「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

政治が先行して失敗した1962年ジャカルタ.アジア大会

2018-08-18 06:46:08 | 2012・1・1
第18回アジア大会が今日18日からインドネシアアの首都ジャカルタを中心に始まる。1962年の前回(第4回)の直後、アジア大会のプレス宿舎(ウイスマ.ワルタ)に1年間特派員として滞在した僕には、あの時代がいとおしく想い出されてくる。今回でもメイン会場に使用されるスナヤン会場は当時の大統領スカルノの権力の象徴でもあり、街にはベンツの高級車がタクシーで走っていた。

しかし、この大会は結果的には政治がスポーツに先行して失敗であった。スカルノは開催前に中国とアラブ諸国への配慮から国府(台湾)とイスラエルの選手に入国ビザを発行しなかった。この結果、参加国は17か国1527人にすぎなかった。IOC(国際オリンピック委員会)の反発を買うと翌63年11月、中国を抱き込んンで新興国だけの大会(GANEFO)を開催した。日本は64年の東京五輪のを前に苦慮したが、友好国インドネシアを配慮して、両大会に参加したが、当時の津島寿一JOC(日本オリンピック)は責任をとり辞任している。

政治が先行し赤字だけを残した前回の大会だったが、マスメデイアの露出度は大きかった。今回は45か国が参加、400種目の競技が行われるが、報道はスポーツ面だけだ。バドミントンもサッカーも前回大会では日本はマイナー競技だったが、今回は金メダルの候補だ。しかし、前回は金メダル73、銀メダル56、銅メダル23と各種目にわたって独占したが、今回はそうはいかない。それでよいのだが、まだ政治を持ち込んで統一旗に他国の領土を書き込んで行進する国があるのは時代遅れで嘆かわしい。

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