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街の散歩…ひとりあるき

18 余は実に猫一匹も画く こと能わざるとて、落涙し…『葛飾北斎伝・巻下』飯島虚心

2021年06月15日 | 絵画・彫刻

阿栄笑いて曰く「我が父幼年より八十有余に至るまで、日々筆を採らざる
ことなし。然るに過ぐる日、猶自ら腕をくみて、余は実に猫一匹も画く
こと能わざるとて、落涙し、自らの其の雅の意の如くならざるを嘆息せ
り。すべて畫のみにあらず。己及ばずとて、自ら棄んとする時は、即
これ其の道の上達する時なり」と。翁傍らにありて、実に然り、実に
然るなりといえり。

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