少し気になっていることがある。
2010年2月27日の午後、
チリ沿岸でM8.8の巨大地震が発生。
日本にも、北海道南西沖地震以来17年ぶりの
大津波警報が発表され、避難勧告が出された。
このとき警戒態勢が敷かれたのは、
1960年のチリ地震(M9.5)のときには、
日本にも6.1mの大津波が襲来し、
犠牲者142名を出したからである。
しかし2010年、実際に観測された最大の津波は128cmで
予想より小さく、大きな被害にはならなかった。
不謹慎だから口には出さないまでも
「なんだ大したことないじゃん、大げさな」
という空気が充満したことはたしかだった。
その翌年の2011年3月11日。
何が起きたかは皆さまご存知の通りである……。
今回の新型コロナは、
たしかに当初恐れられたほど
恐ろしい病気ではないのかもしれない。
しかし調子に乗って
「なんだ大したことないじゃん、大げさな」
という心構えで次のパンデミックを迎えたら……
そんな、身の毛もよだつ妄想をしてしまうことがある。
※128cmの津波でも極めて危険。
あくまで311の津波よりはマシだったという意味であり、
100cm以上の津波に巻き込まれれば
たとえ力士クラスの人でもまず助からない。