今日は、京都、四条室町にある京都産業会館ホール に日本伝統工芸展を見に行きました。
お目当ては、迫能弘さんの 陶芸 炭化たたき壺
迫さんらしい、堂々とした佇まいで、炭化たたきの技法の完成が伺えました。10年ほど前に、信楽陶器祭りで知り合ってから、夫婦そろって迫さんのファンなのです。
夫婦で壺に見入っていたら、なんと、何処からともなく迫能弘さんが現れて「来てくれたのですか!」と、人懐こい笑顔で挨拶してくださいました。偶然、今日が出品者が会場にくる当番の日だったのだそうです。
壺の内側に悪戯っぽく彫られている図案があったので、それがナマズであるとの説明を受けたり、他の方の作品の解説もしていただいたりして、より深く楽しむことが出来ました。
会場を出ても四条室町は混雑していました。実は、小学校に上がるまでの6年間、私は此処四条室町で生活していたのです。私の「家」は「四条室町上がる」にありました。角から3件目だったかな?四条室町西南角には「サロンシミズ」という果物屋さんがあって、そこにはツヤやかな黒い中型犬が飼われていました・・・当時は、同年代の子供も沢山いた街でした。ですが今では夜間人口ゼロの生活臭の無い街です。
産業会館のあった場所も、60数年前は、タイサンボクが周囲に植えられた広大な空き地(屋外駐車場)でした。そして当時、室町通は「京の着倒れ」を支える着物の問屋さんばかりの街でした。
四条通りには路面電車(京都市電)が走っていて、祇園祭の時は、架線を外し、山鉾が通れるようにするのです。山鉾巡業が終わると、外した架線を慌てて元に戻す。何とも悠長なことをしていました。やがて市電は廃止され、地下鉄工事が始まって・・・時代と共に大きく変化してきた街並みを再認識するとともに、ここまで結構長く生きて来たなあと嘆息してしまった私でした。
今日の京都は賑わってましたが、コロナ前ほどに外人さんの姿は目にしませんでした。これからなのでしょうね。オーバーツーリズムにならない程度に再度外国人観光客が増えると良いですね。