オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

オーディオ評価ソフト雑感 ~その2~

2017-02-22 20:57:24 | 評価ソフト
 今回は、オーディオ評価ソフト雑感 ~その2~として、前回とは少し違う視点で今日データを採って見直しをしてみました。

 現状のシステムの状態は、私の目標とする音になっています。現状のスピーカーは、ALTEC:620Aに、高音にJBL:2405Hを1.5μFのパスコンと、5.2dbのアッテネーターで上置き追加し、低音にJBL4331Aの2231AをチャンデバCX2310を60Hzでクロスして追加したものです。この状態が、ベストと考えていますので、この状況でF特をMY SPEAKERの各メニュー別と、WG・WSで採ってみたのが、下記です。尚、PCや、アンプ、チャンデバ等測定ソフト以外の条件は全て同一です。

 ①は、MY SPEAKERで、サインスイープのF特、②は、MY SPEAKERで、高調波歪みとF特、③は、MY SPEAKERでピンクノイズのF特、④は、MY SPEAKERの発信機でWSでスペクトルを採ったもので、⑥は、WGの発信機でWSで採ったF特(L側)、⑦は、WGの発信機でWSで採ったF特(R側)、です。
 ①と③は、ほぼ同じですので、MY SPEAKERのサインスイープと、ピンクノイズのF特は、差が無いと見えます。
しかし、①と②を比較すると、②は、低音域と高音域がほぼ等しくなっているにも拘らず、①は、低音域に比べて高音域が~10db低下していることが判ります。つまり差があります。また、①と②を比べると、同じ音圧を聴いているにも拘らず、音圧値が、低音域で13db②の方が下がっていますが、高音域は、あまり下がっていませんので、形が全く違います。同様にMY SPEAKERの①③と、WG/WSの⑥⑦は、基本的な形状は、似ていると思いますが、それらと、②は全く違うと解釈できます。更に、①②では、音圧レベル自体も、低音域では①が-7db前後であるのに対し、②は、-20db前後であり、13dbの差があります。
 ①と④を比べると、これは、発信機は、MY SPEAKERで共通ですが、スペアナが、違います。データも差があり、低音域に対し高音域が、①では、-10dbであるのに対し、④では、-27dbと見えます。つまり、スペアナで高音域のみ17dbの差があります。
 また、④と⑥を比べることにより、④は、MY SPEAKERの発信機で、⑥は、WGの発信機で、受信は、WS共通ですので、発信機の差が判ります。これからは、低音域は、同じレベルですが、高音域は、④の方が⑥より、-13dbと見えます。
 以上を纏めますと、MY SPEAKERの発信機と、WSは、ハイ下がり傾向ありで、MY SPEAKERのスペアナとWGは、ハイ上がり傾向があると思います。また、MY SPEAKERでは、F特用のメニューと高調波歪みのメニュー間でもF特の形状及び音圧レベル自体も異なります。

 【結論】
 私の目標とする音の状態は、私の測定系を使って、MY SPEAKERのサインスイープ又はピンクノイズのメニューで測定して、低音域(~30Hz)が高音域(~15KHz)に対して、10db高い状態である。(前回やったような高調波歪みのメニューでは、F特は評価しない。)この時、WG/WSで測ると、低音域(~30Hz)が高音域(~15KHz)に対して、15db高い状態である。

 尚、上記データの水色の丸をしている50Hz~120Hz辺りが、低音の定在波の影響の部分ですが、現在は先に説明したように、スピーカー位置で対策していますので、大きなピーク&ディップはありません。

 また、MY SPEAKERの高調波歪みを採るメニューのF特が他の評価とは、全く形状&レベル値が違っており、高調波歪みのメニューでは正確に歪みやF特が測れているのか、判りません。この点については、もしシェアーウエアにされている方がおられましたら、これと異なるのかお教えいただけたら嬉しいのですが。MY SPEAKERは、何回もインストールし直しましたが、同じです。フリーウエアなりのバグなのか、私のPCとの相性が悪いのか、と考えています。

 更に、前回は、MY SPEAKERの低音端20Hz値が、50Hz付近より10db低下していましたが、現在は、①③から判るように3db位しか低下していません。マイクは聴取位置に置いておりますので、ルームアコースティック含みで低音域が迫力よく再生されていることの傍証と思っています。

 PS.私の信頼するALTEC及びJBLがF特を採る時は、ピンクノイズを使用していました。恐らくウエスタンエレクトリックからの技術の伝承でピンクノイズを使用したと思っています。ALTECはホワイトノイズが不都合である理由を含めピンクノイズが最も信頼できると'77年頃のカタログに載せてました。以下、当時のエレクトリ発行のALTECカタログから抜粋。

 ”しばしば、他のメーカーで測定に用いられるホワイトノイズは、周波数毎のエネルギーが一定で、全帯域スペクトラムを構成する上で重要な役割を演じていますが、オーディオ帯域両端での1オクターブ当たりの周波数差が著しく、不都合な面が生じます。その点、ピンクノイズは、オクターブ毎に一定のエネルギー量であるため測定条件として最も信頼の於ける方法としてALTECがピンクノイズを採用していることがお分かり戴けると思います。”
 でも、多分エレクトリの人が、ALTECの技術者の英語を訳すのを間違えたと思っていますが、以下の部分は、意味不明に思えるのですが・・
”オーディオ帯域両端での1オクターブ当たりの周波数差が著しく”⇒もし、意味がわかる方は教えてください。
 まあ、WG/WSは、デジタル変換したFFTアナライザを使っており、使えるかどうかは別にしたらリニア-軸の周波数ではホワイトノイズでフラットになりますが、周波数をlog軸で表した場合、高域に行くほど+3dB/octで上昇するはず。昔の低周波用スペクトラムアナライザはオクターブバンドで分割されたバンドパスフィルターを使っていたので、ピンクノイズを使って周波数特性を測定するとフラットに表示できるという利点をALTECは生かしたんでしょうかね。
コメント
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