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フジキ・8~複総状花序

 マメ科フジキ属の「フジキ(藤木)」。福島県以西の山地に分布する落葉高木で6~7月に複総状花序を出し白い蝶形花を多数咲かせる。複総状花序とはあまり聞かない名前だが、総状花序が組み合わさって出来ている。
 花序には色々な形態があるので少し整理しておこう。大きく分けると無限花序(花が花軸の下部から上方へ順次咲いていくもの)と有限花序(花が花軸の頂部から下部へ、上から見ると中心から外側へと順次咲いていく 集散花序ともいう)になるが下記のように分類できる。ちなみに花序が1種類のみのものを単一花序と呼び、複数の花序が組み合わさるものを複合花序と呼ぶ。
◆無限花序◆
〇総状花序:多数の花が花軸に均等に付き花柄の長さはほぼ等しい
〇穂状花序:直立した花軸に多数の無柄の花がほぼ均等に付く
〇肉穂花序:多数の無柄の花が多肉質の花軸にほぼ均等に付く
〇散房花序:多数の有柄の花が付き下部の花ほど花柄が長く全体は倒円錐形になる
〇散形花序:多数の有柄の花が付き節間はほとんど無く全体が傘状になる
〇尾状花序:無柄の多数の花が花軸にほぼ均等に付き、花序は下垂する
〇頭状花序:無柄の多数の花が花軸に平面上に広がる
◆有限花序◆
〇単頂花序:花茎や枝先、葉腋に花が単生する
〇巻散花序:花軸の先端に花が付き渦巻き状になる
〇杯状花序:椀状の総苞に包まれて数個の花が頂生し中心にひとつの雌花と周囲に複数の雄花がある
〇隠頭花序:花軸が多肉化し中央が窪んで壺状になる
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セッコク・7~着生

 高尾山系で何度も「セッコク(石斛)」を見ているうちにこれを我が家でも見たいと思い始めた。しかし近所のいくつかの花屋さんでは贈答用のコチョウランは見るもののセッコクは見たことが無い。先日、近くの花屋さんに聞いてみたところ『セッコクは店には置いていないが市場では見ますよ』との返答だった。『それなら是非』とお願いしたら数日後に『入荷しました』との連絡があった。花は既に終っており数本のバルブとわずかに葉が出ている。そこで“繁殖良く作り易い強健種”という1株900円の鉢を購入し早速拙庭のソメイヨシノに縛り付けた。着生させる樹は樹肌に溝があるウメ、カキ、スギなどが適しているが拙庭にはソメイヨシノの他には樹皮がツルツルのナツツバキしかない。しかしソメイヨシノは樹齢20年になりツルツルの樹皮だかそこそこデコボコもある。確か高尾山で見たセッコクもソメイヨシノに着生しているものがあった。素人の初挑戦だが果たして上手く着生するかどうか。乞うご期待?
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ノハラナデシコ・3~大栗川2

 堀之内番場公園付近の大栗川の法面に生育している「ノハラナデシコ(野原撫子)」。ナデシコ科ナデシコ属の一年草~越年草でヨーロッパ原産。草丈は40~50センチで茎頂に直径1~1.5センチの5弁花を数個咲かせる。1966年に栃木県、1967年に長野県で確認され、その後日本全国に拡がっている。当地ではここでしか見ておらずここは定期的に草刈りが行われるのでなかなか拡がらない。
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サワギク・6~高尾林道

 奥高尾“高尾林道”の水辺に咲いている「サワギク(沢菊)」。キク科サワギク属の多年草で草丈は60~80センチ。花期は5~8月で茎の上部に直径1~1.5センチの花を数個咲かせる。花後に冠毛の付いた痩果がぼろ布のように見えるので「ボロギク(襤褸菊)」の別名がある。
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