BAR CROSSの銘酒事典

BAR CROSSでこれまでに開封してきたお酒達を紹介しています。
豊島区西池袋3-29-3 梅本ビルB1F

THE GLENLIVET12YEARS

2010年05月18日 | ザ・グレンリヴェット

本日ご紹介するのは政府公認第一号蒸留所「ザ・グレンリヴェット」の12年ものの年代別飲み比べです。       

Theglenlivet12y_3kinds_2

画像左端が現行品。真中が確か2005年頃まで流通して

いたもの。

右端がオールド市場でも人気のアンブレンデッド、

かと思ったらそのひと世代後の「Pure Single Malt」表記

です。1990年代の流通品と思われます。                                                                   

 

 

現行品が700ml,40%(正規)、真中は750ml,40%(並行)、右端は750ml,43%(並行)です。

同じグレンリヴェットの12年でも、その味わいには歴然とした違いがあり驚かされます。

3種とも色合いはそれほど変わりません。                                                    

 

<香りの印象は・・・>

現行品はバナナやカスタードを思わせる香りが強く、

旧ラベルは蜂蜜と麦、

旧旧ラベルは微かにピーティな麦芽とやや溶剤系の香りがあります。

旧旧ラベルが最も強い香りで、旧ラベル → 現行品と徐々に華やかな香りへと移行している

ように感じました。

 

 

<味わいは・・・>

現行品は極めてスムースな飲み口で香り同様の甘みもあるのですが、

口に含むと意外なほど舌への刺激があり、それが喉の奥へとじんわり広がっていきます。

アタックからフィニッシュまで良くも悪くも中庸です。                                            

 

旧ラベルもやはりスムースな飲み口。現行品よりも序盤から麦芽のニュアンスがはっきりと

感じられます。

そして最初の麦芽感が次第に蜂蜜水やスパイスへと移り、フィニッシュへと続きます。

舌というよりは直接喉に響くような余韻でした。                                       

 

旧旧ラベルはアタックから麦全開なのですが、前2者と比べると麦芽由来の甘みが最も強く感じ

られ、香りで受けた強い印象とのギャップが大きいです。

舌、喉への刺激も最も少なく、時間が経てば経つほど甘みの要素が強調されてきます。余韻は

喉よりも舌の上で長く広がっていきます。                                              

 

 

3本飲み比べてみて、自分が最も好みだったのは真中の旧ラベルでした。

比較的最近になってシングルモルトを飲み始めた方には現行ボトルが一番美味しく感じるかも

しれません。1990年代から飲み始めたへヴィーユーザーの方は、「Pure Single Malt」表記の

ボトルがやはりどこか懐かしい味がしてお好みかもしれませんね。                                             

 

当店ではどのボトルもハーフショットでのオーダーも承っておりますので、ハーフショットずつで

飲み比べてみるのも面白いかもしれませんね。3世代並べて飲む機会もそう多くは無いですから。

現行品       = 2010年4月27日開栓、ワンショット  700円

旧ラベル   = 2010年5月10日開栓、ワンショット  900円

旧旧ラベル = 2010年4月28日開栓、ワンショット1,600円


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