ロシア軍がいよいよキエフ包囲網を縮め、首都陥落を目指そうとしている報道が入り、事態は予断を許さない。
私たちにできることは、とても少なく無力感にさいなまれるとはいえ、やれることはまだある。
ロシア大使館気付で、プーチンに私の声を届けようという試み。無視されることは承知で、やるだけのことはやる。その思いで、いま声明文を準備しています。
草稿は下の通り、ロシア大使館へのメールは次の通りです。
以下は在日ロシア大使館ホームページより
- 在日ロシア連邦大使館
- 〒106-0041
東京都港区麻布台2-1-1 - 電話:03-3583-4224
- FAX:03-3505-0593
- E-mail: tokyo@mid.ru
- 在日ロシア連邦大使館領事部
- 電話:03-3583-4445
- FAX:03-3586-0407
- E-mail: visajp@mid.ru
******* メール 案文 ***********
拝啓 ロシア連邦共和国 ウラジミール・プーチン大統領 様
昨今のロシア軍によるウクライナ侵略行為に対して、日本国の一市民として一筆啓上いたします。
あなたとあなたの政権が現在ウクライナで行っていることは、国連憲章や国際法を無視し、他国の領土主権、人権を蹂躙し、何の罪もない多数の人々を殺害する野蛮な侵略行為です。プーチン政権が国内向けにどのような理由付けをしようと、民間人を標的にした無差別殺戮、国土の破壊はおぞましい戦争犯罪そのものでです。ロシア軍は即刻戦闘行為をやめ、ウクライナ領土から撤退すべきです。
あなた方の先達は、ナチスドイツの侵略とたたかい勝利した経験を持っています。どれほどの人々が亡くなり、どれだけ多くの人々が辛酸をなめたのか、知らないわけではないでしょう。いまあなた方が相手をナチだと強弁しつつウクライナでやっていることは、そうしたナチス・ドイツのジェノサイドとどれほど違っているのでしょうか。戦争の口実から侵略の仕方、国内での反対勢力の弾圧に至るまで、ナチスの手法と酷似していると指摘するのは、私だけではないはずです。あなた方は更にどれだけの人々を殺せば気が済むのか。また、自国の若い兵士をどれだけ戦場に送り死に場所を提供すれば気が済むのでしょうか。
あなた方は、ウクライナでの残虐行為をウクライナ軍がやったとか、化学・生物兵器を準備しているとか、世界中の人々からウソと見抜かれている口実を平気で述べ立てていますが、かつての時代とは異なり、世界の出来事は映像として瞬時に伝わり、どんなに事実を隠そうとしても隠しきれるものではありません。自国民に対しても同様でしょう。
すぐにも悪事は露見し、指弾され、その責任を末代に至るまでとり続けなければなりません。あなた方は、そのような歴史を子ども達や今から生まれる子ども達に負わせるのでしょうか。目を見開いて、あなた方がウクライナでやっていることを直視して下さい。もし、他民族がロシアに対してこのような蛮行を行ったら、あなた方はどのように対応するのでしょうか。
短期的・軍事的には「この戦争で勝利」するかもしれません。しかし、誇り高いウクライナの人々の自国を守る決意を挫くことは絶対に出来ません。その結果、あなた方の近未来に何が待っているのか。それは、世界中から野蛮な侵略者として認知され、記憶され、見放され、政治的孤立と経済的貧困の中で長期にわたって苦しみの中にあえぐことになる長い時間です。あなた方が、暴力と抑圧、ウソと詭弁で固めた侵略戦争の当事者であること、自国を民族的な衰退に導いた世代であることを後世に伝える世界史の不名誉な1ページです。
そもそも、暴力、軍事で国際的な紛争を解決してはならない、これこそ第2次世界大戦で私たちが受け取った教訓ではないのでしょうか。
それらをことごとく踏みにじり、自国で勇敢に戦争反対を叫ぶ人々を弾圧し、そのあげく、化学・生物兵器や核兵器の使用すらほのめかすその姿は、現代における「悪の帝王」の姿そのものです。ロシアの人々にそのような烙印を押してよろしいのですか。
ロシア国民の名誉にかけて、ウクライナから手を引くなら今しかありません。今まででさえ、これまでの侵略行為に対してあなた方が支払うべき代価は天文学的になっています。これ以上侵略行為を続けるなら、ロシアという国はおそらく自滅の道をたどるほかなくなるでしょう。それほどに現代は、様々な国の人々の協力と連帯で成り立っているのです。それを忘れれば、やがて歴史の厳しい鉄槌が下るでしょう。これもまた歴史の教訓です。このことをどうか肝に銘じていただきたいと存じます。
重ねて申し上げます。直ちに戦争行為をやめ、ウクライナから撤退してください。
長野県 一市民
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明日は、ゼレンスキー氏の日本の国会での演説を聴いた上で、ウクライナの人々向けの連帯メールを準備する予定。