Bar Scotch Cat ~女性バーテンダー日記~

Bar Scotch Catへご来店ありがとうございます。
女性バーテンダーScotch Catの独り言&与太話です。

梅雨のお見舞い申し上げます

2011-06-27 07:43:22 | to the bar


気がつけば、あと少しでBar Scotch Catはオープンから丸一年!7月6日で一周年を迎えます。時の経つのはなんて早いのでしょう!

で、暑中見舞い&一周年ですありがとうございます のはがきを作りたかったのですが。
暑中見舞いて、基本的には梅雨明け(もしくは小暑)から立秋までに出すものなのですね。
ということは、今はまだ暑中見舞いをお送りするには早い!ので、「梅雨見舞い」をお送りすることにしました。
一周年とはいっても、特に何かイベントをするわけではないので・・・
梅雨見舞いに絡めて、さりげなくお知らせできれば、と。

はがきのデザインどうしよう。いっそのこと、自分で描いちゃうか!
というわけで、久々に色鉛筆とスケッチブック引っ張り出しました。

色付け完了。うまくいかないもんですね。久しく描いてないとダメだわ。
お粗末サマですが、このイラストで梅雨見舞いお送りさせていただきます。

自宅の住所をお知らせいただいてない限り、もしくは職場への配送を許可いただいてない限り、
基本的には、お客様には年賀状や暑中見舞いなど、こちらからお便りはお送りしておりません。
お送りするのはバーテンダー仲間など、同業者間のみ。

なぜなら、お客様からいただいた連絡先は、ほとんどがお勤め先の名刺ですから。
お勤め先に、プライベートで使ってる飲み屋からのお便りが届くのを、良しとしない方も多いであろうとの判断からです。
scotch_catがOLだった頃は、上司宛に、行きつけらしき飲み屋さんから時候のお便りが届いていたものですがねえ。
旧き良き時代の話でしょうか。今はいろいろとうるさい世の中になったものです。

それでも!はがきを送って欲しいのぉ!!!という方は、scotch_catに住所をこっそりお伝えください。
喜んでお送りさせていただきますです。

何はともあれ、もうすぐ一歳。本当に早いものです。
気を引き締め直して頑張らないと!

一年間、見守ってくださった皆様に心から感謝いたします。



↓梅雨ですね。毎日雨だったり暑かったり。体調を崩されませんように!ご自愛ください。クリックもください。


蝶よ花よ

2011-06-24 09:22:55 | to the bar


またまた新しい長熟ウイスキー入りました!
先日入荷した、38歳の熟女は、あっという間に完売!皆さん、お好きねぇ~。

というわけで、再びのビジュアル系投入。
またもやの長熟。前回の38歳に比べると、女盛りにさしかかったばかりの31歳!
Marypark-Speyside 31年!!
蒸留所は・・・へへへ。お店でscotch_catに聞いて。

実力派だけど、ちょいとビジュアル地味目だった38歳にくらべて、こちらは見た目も派手!キュート!
チョウチョにアザミ。ずるいわ~、この顔。
まさに才色兼備。蝶よ花よと育てられた31年。
そりゃあチョウチョもとまりたくなる甘い蜜。

無くならないうちに美人に会いに来てください。ね。

・・・最近、scotch_catにはチョウチョどころか悪い虫も寄らんわ!!ちぇ。



↓女は30からでしょう。そうでしょう。えへへ。チョウチョよ、クリックもしておくれ♪


トイレの神様?

2011-06-22 14:06:02 | to the bar


Bar Scotch Catのトイレには、タンクの上に、黒ネコちゃんの置物が置いてある。
Scotch Catの看板ロゴの黒猫を彷彿とさせるこの子、ただの置物ではなく、実は石鹸でできた芳香剤。
オープンするときに妹catからもらい、芳香能力が消失したとおぼしき今も、その愛らしさから、Scotch Catのトイレに鎮座し続けている。

で、だ。scotch_catはまったく気づかなかったのだが、この子どうやら、ビミョーな位置に座ってるらしいのだ。
トイレのタンク上に座るこの子、トイレのドアを開けて入ると、目の前には

こんなカンジ。
なんら疑問を抱かなかったのだが。
トイレをご利用いただく数々の男性のお客様から、「トイレのあのネコ、位置変えたほうがいいよ・・・」と、言われるのだ。
???ナンデ???と思っていたが、男性の皆様曰く、小のほうの用を足すとき便器に向かって立つと、
高さ的にちょうどこのネコが、皆様のアノ位置、まん前にくるらしいのだ。
じーーーっと目の前でネコに見られると、出るものも出なくなるんじゃ!とおっしゃる皆さん。
な、なるほどね・・・一応女子のscotch_cat、さすがに立ちションはしないので、気付かなかったわ。

で、そのせいなのか、一日営業が終わって、トイレ掃除に入っていくと

ネコが後ろ向いとるww
恥ずかしくって、誰かが後ろ向けたんだろうか。たまにあるんだよね。

皆さん、シャイですね。
ネコは置き場所は変えません。
隠しカメラ?付いてません。
どうぞ、堂々と用を足してください。



↓あ、一歩前へ!クリックも!よろしくお願いします。


雨のシャンパンブルース

2011-06-17 14:19:13 | short story


最終電車がホームに滑り込み、男は慌てて電車のドアからホームへと飛び降りた。
梅雨の明けきらぬ夜、最終電車の去ったホームは土砂降りの雨にわずかに煙っている。
男は、煙ったホームに降り立ってから、たった今走り去った電車の中に傘を忘れたことに気付いた。
・・・しまった、傘・・・またか・・・
男は、ホームから見える、いつものバーの看板に灯りが点いているのを確認すると、
覚悟を決めたように、土砂降りの中をその灯りを目指して走り出した。

「・・・いらっしゃいませ。あらまあ!びしょ濡れじゃないですか。」
店に入ってきた男を見て、バーテンダーが目を丸くする。
「ああ、またやっちまった。酔って慌てて電車を飛び降りて、傘を忘れてきた。」
「またですか。」バーテンダーがタオルを差し出しながら、少々呆れたように笑う。
・・・そう、また、さ。学習しないんだ。

男は、今夜一緒だった女との会話を反芻しながら、一番窓際の席に着いた。
酔いが回ったのか、少々頭が痛む。ここで飲まずにおけばいいものを、どうしてもいつもの最後の一杯が欲しかった。
「いつもの。シャンパンブルース。」
バーテンダーは、言われずとも解っていた、というように、シャンパングラスを手に取った。
グラスが男の前に差し出された。フルートシャンパングラスの中に、寂しげな青い泡が立ち上っている。
スー・レイニーの甘いヴォーカルが聞こえる。雨を唄ったブルースだった。
「明日がキツイですよ。これでお終いにしないと。」
・・・そう、解ってるんだ。最後のいつもの一杯。学習しないんだ。

「今日のデートは?少しは進展したんですか?」バーテンダーが、砕いた氷のかけらを拭き取りながら、伏し目がちに訊ねる。
「進展も何も・・・自分の気持ちさえ、まだ解らない。いや、解らないフリか?」
「・・・まだそんなことを?」
「歳を取るとさ、勇気がいるんだ、自分の気持ちを認めるのに。好きだという気持ちに正直に、勢いで走れた若い頃とは違う。
だから物事を始める前に、勝手にダメにしてしまう。始まる前に、終わってしまう。」
「そんなことおっしゃったら、いつまでたっても・・・」
・・・そう、また、さ。せっかく掴みかけたのに、また始める前に手放そうとしている。学習しないんだ。

グラスの中を立ち昇っていくシャンパンの泡とは逆方向に、窓の外は雨のしずくが泡のように舞い降りていった。

・・・そう、いつもさ。ダメな自分の繰り返し。学習しないんだ。
いつか、雨が降り止む時がやってくるのだろうか・・・

窓の外の風景は、降り注ぐシャンパンの泡で、淡く煙っていった。



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水商売の神様 氷屋けんちゃん

2011-06-09 09:18:44 | to the bar


Bar Scotch Catで使っている氷は、すべて「氷屋けんちゃん」から買っている。
けんちゃん、60歳前後くらいだろうか。ちっちゃい身体で、毎日Bar Scotch Catの階段を御用聞きに上がってくる。
開店してすぐの早い時間。トラックの荷台から、大きなノコギリで氷を切り出し、重い氷を抱えてえっちらおっちら上がってくる。

scotch_catに氷を渡すと、けんちゃんは必ず帰り際に「お稼ぎなさ~い!」と挨拶をして帰るのだ。
いい習慣だな、と思う。今はあまり聞かなくなったこの言葉。
昔は、芸者衆だとか、飲食業に携わる人間の間では、お決まりの挨拶文句だった。
氷屋さんや酒屋さんなど、飲食業に関わる業者さんたちは、今夜もお稼ぎなさい、のエールを込めてこう声をかけてくれたものなのだ。

あまり今は聞かなくなったこの挨拶、その場に居合わせたお客様は、大抵は、けんちゃんが何て言ってるか聞き取れず、
「今、氷屋さん、おやすみなさいって言った??」て聞かれる。ww おやすみなさい じゃなくて おかせぎなさい、よ。

ちっちゃくて白髪のけんちゃん。その風貌からも、さながらちっちゃな神様みたいなのだ。
道祖神とかお地蔵様とかにいそうな感じ?ww
そのけんちゃんに「お稼ぎなさ~い」て言われると、なんだか神様に言われてるみたいで。
毎日けんちゃんのこの「お稼ぎなさい」を聞かないと、その日一日の営業が忙しくならないような、そんな気がしちゃう。
長年にわたって、平塚の水商売を見守ってきたけんちゃん。ほんとに神様かもしれない。

いいもんだな、こういう古くてなんだかほっこりする、あたたかい習慣。
ずっとずっと続けてほしいものです。
今夜も神様けんちゃん いや、氷屋けんちゃんはBar Scotch Catの階段を「お稼ぎなさ~い」と降りていくのだ。



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