今回は、ほぼ目標の音の再現性が得られている、オール・アルニコの2405+620A+2231A(4331A)での音の特性をリファレンスとして残す意味で特性評価をしてみたその話です。
■1)測定風景
先ずは、通常の視聴位置にマイクを置いてみました。
FFT測定ではマイクは、620Aのバッフルセンターから200cmの距離で水平方向の仰角は21度です。インパルス系の測定では、FFTのゲイン確保とオシロの波形確保の為に620Aの真ん前70cmの距離にマイクを置きました。以下は、右側の620Aの測定時です。
■2)スピーカーの条件
(1)重低音 : 2231A
4331Aの2231Aのみに給電して、チャンデバCX2310は、LPFのクロス44Hz設定で、LowGain=4db、で使用し、高音はCX2310は不使用。620AとはFFT評価にて逆相で音圧が低下する確認結果を反映し同相接続。
(2)低音から10KH位まで : 620A
620Aを使用。6KHz位から重なり初め、13KHz以上は2405メインになる。
(3)高音 : 2405
インパルス応答の1stパルスのオシロ波形の方向確認及び620Aとのタイムアライメント結果を反映し同相接続。1.5μFの双信のWTシリーズをパスコンとして使用。アッテネータは、L型5.2db
■3)測定結果 ~サイン波~
先ずは、FFTです。緑の線は、評価終了時のバックグラウンドです。
①は、左側FFTで、私の狙っている低音から高音に向けてなだらかに低下していくスペクトルで、低音と高音の音圧差は、16db位WaveGene.ではあるのが理想です。WaveGene.では低音は20Hzまでフラットです。②は右側ですが、こちらは2405の高音端が①とは違って20KHzで若干低下していますがスペクトルの傾向は同じです。③はMySpeakerでの両チャン駆動のFFTです。水色の〇で囲んだ重低音が若干リッチですので、重低音側のアンプのヴォリュームを9時⇒8時の位置まで下げたのが④ですが、これでほぼ低音から高音までフラットに近づきます。MYSpeakerは、WaveGene.より変化に敏感なので、低音端20Hzはフラットにはならず、少し落ちて見えます。
⑤は、MySpeakerで高調波歪を測ったものです。緑と青の線が高調波歪ですが、音圧比で40db加算されています。前回の2405のデータより音圧を上げたので5KHz以下の歪が前回より小さくなっています。LP2020A+のヴォリュームを11時まで上げるとこうなりますが、この音圧は、家族からクレームが出る位の爆音です。前から疑問に思っているのは、単にFFTを取った場合は③④のようにフラットになっているのに、高調波歪を取った⑤では極端にFFTがハイ上がりになっていることです。これは謎です。
■4)測定結果 ~インパルス波~
この結果は以下。
⑥は、左側のスピーカーのインパルス応答のオシロです。1stインパルスは良い形ですが、付帯波が少し大きいのが気になります。⑦は、右側ですが、タイムアライメントの取れた綺麗なインパルスです。⑧は、左側のインパルス応答のFFTですが、サイン波と同様20KHzまでフラットです。⑨は右側になりますが、これもサイン波と同様少し20KHz辺りになるとほんの若干低下傾向はあります。尚、ピークホールドの赤線で判断しますが、70Hz以下は①②を見ればバックグラウンドをほぼ見ていることが判りますし、緑線は瞬時値で左の⑧は見事にピークの瞬間を捕らえていますが、左の⑧は若干ピークを外した瞬間を採った事が赤線との比較で判ります。70Hz以下を見るには、もっとアンプのヴォリュームを上げたいところですが、これ以上上げるとアンプのインターロックが掛かります。
■5)2405+620A+2231A(4331A)の試聴の続き
2405を導入してオール・アルニコになって判ったのは、良い音は主張しないと言うこと。ただ単にそこにプレイヤーが現れるだけです。そういう状態に自然になる。そうなると、ハードウエアが意識から消える。そして意外なほど静かなのである。トレーンのスタンダードやスターダストでは定位が点で決まる。エッ、このアルバムこんなんやったっけ、とライブ感というか瑞々しさが増す。スタンリークラークのアットザムービーの4曲目なんかは、澄み切った天空から音がピュアーに降臨してくる。カインド・オブ・ブルーでも虚空からプレイヤーが静かに出現、スタジオの中で聴いている気分になれる。ジョニー・ハートマンのビロードの声が一段木目細かに聴こえます。
クラシックでは、バーンスタインの振るショスタコーヴィチのNo5を聴くと透き通ったところからふんわりと音がやってくる清涼感に包まれる。
何を聴いても、静けさの中から音がスーとやってくる清涼感というか、存在感を主張しない鳴り方になった。
■1)測定風景
先ずは、通常の視聴位置にマイクを置いてみました。
FFT測定ではマイクは、620Aのバッフルセンターから200cmの距離で水平方向の仰角は21度です。インパルス系の測定では、FFTのゲイン確保とオシロの波形確保の為に620Aの真ん前70cmの距離にマイクを置きました。以下は、右側の620Aの測定時です。
■2)スピーカーの条件
(1)重低音 : 2231A
4331Aの2231Aのみに給電して、チャンデバCX2310は、LPFのクロス44Hz設定で、LowGain=4db、で使用し、高音はCX2310は不使用。620AとはFFT評価にて逆相で音圧が低下する確認結果を反映し同相接続。
(2)低音から10KH位まで : 620A
620Aを使用。6KHz位から重なり初め、13KHz以上は2405メインになる。
(3)高音 : 2405
インパルス応答の1stパルスのオシロ波形の方向確認及び620Aとのタイムアライメント結果を反映し同相接続。1.5μFの双信のWTシリーズをパスコンとして使用。アッテネータは、L型5.2db
■3)測定結果 ~サイン波~
先ずは、FFTです。緑の線は、評価終了時のバックグラウンドです。
①は、左側FFTで、私の狙っている低音から高音に向けてなだらかに低下していくスペクトルで、低音と高音の音圧差は、16db位WaveGene.ではあるのが理想です。WaveGene.では低音は20Hzまでフラットです。②は右側ですが、こちらは2405の高音端が①とは違って20KHzで若干低下していますがスペクトルの傾向は同じです。③はMySpeakerでの両チャン駆動のFFTです。水色の〇で囲んだ重低音が若干リッチですので、重低音側のアンプのヴォリュームを9時⇒8時の位置まで下げたのが④ですが、これでほぼ低音から高音までフラットに近づきます。MYSpeakerは、WaveGene.より変化に敏感なので、低音端20Hzはフラットにはならず、少し落ちて見えます。
⑤は、MySpeakerで高調波歪を測ったものです。緑と青の線が高調波歪ですが、音圧比で40db加算されています。前回の2405のデータより音圧を上げたので5KHz以下の歪が前回より小さくなっています。LP2020A+のヴォリュームを11時まで上げるとこうなりますが、この音圧は、家族からクレームが出る位の爆音です。前から疑問に思っているのは、単にFFTを取った場合は③④のようにフラットになっているのに、高調波歪を取った⑤では極端にFFTがハイ上がりになっていることです。これは謎です。
■4)測定結果 ~インパルス波~
この結果は以下。
⑥は、左側のスピーカーのインパルス応答のオシロです。1stインパルスは良い形ですが、付帯波が少し大きいのが気になります。⑦は、右側ですが、タイムアライメントの取れた綺麗なインパルスです。⑧は、左側のインパルス応答のFFTですが、サイン波と同様20KHzまでフラットです。⑨は右側になりますが、これもサイン波と同様少し20KHz辺りになるとほんの若干低下傾向はあります。尚、ピークホールドの赤線で判断しますが、70Hz以下は①②を見ればバックグラウンドをほぼ見ていることが判りますし、緑線は瞬時値で左の⑧は見事にピークの瞬間を捕らえていますが、左の⑧は若干ピークを外した瞬間を採った事が赤線との比較で判ります。70Hz以下を見るには、もっとアンプのヴォリュームを上げたいところですが、これ以上上げるとアンプのインターロックが掛かります。
■5)2405+620A+2231A(4331A)の試聴の続き
2405を導入してオール・アルニコになって判ったのは、良い音は主張しないと言うこと。ただ単にそこにプレイヤーが現れるだけです。そういう状態に自然になる。そうなると、ハードウエアが意識から消える。そして意外なほど静かなのである。トレーンのスタンダードやスターダストでは定位が点で決まる。エッ、このアルバムこんなんやったっけ、とライブ感というか瑞々しさが増す。スタンリークラークのアットザムービーの4曲目なんかは、澄み切った天空から音がピュアーに降臨してくる。カインド・オブ・ブルーでも虚空からプレイヤーが静かに出現、スタジオの中で聴いている気分になれる。ジョニー・ハートマンのビロードの声が一段木目細かに聴こえます。
クラシックでは、バーンスタインの振るショスタコーヴィチのNo5を聴くと透き通ったところからふんわりと音がやってくる清涼感に包まれる。
何を聴いても、静けさの中から音がスーとやってくる清涼感というか、存在感を主張しない鳴り方になった。