもみたことがありましたが、ワザの見事さもさることながら、なにより笑顔がいい。観客を安心して「世界」に引き込んでくれるし、失敗だって見事に芸にしてしまう力があります。大道芸人に一番大事なのはたぶん、この安心感と見事な笑顔、客を引き込む話術でしょう。昨日はこの人のパフォーマンスを最初から最後まで飽かずに眺めて感激してました。

それに引き換え、どうも同じジャグリングをしていても某中国系のチームとか、某フランス系チームは技術も低いし、なにより話術はないし、いわんや笑顔がない。ひどいものでした。ま、それなりの投げ銭にしておきましたよ。

ベルリンの巨大人形劇

2009-10-11 | つれづれ
ベルリンの壁が崩壊して20周年を祝うパフォーマンスがベルリンで行われたそうです。テレビで一瞬の映像をみて、目を見張りました。巨大なマリオネット2体がベルリンの街を舞台に、別れ別れになった2人が再び出会う場面を再現したものです。壁で引き裂かれた民族が再び一つになったことを象徴しているのでしょう。ストーリーよりなにより、特に素晴らしいと思ったのはマリオネットの表情です。目が生きているかのよう。写真がこのリンクにたさくんありましたのでご覧ください。

それにしても感慨深いのは、壁崩壊からもう20年なんですね。歴史の一こま。すでに「壁」の意味することを肌感覚で理解できない世代も多くいるのですよね。東西冷戦の終焉。私の人生の前半には間違いなく、色濃く、米ソ冷戦、核戦争の脅威、イデオロギー対立が塗りこめられています。ま、オジの感慨ですね。あらゆることは過ぎ去る。諸行無常。

ま、なにはともあれ、このフランスの劇団が実施したパフォーマンス、生で見たみたかったです。

ワインエキスパート試験合格!

2009-10-08 | ワイン
ちょいと気恥ずかしい名称ですが、日本ソムリエ協会が主宰する試験に合格して「ワインエキスパート」の資格を手にしました。今日が合格発表日でした。ソムリエがワイン提供を業としている人に対する資格なのに対し、エキスパートは素人、趣味で楽しむ人向けの資格です。

ワインを本格的に飲み始めてまだ2年ほど。この名称は本当に気恥ずかしいですが、運転免許証のようなものだと思っています。素直にうれしいと喜んでいます。落ちたかな、とも思っていたので、正直喜びもひとしおです。

ワインの世界は広大無限で深い。全く知識がないとラベル一つ読むのも大変で、自分で「今飲みたいワイン」を選ぶのもなかなかに苦労します。この資格は「ラベルは読めるようになったね。ブドウ品種のちょっとした特色、地域の特性がわかるようになったね」という感じ。免許を取ったからといっていきなりF1ドライバーのように上手な運転ができるわけではないのと同じで、「とりあえずこの広い世界を自分で運転して巡ってもいいよ」という免許を手にしたようなものだと思います。今後はこの「免許」で、徐々に自分の世界、旅する範囲を広げて、楽しめる世界を拡大していきたいものです。

ただ、協会には大きな疑問、不満があります。試験の内容。いったい協会はエキスパートにどんな知識や経験を求めているのか、毎年の試験傾向のブレが大きく、よくわかりません。今年の2次試験では4種類のデギュスタシオンの対象のうち1種類が協会の不手際で出題されず、3種類だけ。どういう配点にしたのやら。年に一度の、受験者にしてみればそれなりに気持ちをこめて受験し、高い受験料も払っているのに対して失礼極まりないずさんさです。この程度の管理もできないのか、という情けなさを感じてしまいます。

ま、それはさておき、手続きをとって目標だった「ぶどうバッジ」を手にしようと思います。

あぶさん引退

2009-10-07 | つれづれ
水島新司さんの長寿漫画「あぶさん」。今週のビックコミックで引退しましたね、ついに! 62歳ですって。最初は飲んだくれで素行も良くないはぐれ人というふうだったのに、いつのまにやら球界の宝。人々憧れの克己心にあふれた人、ということになっていました。まあ、そもそもが荒唐無稽な話なので目くじら立てるものではないですけど、なんとなく学生運動で米帝打倒などと激しく学生運動していたあんちゃんが企業に入って戦士になり、「昔はなあ」と説教している感じが漂います。年齢もまさに全共闘世代ですからね。

ストーリーは予想したとおり、最後の打席にサヨナラホームラン。意外感はゼロの展開でした。まだ漫画は続くそうで、あぶさん何するのでしょう? まさかメジャーに兆戦とかはありえないと思いますけど、さてさてどうなるのでしょう。

それにしても久しぶりにビックコミックを買いましたよ。作品ラインアップで5年ほど前と変わっていないなあ(「あじさいの歌」や「黄昏流星群」とか)と思うもののほうが多かった。でも「岳」や「深夜食堂」などいい作品も出ていて、さすが、と思うところもありました。