バスストップから基地ストップの会  

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2021年9月定例申し入れ行動

2021-09-19 | 日記
9月18日、雨の中、米軍キャンプ座間と陸自座間駐屯地に申入れ。参加者11名。
いつものように申し入れ文を読み上げていると、自衛隊の大型トラックが次々と基地内に戻っていく。連結された貨車には鉄条網らしきものも。初めてのことで、みな騒然。
15日から南西地域の防衛を想定して全国から1万人を九州に集結させる訓練が始まっている。後方支援も含めると全国で10万人の隊員、2万台の車両が参加する30年ぶりの大規模演習だと報道されている。座間駐屯地の第4施設群もこの一環として東富士演習場の訓練(演習場の整備など)に参加したのではないかとの仲間からの解説を聞き、改めてこの基地が戦争のためのものであることを強く受け止めた。




     申し入れ書

在日米陸軍司令官・米陸軍第一軍団司令部司令官              ジョエル・B・ヴァウル准将 様
陸上総隊日米共同部長                          垂水 達雄 様
座間駐屯地司令・第四施設群長                      小野 一也 様

 2001年9月の米中枢同時テロから20年。米国は、ニューヨークの世界貿易センタービルの崩壊から、テロとの戦いという大義名分でアフガニスタン戦争をはじめてから20年後の今年9月、ついに大混乱の中、米軍を撤退させました。その前の20年間も様々な介入や工作をしてきたので、合わせれば40年。この歳月は何だったのでしょう
 アメリカ軍が自国の都合で撤退を決めると、傀儡政権は、お金を握りしめて外国に逃げだし、すぐにタリバンの支配に戻りました。米軍がイラクで始めた大量破壊兵器という全く根拠のない戦争も合わせれば、米軍による戦争によって命を奪われた犠牲者の数は、百万人とも言われ、関連死はその数倍と言われています。9・11の追悼式で、バイデン大統領はこのテロでの犠牲者2977人の死を悼みましたが、その後の対テロ戦争での死者(その多くは爆撃による老若男女の市民達)の死を悼むことも、反省の言葉もありませんでした。

 かつては食料自給率が100%だったというアフガニスタンが、今は世界の最貧国と言われています。
 30数年前にこの国に渡り、貧しい人々の診療活動あたった日本の医師がいます。この国が、大干ばつに見舞われた時、現地の人々とともに井戸を掘り、灌漑用水路を作って、豊かな緑の大地に農業を復興させて来た中村哲さんをご存じですね。
道半ばで命を落とされた中村医師の言葉を贈ります。

「彼らの願いはただ二つ、
三度三度のご飯が食べられること、
家族一緒に故郷で暮らせること、
それだけだ」

「水が善人・悪人を区別しないように、誰とでも協力し、世界がどうなろうと、他所に逃れようのない人々が人間らしく生きられるよう、ここで力を尽くします。
内外で暗い争いが頻発する今でこそ、この灯りを絶やしてはならぬと思います」

9・11のテロで、アメリカ国民の多くは、怒りの感情に駆られて、ブッシュ政権を支持し、アフガニスタン攻撃に突入しましたが、もしあのとき武力によらない他の方法で、貧しい市民、飢えた難民が生活できるように支援していたらどれほどの命が救われたでしょうか。2兆ドル(220兆円)と言われる米国民の血税は、民間軍事産業や警備会社、巨大武器ビジネス産業の莫大な利益に代わりました。百万人の犠牲者の命と引き換えに。

 アフガニスタンでの戦いに敗れた米国は経済大国中国に対して、同盟国とともにインド太平洋での、多国間の共同訓練を進め、沖縄本島周辺では戦闘訓練の激化による事故や爆音が増えています。日本全国、グアム等での陸海空自衛隊合同訓練や日米合同訓練、南シナ海やグアム近海、沖縄近海の日米豪共同訓練、横須賀港にも寄港する英国空母や仏艦船を含む体制は、平和憲法を踏みにじる軍事化への道で、私達は安倍・菅政権の誤った政策を認めるわけにはいきません。 

 安倍・菅政権の解釈改憲による急速な軍事化に反対します。マスコミでは、今、中国の脅威が喧伝され、米軍は台湾有事に対して同盟国日本を巻き込もうとしていますが、日本は中国との間に、1972年の日中共同宣言や78年の日中平和友好条約を締結しています。米軍が、自分は中国とは戦わず、自衛隊を前面に立て、南西諸島の島々をミサイル基地で固め、沖縄を犠牲にする等ということは、絶対に認められません。              現政権は、今なお緊急事態宣言下にある福島原発事故をごまかして、蔓延する新型コロナウイルスの緊急事態にある中で、五輪を強行するなどと、危機管理が全くできていないしやる気もありません。民意を反映しない政権に未来はありません。

 米軍は、平和憲法を持つ日本を戦争に引きずり込み、自国の利益のために、日本を盾にしてはなりません。
 自衛隊は、米軍に代わって、住民を戦争の犠牲にするなら、戦前の日本軍の再来となり、断じて許されないことです。憲法を守り、命を守る、軍隊と武器によらない真の平和を、私たちは求めます。

  2021年9月18日
                 バスストップから基地ストップの会と申し入れ行動参加者一同
 
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