北海道旅行第１日/藻琴山登山と湖めぐり

2007年9月4日

飛行機のトラブルで1時間近い遅れで女満別空港に降り立ち、予約しておいたレンタカーで空港営業所を出発する。信号が青に変わって交差点を過ぎれば、そこは初秋の田園地帯。

今回の旅は６日間の予定だが、前半は大雪山系の山歩き。
一応、明日は東大雪の石狩連峰に登る予定にしているが、この先数日は天気が不安定で予報も信用できない。比較的天気が持ちそうな北大雪を予備行程として考慮すれば、石北峠経由で層雲峡あたりに向かうのが賢明な気もする。ただ、石北越えでは特に見所もなく、今日これからの半日を有効利用できないので、ここは敢えて遠回りでも阿寒国立公園経由で十勝三股方面を目指すことにする。

まずは屈斜路湖へ。美幌峠の景色は機内からそっくりそのまま見えてしまったので、まだ行ったことない藻琴山廻りで行ってみよう。その方が摩周湖へのアクセスにも好都合だ。

屈斜路の外輪山を車で上ってゆくと左手にオホーツク。雲間には知床半島も。屈斜路湖の展望台は峠からさらに上へ延びる道路の先。そこは藻琴山の登山口にもなっていた。

藻琴山は最近友人が登ったのを聞いていたものの、今回の登山の対象とは全く考えていなかった。
しかし案内看板を見ると山頂までは40～50分。折角なので登ってみる。

食料は何も持っていないので、レストハウスで月見そばを胃に流し込み、自販機でお茶を一本買い込んで14時ちょうどに出発。

歩き始めてすぐに這い松帯が現れるのはさすが北海道の山。案内で40分のところなら30分程度で山頂に立てるのではとの甘い考えで、小走りで登ってゆく。服装はジーパンにポロシャツ。

なだらかな斜面をハイペースで登って行くが、山頂はなかなか見えてこない。次第に汗でジーパンがベットリと肌に吸い付くようになった頃、ちょっとした稜線に出る。ピークが見えたが、随分と先の方ではないですか。手ぬぐいも何も持っておらず、噴出す汗が始末が悪い。ここからはペースを落として左手に見え隠れする屈斜路湖の写真を撮りながら歩く。


低い雲に頭がゴツンと当たりそう。


山頂まで結構遠く感じる。

14時28分。藻琴山山頂。
雲が低く垂れ込め、爽やかな気分には程遠いが、久々の道東の景色を眼下に眺められて、気分は高揚している。

今日はこの先の行程がまだまだあるので早々に下山開始。
すると、あっという間に稜線は雲に覆われ、湖は見えなくなった。
下山は再び小走り。熊鈴をリンリンと響かせながら駆け下りる。

15時00分。駐車場に到着。
トイレで顔を洗ったら、次の目的地摩周湖まで車を走らせる。

摩周湖は展望台に立つまで湖面が見えるか分からないので、独特のドキドキ感がある。第三展望台駐車場に車を止めて展望台に向かうと…


見えた！素晴らしい摩周ブルーです。


昨年登った斜里岳を遠望。

第一展望台はパスして弟子屈に下り、阿寒横断道路で阿寒湖へ。
昔、ランドナーで旅をした時は、その日の行程の目玉の一つとして魅力を放った横断道路も車なら何とも味気ない。

阿寒湖畔は素通りし、雲がかかっていそうな雌阿寒も諦めて足寄国道を足寄に向かって快走。

それでも雌阿寒が気になってふと後ろを振り返ると、なんと雌阿寒がもろ見えではないですか。
慌てて車を止めてＵターン。オンネトーに向かう。


好きなポイント。雌阿寒がいいよね。


日没間際のオンネトー。

日も暮れて、これから先は今夜の宿泊場所へ移動するだけで、急ぐ必要もなくなったので野中温泉に浸かってゆくことにした。
日帰り入浴350円。北海道プライスに今さら驚く。
洗い場は無いが、濃～い掛け流しの湯は雰囲気たっぷり。
露天風呂で百名山巡りのおじさんと少し会話。

足寄で「花みずき」という食堂に入り夕食をいただく。豚キムチ定食が美味。思わずご飯をおかわりする。せっかく十勝地方に来たのだから豚丼をいただけばよかったかと後悔も。

天気予報では翌日は曇りがちながらも雨の心配はなさそう。
予定どおり十勝三股で車中泊し、早朝林道を走って石狩岳登山口に入ることに決める。

足寄のセイコーマートで買い出し。もちろん行動食には豆パンを忘れずに購入する。

糠平から273号線の快速道路を北上。鹿の飛び出しに注意を払いながら幌加の先の駐車場に到着、今宵の宿泊場所とする。
すぐにレンタカーのシートをフラットにしてシュラフにくるまる。

広大な十勝三股の大樹海に抱かれて…今夜はいい夢みれるかな。