Bar Scotch Cat ~女性バーテンダー日記~

Bar Scotch Catへご来店ありがとうございます。
女性バーテンダーScotch Catの独り言&与太話です。

猫に小判 scotch_catにエシェゾー

2008-01-18 09:30:20 | to the bar



今日、昔からの馴染みのお客様が素敵なワインを開けてくださいました。
「グラン・エシェゾー’98」と「バルバレスコ’85」。両方言うまでも無く素晴らしいワイン。
それを私たちスタッフとそのお客様で一緒に飲もうとおっしゃってくださったのです。
なんて幸せ!!エシェゾーもバルバレスコも私にはそんなにしょっちゅう口にできる
ワインではありません。

エシェゾーからいよいよ抜栓。・・・で・・・
いつもなら、どんな香りだったのか、どんな味わいだったのか、稚拙ながら
書き留めたいscotch_catなのですが。
・・・なぜなんでしょう、今日はだめなんです。すごく素晴らしいワインだったのに。
本当は私の感動を伝えたいのに。だめなんです。言葉が追いつかない。

私は、特別ボキャブラリーが豊かなわけではないけれど。特別賢いわけでも
センスがよいわけでもないけれど。
それでも今まで何とか自分の思ったことにフィットする言葉を探して表現してきた
つもりです。

なのに。どうしたんだろう、私。表現することができなくなったバーテンダーは
ある意味重傷を負っているのかもしれない。

もうすぐ今年最初のカクテルコンペティションの書類選考締め切りです。
それまでに感性をうんと豊かにしてカクテル作りのヒントにしようと、
ここしばらく音楽でも文学でもテレビのワイドショーやいい男見物まで、
ありとあらゆる方法で無理やり自分の感受性を高めようと自分に色んなものを
詰め込んできました。
その結果。この有様。
自分で詰め込んだものに負けちゃったのかも。消化できなくて自分の言葉が
出てこなくなっちゃったのかも。よくわかんないんです。

とにかく、感動を表現する言葉が何一つ浮かんでこなかった自分がショックだった。
大好きなお酒なのに。いつもだったらもっともっと語りたくて仕方ないのに。

ちょっと疲れちゃってるのかも、です。いけないな。
感性は無理やり鍛えたりするものでは無いってことだよね。

もう一本のバルバレスコはまた今度の機会に抜栓することになりました。

正解!