まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「舟を編む」三浦しをん

2012-09-12 19:28:12 | 読書のすすめ
今日は 暑いとは言っても 昨日の晩から朝にかけて 冷えていたせいか
風もあり 過ごしやすい一日でした。
とはいっても 館林33.7℃。やっぱり暑い?
明日は・・・もっと暑いんだ。

さて 三浦しをんの「舟を編む」を読みました。

舟を編む
三浦 しをん
光文社


本年度の本屋大賞を受賞した作品です。

玄武書房 辞書編集部の荒木公平は定年を間近に控えあせっていた。
彼が『人生を捧げてきた』辞書編集を任せられる人間を見つけられずにいたのである。
辞書編集部は 荒木と西岡そして契約社員の佐々木と外部協力者の松本先生で構成されている。
唯一の社員 西岡は 荒木にとって 残念ながら辞書編集を任せられる男ではないからだ。
ある日 そんな西岡が 使えそうな社員として 第一営業部の男を見つけたという。
荒木が 会いに行ってみると その男は 皆から「まじめ」と呼ばれる男だった。



本屋大賞 自分としては 正直当たり外れあるなあという感じがします。
多分に 好みの問題だと受け止めていますが・・・

これは 大当たりですね

辞書の編集(編纂?)という 極めて特殊な世界にスポットを当て
しかも 決して小難しい説明になっておらず 人間ドラマを上手に絡めてある。

十五年の月日をかけて まさに「舟を編む」ような地道な作業によって 形が作られていく 辞書「大渡海」。

辞書に携わる人々って こんな人たちなんだ。
と思うと同時に
その変わり者にすら見えるその人たちの尽力に
終盤にかかると 胸が熱くなります。

ひとつのものが 出来上がっていくさまは 本当にいいですね。

辞書買おうかなと思っちゃいます。


そして 三浦しをんの文章が上手い!!

辞書編集部の資料室のカギをかけた西岡が思う。
『整理されるのを待つ膨大な言葉の気配が、夜の廊下ににじむようだ。』

こんな表現できます?

そして
『言葉の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力』



本当にそう思います。 
言葉は人を傷つけるためにあるんじゃない!!と。

言葉にひたすらこだわり 辞書を愛す人々がたくさん出てくるこのお話 間違いなくお勧めです。


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・・・ところで 先に2カ月かけてこれを読んだ娘(だから私が読めなかった。)に
「『舟を編む』良いね。これを面接のとき 読んだ本って言うといいんじゃない?」
と 提案したところ
「内容を覚えてない。」もう忘れてるのか?)
「なんか感想ないの?
「『まじめ』が がんばってた。あと・・・・西岡はいい奴。」

うん まあそうだけどさ。^^;

西岡 いい奴です。

是非 ご一読を!

いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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