TREK&RIDE

山と自転車!

北ノ俣岳

2014-05-06 | 山スキー
ゴールデンウィーク後半は5月4日のみ日帰りで北ノ俣岳に行ってきました。

4連休を利用して久しぶりに東北は鳥海山あたりまで足を延ばそうかと計画もしたが、☆さんから1泊2日で黒五・新穂ルートプランの誘いをいただいたので、ご一緒させていただくことにしました。

当初は1泊2日の予定でしたが、5日に天候が崩れる予報となったため日帰りで北ノ俣から黒五往復の計画に変更。

3日は移動日。のんびり下道で飛越トンネルを目指した。
トンネル手前1.5kmほどで雪。
スタッドレスを履いていないことを忘れて雪に突っ込み立ち往生する失態を演じたが、ほどなくして到着した☆さん、Tさんに救出してもらいました。

3時半に出発。これまで何度か経験した中では、雪の量はやや多め。
前日に寒冷前線が通過していた影響か、強い風。気温も低くガチガチに凍った斜面はやや登りにくかった。

やがて夜が明け、オレンジ色の空に薬師と剱のシルエットが印象的。
この日は空気がよく澄みわたり、南側で陽を浴びた笠ヶ岳、乗鞍、御岳が実に美しかった。
やっぱり山はいいですね。

さて、登りの方は…いま一歩ペースが上がらず、寺地山がなかなか遠い。
避難小屋までで約4時間。大休止のうえ、北ノ俣岳山頂までも2時間近く。
結局通過地点であるはずの北ノ俣岳まで7時間かかってしまい、この日の黒五アタックは中止としました。

山頂でゆっくり休憩して下山開始。
昼近くになっても気温は上がらず雪面は硬いまま。
上部はガリガリ斜面であまり楽しめなかったが、中盤より下は雪もゆるみ、スキー場のような大斜面を気持ちよく飛ばして滑ることができました。

あとは2時間かけてアップダウンがうんざりのコースを下山。
雪が多いおかげで例年よりは多少ラクだったものの、やっぱりこの道は下山が辛いです…

翌日は天気が崩れるので、今回の連休はこの1回だけで終了。
少し物足りない気もするが、天気ばかりは仕方がない。
その分、のんびり帰宅の道中を楽しめばよい、と思えばそれもまたよし。

帰路、大規模林道を里に向けて下るにつれ、新緑の木々が賑わいを増す。
この季節、下山後に味わえるこの変化、美しさが堪らない。
途中、上宝では祭りを見物。祭りというのもなかなか興味深いもの。
飛騨の自然と文化の奥深さに感嘆しつつ、高山で飯と風呂。
その先の道の駅でゆっくり睡眠をとってから翌朝帰宅しました。

笠ヶ岳 穴毛谷

2014-04-29 | 山スキー
ご無沙汰してます。
2年半ぶりのブログ更新です。

山スキーもご無沙汰しておりまして、山に行くのもちょうど1年ぶり…
ということで、今シーズン初滑りに行ってきました。

☆ヤさんほか3名のグループに誘っていただいた行き先は笠ヶ岳・穴毛谷。
初滑りでいきなり笠ヶ岳とは、体力的にも技術的にもかなり心配でしたが、気合いと根性でなんとか登らせてもらいました。

4月26日朝4時半に新穂駐車場に集合、準備をして出発です。

林道の先、堰堤を幾つか越えて穴毛谷に取り付いて、しばらくはデブリがひどいのでスキーは担いだまま。久しぶりに担ぐ山スキー装備が肩にずっしりと重く足元もおぼつかない。
笠ヶ岳は一昨シーズンのGWにも登ったが、あの時はかなりマニアックなルートで自分の経験上1、2を争う「やばい」山行だった。今回はどうなるか?

穴毛大滝の先で左手の台地に登りあげたところで、時間の都合上笠ヶ岳方面隊3名と抜戸岳方面隊2名に分かれた。
この時点ではまだ体力に不安はなかったので、笠ヶ岳方面隊に加わる。
この日の天候は晴れ。霞がかかり遠望は利かないのだが、久しぶりに目にする山の景色はやはりいいものだ。

しばらくはシールで登っていたが、徐々にスキーで登るのは困難となり、アイゼンに切り替える。
40度ほどの斜面を笠ヶ岳山頂方面に向けてトラバースしてゆく。陽光に緩んだ雪面はそれほどシビアではないのだが、下を見ると200メートルほど何の手掛かりもない斜面が落ちていて、それなりの緊張感はある。ひさしぶりで感覚が「慣れ」てないので、冷や汗ものだ。

笠ヶ岳はでかい山だ。先行2名が作ってくれたステップを一歩一歩確実に進んでゆくも、なかなか稜線は近づかない。徐々に体力に余裕がなくなるのを感じる。

ようやく稜線に達したころには、既に体力は底をついていた。
目指す笠ヶ岳の山頂が遥か遠くに思える。今日は山頂に立てないのではないかな、というのが正直な気持ち。シーズン中何度も山に通っている2人との体力差を埋めうるものは「気合いと根性」しかない。

しかし苦しいのは自分だけではなかったようだ。山頂を目の前にした小屋のあたりで、それぞれもがきつつも「克つ」の一念で最後まで登り切る。

いや、疲れました。疲労困憊。
春の北アルプス無風の笠山頂。ピラミッドのとんがりに三人が大の字になっていた。

20分ほど休息しても、あまり体力は回復せず少し吐き気のようなものも感じていたが、いよいよ滑走の時。
1年ぶりの滑りなので、とにかく事故のないように安全に滑ることを心掛けた。
適度にブレーキがかかる雪の状態のおかげで、気持ちよく滑ることができる。

8時間の登りで得られた数十秒の幸福。

そして再び稜線上の登り返し。これにはホトホト疲れたが、遅れながらもなんとか下り口に着いた。
笠ヶ岳の東斜面は日当たりがよいため、午後の下山時には雪が緩みまくっている。
2年前に来た時は強烈な日差しで雪面は砂場状態で滑れたものではなかったが、それに比べると今日はまだコンディションは良い。
それなりの斜度があるため、滑ると雪が落ちてくるのが怖いので慎重になる。
ただスラフの速度は極めてゆっくりしていたので、大丈夫のようだ。
転倒だけ気をつけて速度を落として滑った。
快適だったのは上部のみ。中盤以降は雪がモサモサの砂状に変わり、下部はデブリで滑れたものではない。

穴毛谷の下山はひたすらデブリの中を進むだけの、拷問としか思えない苦行だった。
堰堤に出たころには既にこころも折れ…ブーツの中では爪は痛いし、靴ずれは始まるし。
山頂で味わった幸福感など、もう頭の隅にもなく、「なんでこんなことしとんのじゃい?」とやさぐれ気味になっていた。
クタクタになって林道を歩いている途中で5時の鐘の音を聞く。
12時間超行動して駐車場に無事下山。

限界。

まさに己の力の限界を知る初滑りとなりました。
元気があれば翌日もどこか滑るところでしたが、翌日曜日の1日を残して、早々帰路につくことに。

昨年も初滑りはGWの槍ヶ岳。翌日御岳で靴ずれを起こしてしまい、そのままシーズン終了となってしまいましたが…
今年も1回目の山行でまた靴ずれ(防止パットを貼って対策したつもりが、全然見当違いの場所で靴ずれ発生)。
やはり冬の間に地道に慣らしておかないから、やわいんですね。。。

果たして今シーズンの初滑りは滑り納めになってしまうのでしょうか?

黒部源流山スキー 4日目

2011-05-08 | 山スキー
5月6日(4日目)
黒部五郎小舎~黒部五郎岳~北ノ俣岳~飛越トンネル

明け方、やはり寒くて目が覚めた。室内の気温は0℃。
今日も雲ひとつなく快晴無風。最終日の朝も穏やかに明けた。
あまり早く出発しても、黒五の滑降斜面がガリガリだろうからゆっくり準備。
6時55分出発。カール南側の稜線を山頂に向かう。
黒五の南面にはいい斜面がゴーロゴロ。次回来た時に滑れそうな斜面をチェックしながら歩く。
8時48分。微風が心地よい山頂に立つ。
暫し休憩の後、黒五滑降。
カリンコリン斜面にエッジを立ててしまい板が暴れる。
少し緩み始めたところでターンを大きくしてゆき、中段からザラメに変わったところで一気にロングターンでラインを縦に落としてみた。
そのままウマ沢をズンズン滑りこんでいきたいところだが、中俣乗越方向へ大きく切り返す。
ようやく雪が緩んだところで滑るのを止めてしまった。振り返ってみればせっかく気持ちよいクルージングが始まったところだった。



北ノ俣岳へはいつものようにトラバースして帰ると思っていたら、天気が良いから稜線を行こうと言われた。
やはり山屋さんと思わせるコース取り。
おかげで展望の良い稜線歩きでとても爽快な気分を味わえた。おまけに沢山の雷鳥にも会うことができた。


雷鳥6号、7号


雷鳥9号、10号

11時38分。北ノ俣岳山頂。
北ノ俣の斜面を滑ると今回のツアーの楽しい部分はおしまい。



あとはあの長くて難儀なアップダウンの下山に耐えねばならない。
このルートで一番嫌~な区間だが…今年は残雪が多かったおかげか、それほど苦でもなかった。
14時42分。飛越トンネル。この数日で車道の雪が途切れる箇所も出てきていた。
15時20分。駐車地点に無事下山。
古川で温泉に入り、夕食を食べて打ち上げ。お疲れさまでした。

黒部源流山スキー 3日目

2011-05-08 | 山スキー
5月5日(3日目)
黒部五郎小舎~五郎沢~岩苔乗越~水晶小屋~岩苔小谷~岩苔乗越~三俣蓮華岳~黒部五郎小舎(五郎沢まで水汲み一本付き)

2時頃寒くて目が覚めた。今回ダウンジャケットを忘れてきてしまった…
おまけに、日焼け止めを忘れてきてしまい…2日間日焼け止めを塗らなかったら顔面がヒリヒリと痛み出した。
これが大失敗、のちのち散々な結果となる。
日の出とともに起床。外はよく晴れていた。冷え込んだわけだ。
今日は単独の方と一緒に源流方向へ行ってみることに。
6時15分出発。五郎沢を15分ほど下ると黒部川に。
朝の祖父平は素敵な雰囲気。振り返ると黒部五郎岳の東斜面がこれまた素敵。なかなかいい斜面なのだ。


黒部源流に向かって、正面は鷲羽岳のよさげな斜面。

9時05分。岩苔乗越。
出発時には、まぁ東沢でも覗ければいいか、くらいに考えていた今日の行動予定だが、まだこんな時間。
水晶岳に行ってみますか、ということになった。
乗越から水晶岳へ稜線を伝って行きたかったが、西向きのトラバース斜面がカリンコリンの氷面。
ここは先行者2名にならって、一旦岩苔小谷へ下ってから沢を登り上げることにした。
先行の方が築いてくれたステップを使ってアイゼンで稜線へ登り返す。
この区間で1時間ほど費やしてしまう。
稜線歩きも結構時間がかかる。水晶小屋で先行者2名と挨拶。
ここから眺める水晶岳山頂は近いようで、よく見ると難しそうなルート。
山頂の先にあるカール状の地形を覗いてみたい、滑ってみたいと思ったが、今日は少し時間が足りないようだ。


山頂はまだまだ先…

山頂は諦め水晶岳西面を岩苔小谷に向かって滑り込むことにした。
稜線から雪が繋がっている沢を見つけ、ここからドロップ。
斜度はそれほどきつくなく、雪もゆるんでいて楽しく滑ることができるよい斜面。
ちょうど中間点にテラスがあって200mずつ計400mの標高差を楽しめた。
岩苔小谷の広い沢を登り返すと12時20分に再び乗越へ。


乗越から振り返る。右手が滑降した斜面。

さ~て、もうあとは黒部源流を下って五郎沢で水を汲んで小屋に帰るだけか、と思っていたら、三俣蓮華岳行こうよ♪の声。
おっと想定外!
天気はいいし、時間の余裕もあるし、じゃ行きますか!ってことで三俣へ。
源流の谷は広くてかっ飛ばすにはいい斜面だった。
しかし三俣小屋方向へトラバースしているあたりから急にシャリバテが…
今回2泊の予定でギリギリの食糧しか持ってきていなかったのを3泊+予備日のつもりで食い繋いでいる。
一日の行動食はパン1個とゼリー食1~2個程度なので、もうお腹ぺこぺこ。
加えて同行するOさんは脚が速いので三俣山頂までの登りはホントきつかった…


昨日滑りたかった斜面。いい感じです。

14時08分。三俣蓮華岳山頂。天気はすこぶる安定している。360度の大展望だった。
昨日気になった北東斜面が、やはり面白そう。
しかしこの空腹では再び登り返す力も残っていない。山頂から北西側にデッカイ斜面がある。ここを滑って黒部川に降り、五郎沢を登り返すというルートも取れますが…今日はしんどい、またいつか。
三俣の山頂から稜線ルートで黒五小舎へ。昨日滑った大斜面を今日も気持ち良く飛ばして小屋到着。
さて、五郎沢へ水汲みに行こか、ってタフですね。
時間もあるので僕も行きますわ…


五郎沢の出合は別天地。でも…

今度こそ帰りはホンマにヘトヘトに…
こんな天気ならもっと食糧を持ってくるべきだった。今夜もパスタ100gと素麺1束で凌ぐ。
二人だけになった小屋でウィスキーを戴く。黒部源流の水で作った水割の味は格別だった。
さぁ、明日も天気は持ちそうな感じです。意外と好天続きの今年のGW。


黒部源流山スキー 2日目

2011-05-08 | 山スキー
5月4日(2日目)
北ノ俣避難小屋~黒部五郎小舎~三俣蓮華岳南面滑降~黒部五郎小舎

4時半ころ起床。寝不足気味…
5時45分出発。曇り空。稜線は雲がかかっている。
それほど厚い雲ではないが、雲の中に入ると強風にやられないか、気がかりだ。


雷鳥1号、2号。寒そう。

稜線手前でガスに突入。先行していた数人の登山者は視界が悪いと引き返してきた。
不安はあるが、まだ時間も早い。状況を見て引き返せばよいと判断し、そのまま前進する。

7時40分。北ノ俣岳山頂。視界不良も風弱し。なんとなく晴れてくる予感。
ルートは分かっているので、トラバースルート上からの雪庇崩壊だけ注意しながら進む。
中俣乗越の手前で視界が開け、その後天候は回復に向かった。
日差しがなかったために黒部五郎岳の斜面は雪が固く、上部はカリカリで緊張の登りであった。

9時40分。黒部五郎岳稜線に出る。



やや山頂寄りの肩からカールに滑り込むつもりでいたが、雪面は固い固い。
左手の小ピーク(2,760m)からドロップする。
斜面には少量の新雪が乗っており、右手には二筋ほどのデブリ、左手にはデブリ痕多数。ちょうど直下が綺麗な斜面であるが、雪の状態が分からず怖い気がする。
ここは敢えて、左手の堅そうなデブリ痕斜面に入った。
雪は安定しているので、やや斜度が緩んだところで中央斜面に入る。
結局、数ターンしただけでカール内に降り立ってしまう。
黒五=カールを滑る、というイメージであたっが、期待したほどのものではなかった。
あとは長いトラバース。最後にぼうず山斜面を一気に落とすと黒部五郎小舎につく。


マウンテンビューな黒五小舎。

時間は10時37分。まだ足を延ばす時間はあるな。小屋に荷物をデポして出かける。
翌日には黒部源流、水晶岳東谷方向へ行こうと思っているので、その偵察に。
下調べをせずに出掛けてきたので、どうやって源流にアクセスするのか分からないのだ。
五郎沢を下るか、それとも三俣蓮華岳方向に稜線を上がってから下る場所があるのか。
天気も良いので、今日は稜線から源流域そして岩苔乗越の様子をうかがうことにした。
13時05分。三俣蓮華岳山頂。
結局、黒部川へ降りられそうな斜面は稜線からは分からなかった。


明日行く方向

三俣蓮華岳の山頂から北東斜面、三俣小屋方向に素晴らしい斜面があったが、溜まった新雪の安定性がどれほどのものか分からない。
ここへ来るまで北東斜面にくっきりと破断面を残して雪崩れている斜面も目撃してたし、今日は単独なのでやめておいた。
稜線の北側黒部川方向には広いボウル状斜面がいくつもある。しかしこの日の北面は午前中の日照不足でカッチカチなのでこれもパス。
それより今日は南面でしょう。三俣蓮華岳の南東側に大きな蓮華谷というのがある。
ここがなかなかおいしそう。
2,661Pまで下ってドロップした。まずまずのザラメ。



やや片斜面でうねった地形なため一気に落とせないけれども爽快な一本だった。
約1時間かけて標高差250mを登り返す。空腹でへとへとだった。
小屋東側の広い斜面をロングターンで滑り終えて小屋に到着したのが16時12分。
単独の方が天気予報を聴いておられた。
出発時の5月5日の予報は曇りであったが、予報は…
晴れ?明日はいい天気になるらしい。
黒部源流へは一旦五郎沢を下ってから源流へ遡れば、雪割れもなく問題なく行けることも教えていただいた。
とんがり屋根の黒部五郎小舎の内部は3層の快適な空間。この日「3階」には僕を含め単独が3人、「中二階」に1パーティ、計6人が宿泊した。

黒部源流山スキー 1日目

2011-05-08 | 山スキー
GW後半は黒部源流を訪ねてみました。
今回は単独行ということもあり、無理せずのんびりと2泊程度山中で過ごせればいい、という気持ちで入山することにしました。

5月3日(1日目)
飛越トンネル~北ノ俣避難小屋

前日5月2日は酷い黄砂の襲来。ようやく天候が回復に向かうと思ったら黄砂で雪面を汚されて大無しか…ほんと今年の連休はうまくいかない。
朝、飛越トンネルに向けて林道に入る。残雪が多く連休前半は1.5㎞ほどしか入れなかったようだが、少し融雪が進み、さらに1km程度進むことができた。
駐車地点に到着したその時、驚いたことに山に向かって歩き出したYさんの後姿を目にした。思わずクラクションを鳴らしてしまう。
Yさんとは数年前に同じく北ノ俣へ向かう途中で初めてお会いして以来、たびたびGW山行でご一緒している。雪倉では滑走中にばったり再会。
今回またすごいタイミングでお会いできたのです。
今日は北ノ俣へ日帰りとのこと。準備をしてから追いかけることにした。
7時03分。林道標高1,270m地点からスタート。15分くらい板を担いでからシールに切り替えた。
50分弱で飛越トンネルに到達。さすがに残雪が多くトンネル右手の尾根を直登することができる。鉄塔の先でYさんに合流。
北ノ俣までの長~い道のり、思いがけず同行者ができた。積もる話もいろいろあります。おかげで退屈せずにゆっくり歩くことができました。
12時に北ノ俣避難小屋。今日は黒部五郎小舎まで入る予定だったが、せっかく一緒になったわけだし、天気も不安定で崩れる気配もあるので避難小屋止まりとする。
荷物をデポして、北ノ俣を一本滑ることに。
13時。標高2,270m。日帰りのYさんはそろそろ引き返す時間。せっかくですから一緒に滑りましょう。
つかの間、大斜面をクルージングしてYさんは下山していった。
まだ13時台…時間を持て余してしまうが、少し休憩して夕方もう一本滑ろうか。
小屋でひと眠りしているとザーっと霰が降ってきた。やはり天気は崩れた。黒五まで無理しなくてよかった。
この夜、避難小屋には僕の他に13名の団体さんが。満員御礼となりました…


今夜はここでお世話になります。

白山

2011-04-30 | 山スキー
今年のGWは天気が安定しないようですね。
4月30日は平瀬から白山に入りました。
東面台地からコルに上がりましたが山頂直下は猛烈な暴風。
新雪で柔らかかったからよかったものの…
ほうほうの体でなんとか滑り下りてきました。
自転車の下りは雷雨の中を。


ドカンドカンと落ちまくる雷をやり過ごす。
なかなかハードな一日でした。

野谷荘司山

2011-03-27 | 山スキー
2011年3月27日 野谷荘司山

野谷荘司山に行ってきました。
東北関東大震災から2週間。
被災地ではまだ多くの方が大変な思いをされている状況下で山スキーに行っていいのだろうか、という気持ちがありましたが行ってきました。

今朝方の白川郷は真冬のような冷え込みで、雪がしんしんと降り続く中を二人で黙々とラッセルしていました。
風も無く、まったく音のしない月明かりの山歩きではいろんなことを考える時間があります。
家でテレビやネットで情報を受け続けるのとは違う時間を持つことができました。
そのためなのか、今日は深い悲しみと言い知れぬ不安を始終抱きながらの山行でした。

夜が明けて白川郷の谷に流れる霧が墨絵のようにたなびく景色はいつも以上に美しく思われ、ブナの大木の姿には大地の力強さと優しさを感じました。
ブナの樹の傍を通るたびに、なんとなく寄り添い安心感を得るというのは、自然の前ではちっぽけな人間の本能なのかもしれない、なんてことも考えてしまいました。

元気が沸かず、白川特有の「ガス」が晴れるのを待ちながら、ゆっくり登ったので結局6時間半もかかって山頂に。

山頂に到達する頃にわかに天候が回復していたものの、ドロップの準備が整った頃にはまたガスのなか。
結局さらに30分ほど待機をして、ようやく白谷に飛び込みました。
3月末というのに雪の状態は良く、今日は今までにない距離を一気に滑降することができました。
今日はこの1本のみで下山。