Mooの雑記帳

日々の感想などを書いていきます。

10月11日(火) 「ひろゆき」暴言

2022-10-11 23:15:06 | 沖縄

MNEMOさんが「ひろゆき」暴言問題を取り上げて、私や妻が怒り心頭だろうと書いて下さっていた。ちょうど私もこの問題を取り上げて記事を書いている途中のことでしたから、有り難かった。

「ひろゆき」氏が何者であるのかは、つい最近まで知らなかったし、気にしたこともなかった。2チャンネルの創始者で実業家でもあるこのお方、本名西村博之氏は、YouTuberとしては若者の層を中心に、それなりの影響力を持っているらしいことはWikiでもうかがい知ることができる。

その彼が、辺野古へ行き、座り込み現場に掲げてある掲示板を見てツイートした件が、話題になっている。
誰もいない時間に現場に行き、にやけ顔でピースサインをしている写真とともに「座り込み3011日」と書かれた看板の前で「誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」とツイッターに書き込んだというのが問題の発端。普天間基地の暴言と合わせて、話題というよりヘイトクライムとして指弾されているといった方がいいかもしれない。

わずか20分の座り込みを3回やるだけなら単なる抗議行動ではないかとも言う。
過去に、お金をもらって抗議行動に参加しているというデマがまことしやかに流されたことといい、今回の件といい、辺野古での新基地建設計画の推移や抗議活動の全容について、ほとんど関心もなく知識もない人々に、さもありなんという印象を植え付ける狙いミエミエの悪質な言動に他ならない。

それに輪を掛けて、11日にはツイッターで「普天間の周りってもともと何も無かった」とやった。さすがに、これには多くの厳しい批判が相次いで、「たしかに言い過ぎですね。失礼しました」と謝罪せざるを得なかった。

しかし、これは「言い過ぎ」どころか、全くの誤りであり完全な事実誤認だ。そんなことは沖縄では常識に属するが、この言説も繰り返し表れてきている。2015年には、百田尚樹が「普天間は田んぼの中にあった。周りには何もない」と暴言を口にしたこともあった。
これは、銃剣とブルドーザーで住民から土地を奪い基地をつくった米軍が、己の行為の合理化のために持ち出してきたのが、「サトウキビとパイン畑だけの原野だった。基地が出来てから周辺に集落ができた」という強弁だと、2009年に宜野湾市の基地対策部長だった山内繁雄氏は述べる
事実がどうであるかは、宜野湾市の戦前・戦中の地図を調べれば簡単にわかる。

問題は、これだけには留まらなかった。沖縄の人々の語り口について、「文法通り喋れない」「綺麗な日本語にならない」など、品性のカケラもない「論評」を振りまいていた(自分のしゃべり方が「綺麗な日本語」だと思っているのか?プ)。実際の映像はこちら。本当に何様かと言いたい。これは、沖縄県民に対する侮辱であり、誹謗中傷であり、明白な差別発言だ。断じて許されない。

※ 画像はYouTube「ひろゆきのマインド【#ひろゆき #hiroyuki】《切り抜き》2022/10/08付より=影書房さんのツイッターより。

新型コロナの流行のために、座り込み抗議行動自体も影響を受けざるを得なかったり、毎日の抗議行動への負担の大きさから数が少なくなったりすることが増えている昨今、それでも、現地では粘り強い活動が続けられている。
つい最近のこと、隣村に住む友人(沖縄出身)が郷里に帰り、辺野古に通うのだと語っていたほどに、今なお、多くの県人が辺野古の基地建設の強行に怒りを深めている。

数年前に、私が何度も通ったときには、午前中から午後遅くまで、テント小屋で待機しつつ、本部で採取した土砂を積んだダンプが来る前には、キャンプシュワブの前で機動隊に排除されるまで整然と座り込んだり、グルグル歩き回ったりしていた。当時のブログ記事に詳しく書いたが、当時は座り込みを含む抗議行動が毎日のように終日延々と続けられてきた、こうした経過に少しでも目を向ける気があれば、根も葉もないヘイト暴言は口にできない。


11月26日(土) 辺野古新基地の設計変更、沖縄県が不承認 玉城知事への全国からの応援必要

2021-11-26 22:41:20 | 沖縄

辺野古新基地建設を強行してきた国、沖縄防衛局でしたが、埋め立て工事を続行するためには、従来の設計を根本から変更する必要があります。それには沖縄県の承認が必要になり、すでに県に提出された設計変更書に対して、玉城知事はその設計変更を不承認としたのです。これは、長く沖縄県民が望んできたことでした。

ただ、もっと早く、選挙の告示前にも不承認に踏み切れたのに、なぜ今なのかという問題が基地建設反対の運動を進めている人たちの間に疑問の声として強まっています。また、与党の県議に対しても説明がなく、対応に不透明な点が見られるとの声もあります。ともあれ、玉城知事は不承認に踏み切ったわけで、全国から応援の声をあげて励ます必要があります。

軟弱地盤のある大浦湾の最も深い水面下90メートルの地点について、直接ボーリング調査したデータを採用していないことや、最深の90メートルまで、杭を打ち込む作業船が存在せず、70メートルまでしか作業が出来ないこと、天井知らずの工事費など、これ以上工事を続ける理由は全くありません。

国は、自分で自分宛に領収書を切るような、行政不服審査に訴えて不承認の取り消しを求めるのでしょうが、その後は当然法廷闘争になります。これで負ければもうとるべき手段はないといわれ「最後の切り札」とも言われる県側の対応。

政府、自公民の辺野古新基地建設強行の矛盾は、おそらくこの後一層深まることになるでしょう。その最も大きな要因は、アメリカの極東政策です。沖縄県にある米軍基地は、中国に対抗するにしても余りに近すぎます。有事の際には、米軍は後方に引き上げて、日本の自衛隊を前面に押し出すのは目に見えている。基地建設は、緊張を一層高めることになるのは自明の理。再び沖縄を本土防衛の捨て石にするかのような戦略になっていることに、「本土」の人々はどれだけ気付いているのでしょう。

工事がどんどん進められていくことで、諦めと分断が沖縄に持ち込まれ、基地より経済という世論が生み出されていくのは目に見えている。沖縄県民の頑張りも大事だけれど、むしろ「本土」側の世論形成が重要になる局面です。玉城知事を支える声を運動を何としても盛り上げたい。

しかし、大手メディアはほとんどこの問題には関心を持たず、全国ニュースにもならないのは異常です。維新を含めて「改憲」の大合唱が始まっており、刻一刻軍靴の足音が近づいている。


8月13日(金) 沖縄辺野古新基地建設は中止しかない

2021-08-13 21:20:53 | 沖縄

お盆の初日の今日は13日の金曜日(母の亡くなった日も13日の金曜日でした)、ささやかなお供えをしお参りをしました。ただし、コロナ蔓延につき、こちらにおいでいただくのはご遠慮願いましたけど・・・

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しばらく沖縄の米軍基地建設関連の話題から離れていました。忘れていたわけでも情報を集めていなかったわけでもなく、いくつかのサイトの記事は書かさずフォローしていたので、いま何が起こっているのかはよく分かっています。

辺野古の基地建設をめぐっては大きく3つの問題があります。
その1つは、埋め立ての土砂を遺骨が多数混じっている県南部で調達しようとしている問題、2つは本部港塩川地区に大型のベルトコンベアーを設置し土砂を船で辺野古の現地まで運んでいる問題、3つはサンゴの移植を巡る問題です。

第1に、県南部からの土砂の運び出し問題。
沖縄防衛局は、以前は沖縄本島ばかりではなく、九州、瀬戸内一帯から土砂を運ぶことにしていましたが、沖縄県が特定外来生物の混入を阻止するため2015年に土砂搬入の規制条例を制定。このため、本島ですべての土砂を調達する方針に切り替え、その7割を糸満市、八重瀬町など南部地区でまかなうとしたのです。

戦後、遺骨収集に携わってきた具志堅隆松さんの県庁前でのハンガーストライキの話題は以前取り上げたことがありました。その高松さんらは7月5日に県に対して、現在土砂採掘と積み出し作業を加速させている業者への行政指導、調査を行い遺骨収集を先行させる必要があるとの質問書を提出しました。
業者は、工事を㔜󠄁舞うに際して「遺骨の確認」「県との協議」という県の措置命令に反して、現地の形状変更や農地の転用などを問答無用で推し進めようとしているのです。

遺骨混じりの土砂を米軍基地建設用地に使うことは、県民感情からも許されることではなく、県をはじめ多くの県内自治体の議会で反対の意見書が採択されているのですが、このコロナの感染拡大をチャンスとして一気に既成事実を作り上げようと画策。しかし、この問題は、沖縄県内でしか報じられず、県もまた阻止することは不可能として優柔不断な態度をとっているため、孤立した闘いになっています。

具志堅さんたちは、全国の都道府県、市町村議会に「遺骨混じりの土砂調達に反対する決議」をあげるよう求める手紙を送ることにしていると報じられています。とくに、現地に眠る遺骨には本土の兵士たちのものも多いということから、本土の問題でもあるという点が1つのポイントです。各地の9月議会で是非とも採択するように是非とも力を尽くしたいものです。

第2に、港からの土砂積み出しの問題。
本部塩川港では、最も使用効率の高く広いスペースに5月中旬から巨大なベルトコンベアを設置、辺野古へ土砂を運ぶ特定業者が優先的に使ってきました。ここでも県は他の岸壁やスペースも使えるという言い訳で、防衛局に屈服。また使用料も従来の「荷捌地使用許可」から「港湾施設用地使用許可」に変更したため、県の使用料が年額842万円も安くなるといいます。ここでも県の不可解な対応が問題となっています。

土砂採掘場から港まで、1日1000台ものダンプが走り、道路の破損、粉塵も大きな問題になっています。台風で、ベルトコンベアが撤去された誰もいない港に、警備員が配置されている不思議。税金の無駄遣いは基地建設だけではなく、こうしたところにまで広がっているのです。

第3に、大浦湾のサンゴ移植の問題。
大浦湾の埋め立て区域には大量のサンゴが生息しています。このうち移植対象となるのは約7万5千群体。サンゴ移植には県の許可が必要になりますが、国は県が許可を検討している最中に許可するように求める是正措置を指示しました。県は裁判に訴えますが敗訴。やむなく、沖縄県は「高水温時の移植を避ける」などの条件を付して移植許可を出したのです。

ところが、防衛局はこれも無視。高水温時の移植作業に着手したため、県は直ちに許可を撤回しました。国は、これも行政不服審査請求制度を悪用して県の撤回の執行停止を決定。もはやここまで来ると、やりたい放題です。移植の手法は確立されているとはいえ、生存率は20%程度とされていますから、このサンゴ移植は貴重な自然を大規模に殺傷し生態系を破壊する愚行としか言いようがありません。

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もともと、大浦湾に広がる軟弱地盤は、現在の技術ではどうにも対応出来ず、米側さえ懸念を示しているほどなのです。アメリカが金を出す事業ならとっくの昔に計画そのものが中止されていたはず。
それでも、仮にこの工事が完成した場合でも滑走路の先端部分で最大1.3メートルの地盤沈下の可能性が明らかとなっており、軟弱地盤の存在、工期、費用どれをとっても破綻はもはや明白なのです。さすがに米側も完成を疑問視しはじめているのが現状ですから、一刻も早く無駄な基地建設は中止させなければなりません。


4月17日(土) 沖縄南部戦跡 遺骨混じりの土砂を基地埋め立てに使わせてはならない

2021-04-17 22:02:25 | 沖縄

オール沖縄の知事として職責を担ったはずの玉城デニー知事が、「いかなる手段を使っても新基地を阻止する」という決意や「戦没者の遺骨混じりの土が埋め立てに使われることがあってはならない」と口では言っても、実際に出した措置命令はわずかに次のようなものだったと北上田さんはブログで憤慨していました。

1.遺骨の有無について関係機関と連携して確認し、遺骨の収集に支障が生じないよう措置を講じること。
2.周辺の風景に影響を与えないよう、必要に応じ、植栽等の措置を講じること。
3.周辺植生と同様の植物群落に原状回復すること。
4.上記1~3の各措置について、掘採開始前に県に報告し、協議すること。

これでは、極めて抽象的で、土砂採掘を絶対に行わせないということにはどう見てもならない。
現地で抗議活動を行ってきた方々の落胆は大きいものがあります。

今日の信濃毎日コラム欄で紹介されている男性とは、沖縄南部で40年近く遺骨収集活動を続けてきた具志堅隆松さん。先日県庁前でハンガーストライキで土砂採掘を止めるよう訴えた方です。

今回の土砂採掘問題は、単に土木工事のために土を使うという話ではなく、アメリカの戦争のための基地を作るという、およそ考えられない使い方をするのですから、県民感情として許すことの出来ないものです。

「戦争で殺された人の遺骨を、戦争のための基地を造るために使うのは、死者に対する冒瀆です」という彼の訴えは、死者たちの声と重なって響きます。
信濃毎日のコラムが述べるように、政府がその気になれば、その土砂を使わせないようにする手段はいくらもある。出来ないのは、要するに沖縄をいまだに捨て石と見ているからです。あの戦争の痛みも、悲しみの理解することができないし、理解するつもりもない。

「県民の心情をまたも踏みつけようとしている」のは、政府ばかりではなく、「本土」の圧倒的多数の国民も該当する。自分はそんな気持ちはないと大半は言うのでしょう。沖縄ばかりではなく、入管法の改悪で非人間的な扱いを受けている外国籍の人々の苦難がケタ外れに強まることについても同様です。「そんな気持ち」がなくとも、加担することはいくらでもある。

とにかく、最低最悪のアベ=スガ政治を一刻も早く終わらせないと、この国の壊れ方が尋常ではなくなります。


3月7日(日) 義母の命日

2021-03-07 17:32:30 | 沖縄

義母が亡くなってから早くももう一年になります。新型コロナの影響で、沖縄にいる兄弟だけでお参りをすることにしたそうで、結局妻も郷里には帰らずじまい。夕方二人でお参りをしただけになってしまい、さみしい一周忌になりました。

沖縄では、南部戦跡の爪痕が残る土地の土砂を辺野古基地の埋め立てに使わせない闘いが続いており、具志堅さんの6日にわたるハンガーストライキも大きな反響を残して終わったようです。

昨日は県庁までの座り込みテントを玉城デニー知事が訪れ、具志堅さんとも話を交わしたと北上田さんのブログにありました。県も中止の指示を出せないままですから、このままではまもなく土砂の運び出しが始まってしまう緊迫した状況になっている様子。
ただ、知事は、「今回の問題について、どういう方向性で結論を出すか、今、一生懸命、考えています」「これからも生きている人たちと、鬼籍に入られた人たちの思いがつながるような道を考えていきたいと思います」とその場で語ったといいますから、どんな「方向性」を出してくるのか。おそらく法的に訴えられても勝利するやり方を検討しているのではないのかと思われますが、そうこうしているうちに時間切れになってしまいます。
北上田さんは「自然公園法第33条2項にもとづく中止命令は受理から30日の間しか出せません。時間はないので、大至急毅然とした結論を示してください」と知事に訴えたと書いていました。

その後、小5の女の子が知事の前に出て「死んだ人たちの魂はまだ残っています。きちんとお祈りをしないといけないと思います。遺骨が入っている土を埋立に使うのは反対です」と訴えたことが紹介されていました。写真はいずれも北上田さんのブログから。

正午からのオール沖縄会議の集会には大勢の人が集まって、土砂採掘反対のたたかいをさらに盛り上げていこうと決意を固めあったとも。沖縄でどんなことが起こっているのが、人々はどのような思いで運動しているのか・・・。私もかなりの間現地を訪れていないので、鈍感になってしまっています。