「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

老妻へ孫から贈られてきた85歳の誕生日ケーキ

2017-12-20 10:26:52 | 2012・1・1
85歳の誕生日のお祝いに妻へ孫たちからケーキが贈られてきた。名前入りのケーキは生まれて初めてのこと。昭和1ケタ生まれは、戦中戦後の混乱期に育ってきただけに、子供時代、ろくに誕生日など祝って貰ったことがない。すでに、結婚60年、ダイヤモンド婚を過ぎた夫婦だが、テレテレ世代の僕から妻へ誕生日へのお祝いに、名前入りのケーキを贈るという発想はない。しかし、とにもかくにも、EIKOさん85歳誕生日おめでとう。

老人をめぐる小さな二つの社会面記事に思う

2017-12-20 05:50:15 | 2012・1・1
その昔、テレビの創生期の頃、NHKの「事件記者」が人気だった。その頃僕は駆け出しでサツまわり(警察担当)をしていた。年末の書庫整理をしていたら、その当時のスクラップ帖が出てきた。ネット時代、今はスクラップ帖など過去の遺物化してしっまったと思うが、その時代の社会が反映されていて興味深い。

”雀百まで”の譬えではないが、僕は今でも新聞の社会面のベタ(一段の小さな記事)にも目を通す。昨日も首都圏の二つの記事が気になった。一つは、東京足立区のマンションで93歳の女性が,電気毛布の失火で焼死した。女性は70歳代の息子と二人暮らしであった。もう一つは武蔵野市のマンションの敷地で、80歳代と”おもえる”男性と70歳代と”おもえる”女性がが倒れて死亡していた。二人は夫婦らしく10階の自分の部屋から、とび降り自殺したらしい。二つの事件は、老人が共通点だけで関連はない。

同じ新聞の東京版のコラムに「東京五輪まで〇〇〇日」という第一線記者のエッセー欄があるが、たまたま老人問題について”介護をめぐる悲劇”という見出しで、自分の体験を紹介しながら”介護をめぐる夫婦や親子の殺人や無理心中は、今日、決して珍しくない。高齢化の中、こうした悲劇が増えていく恐れは強い。それぞれの事件を個別ケースとせず、社会保障に関する議論を高める契機としなければならない”と結んでいた。まったく同感である。ちなみに、半世紀前の僕のスクラップ帖にはこんな事件はなかった。日本人の平均寿命は昭和35年(1960年)には、男性65.37歳、女性70.19歳であった。