心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

S.ラヴィッツ「脱出記-シベリアからインドまで歩いた男たち The Long Walk 」

2010-08-14 01:01:24 | エコ・地域・環境
スラヴォミール・ラヴィッツ著 海津正彦訳2007「脱出記-シベリアからインドまで歩いた男たち The Long Walk 」ヴィレッジブックス

2005年にソニー・マガジンズより刊行されたものの文庫化されたもの。
原著は、1956年に初版が出ているという。

1941年4月、イルクーツクからヤクーツクへ向かい1500Km行進したところにあるレナ川沿いにある、5500人も住む大型宿舎のあるシベリア第303収容所から、7人が準備の末に脱走した。
2ヶ月掛けてバイカル湖へ出、ゴビ砂漠を経て、チベットへ入りラサをかすめてヤル・ツァンポ川を渡り、ヒマラヤを越えてインドへ入るまでの6500Kmを徒歩で脱出した、ちょうど1年間の記録である。最後には4人になってしまったが。

ありうるだろうか・・・という大きな疑問。

ぼくはラサからカイラスの往復をトラックをチャーターして砂漠を走りぬけたことがあるけど、
あの大砂漠に加えて、極寒のシベリア、登山技術も必須なヒマラヤ越えのルート!

しかし事実は事実だ・・・!
人間の底力を感じざるを得ない・・・!

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さて、この2冊には共通点があった。椎名誠である。
彼は、この本の「解説-驚嘆の記録」を巻末に寄せて「勇気を与えられる」と賞賛し、
また前書の島田覚夫「私は魔境に生きた」について、「強靭な精神と身体」と宣伝「帯」に寄せていた。

シュムリアップで、駐在している日本人チームと彼の取材チームとで、三角ベース・ソフトボール試合をやって、彼はとてもおとなしくて静かな、そして背の高い人だと知った・・・
自然のなかで自分のカラダを張って行う、心躍るハラハラドキドキの大冒険に惹かれるという好みはあってるみたい・・・