「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

地域の無料「特定健康診査」の有り難さ

2017-08-19 05:47:15 | 2012・1・1
東京は8月に入って連日雨の日が続いているが、昨日その合間を縫って近くの病院で「特定健康検査」を受けてきた。難しい名前の検査だが、住民が住んでいる地域で受診できる無料の健康診断である。対象者は40歳以上の国民健康加入者と後期高齢者医療保険制度の加入者である。検診内容は血圧測定、心電図、胸のレントゲン検査など基本的なチェック。これとは別に希望者には、大腸ガンなどと特定のガンの検診も実施してくれる。

勤めていた現役時代には、年一回の会社の健康診断を”多忙”にかこつけて逃げまわっていたものだが、退職して国民健保に切り替わってから20年ほどは毎年、僕はこの地域のメディカル.チェックは受けることにしている。加齢と共に、自分の健康についての関心が強まってきたのも理由だが、お蔭で僕はこの検査で大腸ガンが発見され、初期(ステージⅡ)の段階で手術出来、大事に成らずに済んだ。

わが国の公的医療保険制度は世界でも冠たるものではないかと思う。国の財政赤字の原因になっているが、世界でもこれだけ恵まれた制度はないのではなかろうか。海外居住の日本人で早逝する人が多い。大企業の人は別として、公的医療保険の特典外の人は、どうしても日常的に医療機関を利用する機会が少ない。このため、退職後海外へ第二の人生を求めて移住した人たちの中には、後期高齢者になると、日本へ逆戻りする人が多いと聞く。

世界一長寿国の誇りにかけても、この公的医療保険制度を維持して貰いたいものだ。