今日3日は節分である。毎年近所の神社の豆まき行事に参加していたが、今年は退院間もないこともあって、自宅で老妻と二人だけで”鬼は外、福は内”をした。そのかわりというわけではないが、ここ数十年わが家では途絶えていた”柊鰯”の儀式を復活してみた。僕の遠い遠い記憶の中には戦前昭和の10年代初め頃まで、わが家でも門口に柊(ひいらぎ)の枝を飾り、その枝に焼いた鰯(いわし)の頭を刺して節分を祝った想い出がある。柊の葉の刺(とげ)と鰯を焼いた異臭で鬼を追い払おうということだった。
”柊鰯”の儀式は、ものの本によると、節分が今と違って大晦日から元旦にかけて催されていた時代には、柊の枝に鰯ではなくて、鯔(ぼら)の焼いた頭が刺されていたそうだ。(土佐日記)鎌倉時代に書かれた吉田兼好の徒然草19段には、当時の節分の模様が書かれてあるが、鬼を追い払う追儺の式は同じようだが、庶民の行事は違っていた。
平成になってからだと思うが、かっては関東にはなかった節分に恵方巻きを食べる習慣が定着してきた。今年の恵方は「南南東」だそうである。夕刻スーパーから、形だけ安い一巻を買ってきたたべた。手術後、再び禁酒生活に入っている僕である。昔は子供だましと思い、さげすんでいた恵方巻きが結構おいしい。玄関先にこれまたス―パーで買ってきた柊の枝に鰯の頭をブルさげたところ、匂いで野良猫がやってきた。
昔のように子どももいませんから、豆まきをする家庭がどれくらいいるのでしょう?
ただ、恵方巻を買い求める人で、デパートの惣菜売り場は、混雑していました。
西欧の真似事ばかりが大手を振っている中で、数少ない昔からの催事です。なんとか将来へ伝えて行きたいものですね。そのうち春節もわが国でも餃子の日として祝う日になるかもしれません。
恵方巻きはまだ北海道には入ってこないのですか.
七つ星を中にまいた”ナナツボシ”米を使った恵方巻きなどどうでしょうか。それにしても最近の道産米は美味しいですね。昭和40年―50年代、札幌に住んでいた時は不味かったのがウソのようです。