斜め読みが癖になると、文章を注意深く読まなくなります。
斜め読みは、筆者がどういう書き方をするかを把握して初めて有効になります。
ふだんその人の書いたものに接する機会が少ない場合には、読み違えが起きやすくなります。
読み違いをしないためには、もう一度、あるいはさらに繰り返し、読み直しが必要になります。
読み直しを省くと、誤解を引きずったままになるか、あるいは見当違いの感想を述べるという羽目に陥ります。
メール文のように、要点集約型の文章になれば、なおのこと送信者の意中を汲み取るためには、再び三たびの解読確認が必要なこともあります。
誤読は、しばしば思い込みを応援につけてしまうことがあります。
何かの言葉に、引用元が記されているとき、それが虚報誤報で悪名の高い新聞の、以前と打って変わって品格の下落がはなはだしいコラムであったりすれば、思い込みの悪魔がすぐに駆け付けます。
たとえば、引いた箇所がカッコつきで強調されている場合、ほかにもカッコつきの箇所があると、カッコのついた箇所がすべて同じところからの引用であるような錯覚が、出てしまった斜読癖をまた重症にします。
こうして、二つの洒落のつながりの面白さを提供してみようという、折角の筆者の洒落っ気も解せずに終わるということもあります。
簡潔な短い文章には、斜め読みの癖が出ないよう気を付けねばと、反省を促されたつい最近の体験が、こんな記事になりました。
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