4つの短編からなる本多孝好の恋愛小説。なかなか新作が出ない作家ではあるが、しかし今まで発表された作品はどれも秀逸。
本書2作目の“イエスタデイズ”は父と子をテーマにタイムスリップ的な出来事が発生する構成の素晴らしさもさることながら、「僕は今の君が大好きだよ。彼が今の君を必要とはしなくなっても。他の誰かを選んだとしても。僕は…」(一部抜粋)の表現とかがとても印象深く心に残った。やや女性うけする言い回しではあるのだが、嫌味に聞こえないのがこの作家の巧いとこだろう。
4作目の“シェード”も売られてしまったランプシェードが実は彼女が先に買っているというありがちなオチであるにもかかわらず、そこまでの展開で店主が聞かせる逸話の中身と2人の出会いがリンクしてるというアイデアがなかなかよかった。
4つの短編、いずれも非常に中身の濃い出来で、たいへんおもしろく読ませてもらいました。
評価:★★★★★
本書2作目の“イエスタデイズ”は父と子をテーマにタイムスリップ的な出来事が発生する構成の素晴らしさもさることながら、「僕は今の君が大好きだよ。彼が今の君を必要とはしなくなっても。他の誰かを選んだとしても。僕は…」(一部抜粋)の表現とかがとても印象深く心に残った。やや女性うけする言い回しではあるのだが、嫌味に聞こえないのがこの作家の巧いとこだろう。
4作目の“シェード”も売られてしまったランプシェードが実は彼女が先に買っているというありがちなオチであるにもかかわらず、そこまでの展開で店主が聞かせる逸話の中身と2人の出会いがリンクしてるというアイデアがなかなかよかった。
4つの短編、いずれも非常に中身の濃い出来で、たいへんおもしろく読ませてもらいました。
評価:★★★★★