話の扉

一級建築士 野積基子所長のブログ

2018-04-07 11:44:03 | 建築
現在読んでいる本です。


                         エクスナレッジ社刊

名建築の本などは一般的に
現存している建築や当時の写真になります。
この本は歴史的にも古くは紀元前600年から近代の建築で現在は無い建物を
当時の政治や世情を交えてイラストで描かれています

古くなればなるほど
作者の創造になります。
そのイラストが建築系ではない
作家が描いているので専門的な枠組みから
外れていたりして楽しいページもあります。
全部で39物件の物語です。

古いのではエジプト紀元前4世紀頃の アレクサンドリア図書館
 
冒頭の表紙は
紀元前600年頃のイラク バグダッド
バビロンの空中庭園です。

国内での最古参での登場は
1207年 京都「方丈庵」
鴨野長明の方丈記に出てくる話しです。

・・・・・・・・・・・・・
ゆく川の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず
淀みに浮かぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中の人と住処 
またかくのごとし・・・・・・

有名な一節です。
現代にそのまま移行できませんが、
物があふれるこの頃として、
本質としては通じるところもありますね。
  
  
小さな庵で
3.3×3.3m四方の家です。
約10㎡(3坪ちょっと 6帖間くらい)
高さが2.1m
最小限の家で晩年暮らしたとのことです。

現在
下賀茂神社か?上賀茂神社?に再現模型があると聞いています。
   

最小限の小さな家の設計に挑戦したいです。(^_-)-☆