バスストップから基地ストップの会  

2015年6月以前の記事は http://www.geocities.jp/stopfromstop/ へ。

2022年1月定例申し入れ行動

2022-01-16 | 日記
 1月15日土曜日は今年最初の「バスストップから基地ストップの会」から座間キャンプへの申し入れ行動でした。
 米軍関係者内での新型コロナ感染者が、沖縄はじめ国内の各基地でも増大し5000人超えという事態です。神奈川県内も横須賀基地で238、厚木基地で182と発表されています(1/15朝刊)。座間キャンプも12日までに68人の感染があり、座間・相模原の市長からも日本人従業員を含む感染防止策の強化を申し入れました。休戦中の在韓米軍でさえ一般の海外入国者と同じ検査や管理が求められているのに、日本政府は全く及び腰の態度です。日米地位協定の不平等さがこれほどはっきり示されているのに、このごにおよんでさえ見直しを求めない岸田政権のアメリカ隷従ぶりに怒り心頭です。
10人の参加者で、元気に申し入れを行いました。
申し入れの中での、米兵・自衛隊員・基地従業員への心からの呼びかけが、受け取る人の心にひびきますように。


 



申し入れ書

在日米陸軍司令官・米陸軍第一軍団司令部司令官 ジョエル・B・ヴァウル推将 様

陸上総隊日米共同部長 豊田 龍二 様

座間駐屯地司令・第4施設群長 小野 一也 様



12月24日の新聞を見て驚きました。共同通信配信の記事で、「台湾有事で共同作戦計画-南西諸島米軍臨時拠点に」という見出しが躍っていました。

「(米軍臨時拠点には)陸自がミサイル部隊を配備している奄美大島、宮古島や配備予定の石垣島も含まれる。米軍は中台紛争への軍事介入を視野に、対艦攻撃ができる海兵隊の高機動ロケット砲システム「ハイマース」を拠点に配置、自衛隊に輸送や弾薬の提供、燃料補給など後方支援を担わせ、空母が展開できるよう中国艦艇の排除に当たる」とありました。これを「遠征前方基地作戦(EABO)」と呼ぶそうです。

これは米海兵隊の新たな作戦構想で、「敵の長距離精密兵器の射程内において統合された海軍部隊の一部を形成する。これにより敵軍が対処しなければならない多くの分散した標的を作り出し、敵軍に多軸の脅威を生み出す」(海上自衛隊)と整理されています。しかし、ここでいう「分散した標的」とは、多くの人々が住んでいる琉球弧-南西諸島の島々なのです。こんな戦略が採用されれば、島民は否応なく戦争に巻き込まれることになります。

米陸軍も2021年3月に発表した参謀総長文書「マルチドメイン変革」において、「敵対者の接近阻止・領域拒否の階層内で機動可能な部隊を提供する」と明記しています。わかりやすく言えば、中国軍の陸海空軍とミサイル部隊、サイバー部隊の攻撃をかいくぐって部隊を前進させるということです。

アメリカ陸軍の兵士のみなさん、陸上自衛隊のみなさん、そして、基地で働くすべてのみなさん、私たちは、いま重要な岐路に立たされています。みなさんの、命にかかわることです。昨年秋、日米英豪などの空母・イージス艦等による挑発的な軍事演習が繰り返され、中国・ロシアも対抗措置をとり始めました。このままいけば緊張は高まるばかりです。

 防衛省は昨年12月、2022年度の防衛予算案を決定しました。約7700億円の補正予算と合わせると6兆1744億円という過去最高の予算です。

 その中で、鹿児島県の馬毛島に滑走路と桟橋を作り、米空母艦載機のFCLP(陸上空母離発着訓練)とステルス戦闘機F-35Bの年間100日に及ぶ訓練などを行うため、3183億円という巨費を投じようとしています。陸上自衛隊の予算には、12(ひとに)式地対艦誘導弾能力向上型の開発費393億円が計上されました。地対艦誘導弾とは、地上から海上にいる艦艇を攻撃するミサイルのことです。「能力向上」とは、現在約120キロメートルの射程を、1000キロメートルに延ばそうとするものです。これが実現すると、台湾海峡と中国浙江省にある中国東海艦隊の基地、そして上海までもが射程圏内に入ります。このまま行くと自衛隊は「敵基地攻撃能力」をもつことになります。一方で、ハラスメント防止施策の推進には、わずか2000万円の予算しか、付いていません。これでは自衛隊内の人権侵害事件はなくなりません。

年が明けて1月6日には「日豪円滑化協定」が締結されました。昨年1月から座間駐屯地にはオーストラリア軍の連絡将校が配属されていますが、今度は「協力活動」の名目で、武器・弾薬の日本国内への搬入を認め、長期駐留を認める内容です。軍事協力強化へ流れが加速しています。

玉城・沖縄県知事は1月7日、「沖縄が攻撃目標となるような事態は絶対にあってはならない」として自衛隊施設の日米共同使用に反対を表明しました。私たちもこうした動きに反対します。私たちは「いまこそ、平和外交を」の声をあげ続けます。

2022年1月15日 バスストップから基地ストップの会と申入れ行動参加者一同

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