ワハハから帰宅後、衝撃的なニュースを知ることになりました。
羽田空港のRYW34Lで海保機と赤組のA350が衝突して炎上していたこと。
そんな、あほな!なんで?と。そして段々概要がわかってきました。
日ごろから航空無線を聞いているので、管制塔とのやりとりがATCLiveというサイトでアーカイブ、録音が聞けました。
そのサイトには全ての交信が記録されていないという話もあるので、それは無い前提で聞いて考えました。
その交信には、管制がRWY34Lの手前までタキシング許可を出していましたが、その後の海保機のリピートはありませんでした。後に報道では、海保機機長はリピートしていたとありました。しかし、そこに海保機への滑走路手前での待機指示、滑走路進入許可の文言は無かったようです。
通常の交信は、JA722,No.1、タクシー・トゥ・ホールディングポイント・アット・チャーリー・ファイブで、滑走路の手前C5までタクシー許可という意味です。続いて、JA722,ホールド・ショート・オブ・ストップライン・アット・チャーリー・ファイブでC5ポイントで待機指示です。その際、着陸機がある時は続けて、ウィーハバアライバルと伝えます。が、これが無かったようですが、その後にジャパネアー594、コンティニュー・アプローチ・RWY34Lと交信していることから、海保機長がこれを聞いてるはずですが、これで普通は着陸機があると認識するものです。
そして滑走路進入許可は、JA722,RWY34L,ラインアップアンドウェイト。
そしれ離陸許可は、JA722,RWY34L,ウィンド○○、アット○○(風向きと風速の情報)、クリアードフォーテイクオフ、です。それで初めて離陸ができるわけです。
これらの手順をNo.1で全部表現ではないです。海保機長ならそれぐらい知ってそうなものですが。
しかし、海保機長はそれらをスルーしてしまったようです。そしてNo.1は離陸順位が一番目という意味であるのに対し、何よりも最優先で離陸させてもらえると思い違いしたことで、滑走路手前で待機、指示待ちをすることなく赤組の着陸寸前の滑走路へ進入、衝突に至りました。
そして尊い海保隊員5名の人命が失われてしまうという大惨事になってしまいました。犠牲になった海保隊員並びにご家族には心より哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。
ネットでは、航空無線を聞いたことも無い人間があーだこーだ、でした。全く見当はずれなこともあり、失笑でした。また、パイロットは滑走路に入る前に、着陸機がないか確認することを免許取得訓練中に、教わるのが普通です。滑走路へ入って40秒後に衝突したことから、海保機長が着陸機の有無をしっかり確認していれば、強烈な着陸ライトは間違いなく視認できたはず。ちゃんと確認していれば滑走路へ進入しなかったでしょう。それを怠ったのは否めません。
私の推測と全く同じことを複数の機長経験者の方が書いておられました。素人より少し詳しい程度ですが、あながち大間違いではないです。
No.1を何よりも自機が最優先と勘違いしたこと(離陸機よりも着陸機が最優先)、滑走路へ進入前に着陸機の確認を怠った。進入許可がないのに進入した。これらが最大の原因で、その他の小さなものはミスではなく事故要因の1つ1つに過ぎないということです。
伊丹でも管制とのやりとりを聞いていると、よくNo,1とかNo,2、ウィーハバアライバルやウィーハバディパーチャーなどよく聞きます。普通に使われているものです。
これが着陸寸前の滑走路の見え方です。これは2020202年12月のフライングホヌ・チャーターフライトで撮影したもので、成田空港です。パイロット目線とは違いますが、滑走路の見え方は同じです。
コックピットからはこんな感じに見えます。これで両脇にある誘導灯の明かりに幻惑されて滑走路上に他機や異物は見えないです。滑走路誘導灯の照明はその位置をパイロットに確認しやすくるために重きを置かれているので、滑走路上に何かがあっても見えない構造です。そして、着陸時の300km近い速度、例え視認できたとしても回避は間に合わないでしょう。よって赤組のパイロットに過失は全くありません。
何よりも着陸間際の着陸機が最優先です。また管制の指示をパイロットは信頼しているので、それを疑う余地はないです。
そんなこんなで、前日の大地震に続いて大ショックを受け、とてもライブ配信する気にはなれず。なにしろお気に入りのA350が全焼してしまったことも、大ショック。JA13XJ。
そして少しそのショックが和らいだ7日、今年初のライブ配信に。