沖縄辺野古で基地建設の推移を調査している北上田さんの情報によれば、これまで必要がないと頑なに拒否してきた、基地建設予定の大浦湾最深部90メートル地点でのボーリング調査を始めたという。(写真は北上田さんのブログより)
北上田さんは次のように指摘していました。
防衛局は、最も深刻な軟弱地盤の地点でボーリング調査を実施すると不都合なデーターが出ることを恐れて、離れた3地点のデーターで類推できるとして、ボーリング調査を拒否し続けてきた。そして、代執行で国が知事に代わって設計変更申請を承認するという強引な手法を採ったのだが、防衛局も、やはりボーリング調査でB27地点周辺の地盤の強度を確認しないと安定性に確信が持てないのだ。
この期に及んでボーリング調査をして、不都合なデータが出たとして、どうするのだでしょうか。「調査結果は公表しない」と強弁しているようですが、不具合があったとしても、何とか合理化して誤魔化し、設計変更を潜り込ませて工事を強行しようとするでしょう。
しかし、日本の国民には知らせなくても、アメリカからは進行状況を含めて全て報告が求められているはずですから、不具合について注文がついてくることは必至。おそらく深刻な懸念が内々に示されているのではないでしょうかね。そうなれば、いつまでも隠し通せるものではありません。
北上田さんが「再度の設計変更申請で済むことではなく、辺野古新基地建設事業が頓挫する可能性が高まってきたといる。少なくとも、今回のボーリング調査結果により護岸の安定性を照査するまで、大浦湾の全ての工事は中止するべきである」と書いている通り、何が起こっているのか、ボーリングの結果がどうなったのかを沖縄県民、国民に知らせるとともに、直ちに工事を中止することが必要です。
さらに、今日のブログでは、辺野古の埋め立て土砂の調達先として、沖縄南部の遺骨混じり土砂の搬入への批判が余りに強いことから、沖縄防衛局は奄美大島から運び込むことを計画。そのために、採石上の視察や特定外来生物の調査に入ると地元自治体に通達したのだといいます。
調査をいくらしたところで、大量の土砂が運び込まれたときに、どんな外来生物が紛れ込むかは全く予測することはできないばかりか、奄美の自然破壊を大規模に進めることにつながり、さらには、大浦湾の破壊をいっそう加速させるものです。
「本土側」で、何が起こっているのかが全く知らされていない状況をいいことに、無法なやり方を進めている政府・沖縄防衛局の暴挙を許していいものか。
自民党総裁選に出ている面々は程度の差はあっても、工事を強行しようとする姿勢では全く同じでしょう。アメリカと財界の顔色しか見ていないのですから、総選挙では全員ご退場いただかないと、沖縄はもちろん、この国は救われません。