ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』
これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

またまた歯のお話し

2013年09月18日 | 健康・スポーツ

Photo  かつて私が出会った人で、まだ30代なのに歯が一本もない人がいた。事情を聞いて、その理由に驚いた。この人はどんな状態になっても、歯科医院へ行かなかったのだ。歯が全くない彼は、当然だが発音が少し怪しいものの、会話は特に不自由なさそうである。しかし入れ歯も何もない口腔部は、どうしてもはたからは馴染めないものなのだが・・・。

 

 実は私もあやうくそうなりかけた。子どもの頃から、歯科へは痛くなってから行くものだと思っていた。大学生になってまた歯科医院へ行くと、知り合いの紹介で夫婦で開業していた医院だったが、そこではじめて「抜かない治療と、継続的なブラッシング指導」を聞かされた。ただし健康保険が使えないので、全額有料であると・・・・。「保険外!有料!」と聞くと、すぐ腰が退けてしまって、残念ながら抜歯という安易な治療を選んでしまった。一生涯の不覚であった。

 

 ブラッシングについては、その後いろいろ迷走がゆるされた。「指で歯肉をこするのが一番」「ローリング法」「バス法」などなど。今は「ブラシを歯間に貫通させ、そのブラシをギュッギュッと歯茎方向に圧迫を加える方法」である。おそらく昔は「歯科衛生士によるブラッシング指導」なんて、保険の点数になかったのではあるまいか。だからやり方を教えてもらっただけで、その後の絶えざる指導はなかった。だからしぜん手を抜くようになるし、歯槽膿漏にはストップがかからなかった。


 抜歯の、あまりの痛さからPTSDになって医院には行けなくなっていたものの、熱心に歯医者通いに徹するようになったのは、まさにナイアガラの滝、千尋の谷の直前で、その崩落の様子に恐怖し、神に祈り心を入れ替えたためである。以後今日に至る7年以上、毎週か2週間に一度は歯科医院に通っている。つねにブラッシングチェック、指導、ポケット検査など欠かしたことはない。こうして大決壊の寸前で私は踏みとどまることができている。歯無しにならなくて、済んでいるのである。神様に感謝する。


 逃げていても解決にならないどころか、かえって問題は悲劇的な結末にまっしぐらの急展開である。立ち向かい、攻めて行かなければ、決して未来は無い。   ケパ

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