わが国と中国との間で受注を競い合っていたインドネシアの高速鉄道計画は、二転三転のあげく中国案で決まった。インドネシアの苦渋の決定とは思うが何とも後味が悪い。日本とインドネシアとの外交は心と心(dari hati ke hati)が基本だとされているが、結局は「心と「心」ではなくて「おカネ」が優先されたようである。
戦後70年、わが国は終始インドネシアとは、心と心のお付き合いしている。独立して間もないインドネシアに対しては、戦争で迷惑をかけたとして803億円という巨額な賠償金を支払った。その後も一貫して西イリアン闘争でのオランダとの争い等インドネシアに積極的に支援してきた。なかでもスカルノ初代大統領の経済政策の失敗で、破たん状態にあった同国に対して、いち早く国際債権国会議を開いて破産から救った。それよりもインドネシアはわが国のODA(政府開発援助)の最大の供与国である。
これに対して中国とインドネシアとの関係はどうか。50年前の9.30事件の後、政権についたスハルト大統領は、事件の背後に中国があると断定、23年間も両国の外交関係は断絶していた。そして、国内の華僑に対しても、名前を現地名に変え,中国語の新聞発行を停止させるなど弾圧策を取ってきていた。
中国がインドネシアに台頭しだしたのは今世紀になってからである。インドネシアのLNG等の天然資源を大量に輸入し、一方では華僑のネットワークを通じて中国産の安い雑貨製品などをインドネシアに輸出し始めてきた。その戦略は、中国がアフリか、中南米に展開している世界戦略の一つである。「心」と「心」といった情緒ではなく、直接「おカネ」が絡んでくる。日本政府の展開している”有償援助方式”では立ちうち出来ない。わが国の官民挙げてのインフラ輸出も政策偏向の曲がり角に来ているのかもしれない。
戦後70年、わが国は終始インドネシアとは、心と心のお付き合いしている。独立して間もないインドネシアに対しては、戦争で迷惑をかけたとして803億円という巨額な賠償金を支払った。その後も一貫して西イリアン闘争でのオランダとの争い等インドネシアに積極的に支援してきた。なかでもスカルノ初代大統領の経済政策の失敗で、破たん状態にあった同国に対して、いち早く国際債権国会議を開いて破産から救った。それよりもインドネシアはわが国のODA(政府開発援助)の最大の供与国である。
これに対して中国とインドネシアとの関係はどうか。50年前の9.30事件の後、政権についたスハルト大統領は、事件の背後に中国があると断定、23年間も両国の外交関係は断絶していた。そして、国内の華僑に対しても、名前を現地名に変え,中国語の新聞発行を停止させるなど弾圧策を取ってきていた。
中国がインドネシアに台頭しだしたのは今世紀になってからである。インドネシアのLNG等の天然資源を大量に輸入し、一方では華僑のネットワークを通じて中国産の安い雑貨製品などをインドネシアに輸出し始めてきた。その戦略は、中国がアフリか、中南米に展開している世界戦略の一つである。「心」と「心」といった情緒ではなく、直接「おカネ」が絡んでくる。日本政府の展開している”有償援助方式”では立ちうち出来ない。わが国の官民挙げてのインフラ輸出も政策偏向の曲がり角に来ているのかもしれない。
ブロガーの書かれたように、
他の東南アジア諸国とは一線を画して、インドネシアはかつては、日本、ヴェトナムとともに中国製の武器購入は一切してこなかったのですが、数年前からインドネシアは中国製武器輸入を開始していた。このあたりから、中国による札束外交工作は着実に始まったのかもしれません。
地震の多いインドネシアで、将来万一事故が起きても、死ぬのはインドネシア国民であって、政府高官ではありません。結局は長い目で見て、インドネシアは、「安物買いの銭失い」になるのではないでしょうか?
ご説の通り、安物買いの銭失いだと思います。長年にわたって華僑に騙され、やっと9.30で事件で覚醒したと思ったのに、またこの始末です。日本側も悪いのです。過去の経験をもっと表面に出すべきなのです。せっかく先人たちが築いてきた関係を生かし切れずに商売をしています。取引の面では韓国にも追いつかれています。何も日本軍政を過大評価する必要はないが、倉沢に批判する要はないのです。残念ながら外務省の周辺に”倉沢信者”がいるようです。