エゴイスト。そういう名前の香水があったな。シャネルのメンズの香水。
scotch_catの少ないサンプルからすると、シャネルの香水を使ってる男性は
遊び人が多い。
そういえば、引き出しの奥にエゴイストしまってあったはず。
あれ、無い。そうか、あげちゃったんだ・・・
エゴイスト。私のことかもしれません。
誰かのため、あの人のため。そういうつもりでやってることが、
実は自分のためでしかない。
私はちっとも優しくなんかない。ほんとは、自分がそうしたいから。そうしてる自分が好きだから。
自分の欲求にしたがって行動してるだけ。
それに気がついてたまに愕然とする。
格好良くなんかない。優しくなんか無い。ただのエゴイスト。
これでいいという気持ちと、これじゃ不味いという気持ち。
その二つの間で揺れ動く心の在り様。
でもここから抜け出せない。なぜなら私はエゴイスト!
シャネルのエゴイスト。白檀のウッディーでスパイシーな香り。シナモンの香り。
アンビバレントな魅力の香水です。
アンビバレント・・・両義的なこと。相反する価値が共に存在し、葛藤する状態のこと。
二律背反。正に「エゴイスト」の名前にふさわしい香りかもしれません。
揺れ動く心で「egoist」という名前のオリジナルカクテルを考えるscotch_cat。
シナモンの香りで、一見甘く。実はトゲを含んだ香りのBOWMOREを使って。
自分のエゴイズムにほんのり気がついた夜にでもオーダーしてください。
「Egoist」
・ BOWMORE12年 1glass
・ ベネディクティン D.O.M. 1dash
・ マリーブリザール ブラウンカカオ 1dash
ロックグラスのリムにシナモンパウダーをハーフムーンスタイルで。
そうよ 私はEgoist あなたのために 本当は自分のために
心のリムをなぞって シナモンの香りをなぞって
グラスの中を覗きながら 自分の心を覗き込む
少しずつ夏の香りを感じる季節になりました。
道行く女性の足元にサンダルが目立つようになってきましたね。いい季節です。
ストッキングを履かなくなった脚にヒールの高いサンダル。
女性としてはある意味、緊張感を必要とする季節です。
ハイヒールのサンダルの、ピンと張った脹脛の筋肉。えもいわれぬ色気を
感じてしまいます。陰陽で言うなら、「陽」の色気。
ヒールの高い靴は自然と背筋も伸びます。
薄着になって、身体にも心にも心地よい緊張感を持って歩く季節。
赤いワンピースでも着てカフェバーでウゾを一杯やりたい気分。
ウゾはギリシャのハーブリキュール。前出のPERNODに似たリキュールです。
強烈なハーブの香り、氷を入れると白く濁る様。
碧く澄んだエーゲ海をバックに、夏に飲みたくなるお酒の一つです。
ギリシャのカラリと乾いた熱い空気だからこそもっとおいしく感じるお酒かもしれませんが。
碧い海。白壁の建物。赤い麻のワンピース。白く濁ったウゾ。ハイヒールのサンダル。
scotch_catの頭の中に、切り取った絵の様に浮かぶ光景です。
前世で観た光景だったりして、ね。
今朝は仕事が終わってからお客様のSさん提供の日本酒を囲む会!
スタッフ&お客様たちで「久保田 碧寿」を開けました。
どどーんと久保田の一升瓶。ワインクーラーで冷やしましたが、
何しろ一升瓶なので。迫力だなあ。これ空けるのかあ。
酒盗、塩辛、Sさんお手製の豚の角煮をつまみながら宴会スタート。
うーん、旨い。
もともと日本酒も大好きなscotch_catですが、日本酒は飲みすぎるといつも
変な酔っ払い方をしてしまうのでここのところやや敬遠気味でした。
でも久々飲むとやっぱり旨いなあ。
醸造酒太るんだよなあ、と思いつつも、ぺろりと一升瓶が空きました。
やっぱり5人いるとあっという間ですね。
飲み足りない感を残しつつ、今日はお開き。
ほどほどで止めておけるのが大人の飲み方?と言い聞かせながら
大人しく帰路に付きました。
やっぱりたまには日本酒ちびりちびりやりながら旨い肴をつまみたい!
できればシブイいい男と!
久々に、インターコンチネンタルホテルのスターボへ
グレースマーヤのライブを聴きに行ってまいりました。
先月一度、ライブの予約を入れようとしたのですが、体調を崩してお休みとの
ことだったので、久々のライブで楽しみです。
さて、久々に会ったマーヤちゃん。ん?何か様子が違う・・・
何か、顔つきというか体つきというか・・・雰囲気が違う。
不思議な女の勘とでもいうのでしょうか。
ライブの合間にscotch_catの席へ挨拶に来てくれたマーヤちゃん。
聞けば、今年は8月いっぱいでお仕事をお休みするとのこと。
え?どうして?もしかして・・・
「私、結婚したんですよ」
「ええ~!?」
・・・そう、彼女はお腹にベビーがいたのです。10月末出産予定とのこと。
私が何か違う・・・と感じ取ったのは、このせいだったのですね。
先月お休みしていたのも、このせいで体調が優れなかったからだとか。
とにかくびっくりでしたが、おめでとう!をたくさん言ってきました。
6月で30歳になるマーヤちゃん。そっかあ、そういうお年頃ですよね。
7月には4枚目のアルバムもリリースされるそう。
公私共に充実の一年になりそうですね。
仕事復帰はいつごろだかまだ決まっていないみたいなので、
寂しいですがしばしのお別れになってしまいそうです。
8月末まで、できるだけたくさんのライブを観に行くことにします。
しかし、自分のことのように嬉しいけれど、反面なんだか寂しいような複雑な気持ち。
まずは元気なベビーを産んで、いつかまた素敵なライブを聴かせてくれることを
祈ります。
あ!旦那さんがどんな人か聞くの忘れた~!
梅雨にはまだ早い5月の夜。その日は深夜まで強い雨が降り続いていた。
彼女はいつものバーの扉を押していた。いつもよりドアが重く感じる。
本当は彼と二人、ここへ来るつもりだったのだ。ついさっきまでは。
濡れた前髪を指で分けながら、バーテンダーにオーダーする。
「赤ワインを。」
いつも通りの声色で、表情で。いつもの赤ワイン。
精一杯気丈に振舞ったつもりだった。
バーテンダーが一瞬、心配そうな表情を浮かべる。
差し出されたワイングラスに口を付けながら、
彼女はさっき別れた彼のセリフを反芻していた。
もう会えない、ということなのか。ふと、涙がこぼれそうになって慌てて飲み込む。
ほんのささいな言い争いだったはず。いつもならすぐに謝れたはず。
ここのところすれ違っていた心の螺子がふと外れてしまったのか。
彼女は彼を残し、雨の中を一人このバーまで走ってきたのだ。
グラスに付いた口紅の痕を拭おうと、彼女はグラスに手を伸ばす。
その指先がグラスを倒し、カウンターの上に赤ワインが拡がった。
「ごめんなさい!」拭こうとする彼女をバーテンダーが止めた。
「素敵なおまじないを教えましょうか。こぼしてしまった赤ワインは、小指の先で
耳たぶに付けるんですよ。願い事をしながら。するときっと叶うといいますよ。」
泣きかけた目で彼女はバーテンダーを見つめる。バーテンダーは小さく微笑んだ。
彼女はカウンターにこぼれたワインを耳たぶに付けながら、願った。
彼が帰ってきますように・・・
グラスに残った赤ワインを飲み干したころ、彼女の携帯電話が鳴った。
彼からのメールだ。
そのメールを見た彼女は慌ててカウンターから立ち上がる。
チェックを済ませた彼女はバーを出て、走っていった。彼のところへ。
彼女の残していったこぼれたワインを拭こうとして、バーテンダーはふと手を止めた。
そしてまた小さく微笑む。
「きっと次は彼とお二人でお越しになることでしょう・・・」
彼女のこぼしたワインは、可愛らしいハート型をしていた。
いつの間にか外の雨は止んでいた。