心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

小菅村のエコセラピー

2009-09-07 07:41:49 | エコ・地域・環境
山梨県小菅村で9月5日6日開かれた、日本エコミュージアム研究会 第15回全国大会に顔を出してきた。

東京学芸大の木俣美喜男さんらによる環境教育公開講座つながり。

徐々にぼくは、「エコセラピー」なる動きに関心がでてきている。
自分の中の自然のなかでの活動への没頭と従事してきている心理臨床の、統合ないし止揚形態かも。
ユングの中高年期課題的だ・・・

小菅には5年目になる「小菅村エコセラピー研究会」があることを夏前に知った。
その中心メンバーのKさんとは挨拶だけは済ませていた。
ほかのSさんNさんを入れた3人で「森の癒し(森でほうれる)」という活動を、大会日程の一部として開いてくれた。
それに参加したかったので出かけた。

ちなみに、「ほうれる」とは地元で「本業としてではなく楽しみに、ワサビ田造りや狩猟などを戸外で行うこと」なのだと言う。
きっと「呆ける」に近いものがあるのだろう。

意外に近かった。
約60Km、鶴峠を経由して山道を走ったけど、地道でもクルマで2時間はかからなかった。

松姫峠1250mから「牛の寝」分水嶺を鶴寝山1368mまでの樹林をゆっくり歩き、リラクゼーションと呼吸法、ブナの大木を眺めたり、静かに死のポーズ、そして野点や簡単な野外食事などをするのが中心メニューのようだ。
ぼくにはヨガやニューカウンセリングなどとの類似性が連想されたし、食物を摂るという心理療法の禁異を簡単に越えているのも興味深かった。
問うと「やっているうちにこうなった」ということだった。

類似したものには「森林セラピー」や「セラピー基地」などという動きもあるようだけど、一線を画しているらしい。

付き合ってみたいと思った・・・
焚き火や静かな会話が気持ちよく一晩できた、研究会が委託運営する、癒しのキャンプ場・森林公園「ほうれん坊」を拠点にして。

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エコミュージアム大会のほうは、約50名の全国からの参加者を、地元からも約50名の方々が迎えてくれて、地域ぐるみの肩の凝らない盛り上がりを見せていた。

小菅村は人口850名、昭和30年頃が最大で2200名、65才以上の人口比率38.5%という、多摩川源流の村だ。

「伝承されてきた伝統的な知識体系を学習し、環境保全・創造する活動を通じて、持続可能な地域社会を形成する」
「自然に遊び、日本の伝統的生活文化に学び、豊かな人生を感じるために」
などという呼びかけは、この時代にますます重要性を持っている。

同宿になった、この動きに15年来かかわっているというIさんは、このプロセスが大事なんだと言う。
確かに・・・納得!

経済システムの動向を嘆いても、地域再生策の結果を求めても、また再生への手法や技術に頼るのも、短期的にはムリがある。
大きな渦の中でも夢を捨てないロマンチスト!?が集まっているのかもしれない。
魅力的な人たちの集まりだ。

来年は山形県朝日町が会場なんだそうだ。
蜜蝋キャンドル製作のAさんたち、ナチュラリストの諸君、がんばれ!


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